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海外に夜中に到着したのに現地通貨が入手できなかった話@トリヴァンドラム

海外渡航にあたって現地通貨入手場所

1.(日本国内)街の両替商・銀行等

昔は大きな郵便局でも外貨両替ができたのだが、
(しかも券種指定までできて便利だった)
2022年現在はサービス終了。

米ドルやユーロなどはまずまずのレートだが、
他の通貨はレートがよくない場合が多い。
地方の人には宅配サービスがあったりもする。
渡航前に現地通貨を手にしておきたい人には安心かも。

2.(日本国内)空港内の両替商・銀行等

1と同様に取り扱い通貨が限られている。
街中の両替商よりレートが悪い場合が多いので、
個人的には素通りポイント。

3.(海外)空港内の両替商・銀行等

だいたい両替ブースが並んでいて呼び込みが激しい。
日本から直行便がないような国などでは
日本円からの両替を断られる場合があるので注意。
市内よりもレートが悪い場合が多いので、
とりあえずの必要額だけ両替した方がいいと思う。

4.(海外)街の両替商・銀行等

場所によってレートが違うので、
大きな額を両替する場合には積極的に比較するべし。
バンコクならラチャダムリのスーパーリッチがいいとか、
日本人旅行客の多い都市ならググるとすぐわかる。

5.(海外)空港や街のATM

海外キャッシングをして現地通貨を入手する。
レートが最もいいので私はこれ一択。
繰り上げ返済ができるクレジットカードだと
利子が微々たる額しかつかないので無双。

番外 闇両替

そこらの人がチェンジマネー?とかカンビオ?とかって
外貨両替を持ちかけてくるパターン。
違法だし偽札をつかまされる可能性もあるので
私は危うきに近寄らず。自己責任で。


さて。
私がインドに行ったときだ。

そのときは、ドバイからインド南部のトリヴァンドラムまで
ジェットエアウェイズ(すでに倒産)で移動した。
ドバイを夜に出発し、トリヴァンドラムに到着したのは
真っ暗な丑三つ時ぐらいだった記憶。

インドは事前にビザの取得が必要な国。
インド政府が指定するいくつかの国際空港では
到着したその場でビザを申請できる制度もあるのだが、
トリヴァンドラム空港はその制度は適用外。
だから私は事前にビザを取得していた。

トリヴァンドラム空港は、デリーやムンバイと違い
そこまで大きくない地方の国際空港だ。
(日本で例えると成田ではなく鹿児島空港的な感覚)
入国審査もスムーズに抜けることができた。

到着ホールでのタクシーの呼び込みを払いのけ、
ってほどあまり呼び込みが激しくない。
むしろタクシー(白タク含む)運転手が少ない。
おかしい、ここはインド。
カモが来たと怪しい輩が集まってくるはずなのに。

肩透かしをくらいつつ、ATMを探す。
現地通貨を手に入れるためだ。

なかった。
ATMがなかった。
国際空港なのに、ATMがなかった。

仕方がないので両替商を探す。
レートが悪いからいやなんだよなぁ。

開いてなかった。
両替商が開いていなかった。
国際空港なのに、両替商が全部閉まっていた。

いや、おい、どうするんだよ。
丑三つ時だからって両替商まで閉めるなよ。
ドバイから乗った他の乗客だって困るだろうに。

と、横眼を見ると、みんな全然困ってない。
というか、ドバイ-トリヴァンドラム線は
99%が中東で働く出稼ぎインド人用路線なので、
すでにインドルピーを持っているのだろう。

ならばと私は携帯ショップを探すことにした。
現地でSIMカードを買い、私のiPhoneにぶっさす。
そこでUberを呼べば現地通貨がなくても
とりあえず移動できるからだ。

まさか携帯ショップすらないとはね。
Wi-Fiも飛んでないし。
丑三つ時だし。
詰んだ。

呆然と立ち尽くす私に声をかけるインド人はいなかった。
そもそも人が少ない時間帯だったので。

他人からの施しは受けない。
武士は食わねど高楊枝。

私はカバンをガラガラ引きずりながら空港の外へ出た。
Maps.meというオフラインで使える地図を持っていたので
現在地やとりあえず向かうべき方向はわかる。

真夜中だというのに、南インドは一年中暑い。
カバンをひきずって5分も歩くと汗が出てくる。
街灯が少なく見えていないだけだけど、
知らずに牛糞とかを踏んづけているだろう。

真夜中でもやっているチャイの屋台があった。
チャイ屋のオヤジが不審な目をしている。
丑三つ時に旅行鞄を引いて汗だくの東洋人。
ですよね。不審者ですよね。

「チャイ飲んでいけYO」
さすがインド人。不審者にも声をかけてきた。
金がないんだって。本気と書いてマジ。
1ルピーも持っていないんだってば。

「10ルピーだYO」
いや、本当に金がないんだってば。
日本円にして15円だけど、それすらないんだってば。
っていうかATMはどこ?

「チャイ飲んでからATM行けYO」
だから本当に金がないんだってば。
ついでに言うと、こっちは汗だく。
ホットなチャイよりコールドなウォーターが飲みたい。

チャイ屋から歩くことさらに5分。
真夜中だというのに煌々と明かりがついている
どこかの銀行のATMのブースが見えた。助かった。

私は日ごろの行いがいい。
だからATMのブース内は冷房が効いていて
快適に現地通貨を引き出すことができたし、
おまけにそこになぜかプラスチックの椅子まであった。

外はまだ真っ暗。おまけに街灯も少ない。
ここは明るく冷房が効いていて椅子まである。
蚊にさされることもない。牛糞も踏まない。
居座らない理由がない。

夜が明けるまで、ATMブース内にてしばし瞑想。
夜が明けてからタクシーを捕まえようと通りに出ても
なぜか全然捕まらないので、結局バスターミナルまで
推定2kmを再び汗だくで歩くことになったインドの洗礼。



ま、知らない土地への深夜到着には注意しろという話です。
この数日後、トリヴァントラムからムンバイに移動したのだが、
その時使用したのがトリヴァンドラムの国内線ターミナル。
国際線ターミナルとは滑走路を挟んで反対側にあるこのターミナル、
国際線とは違い人も店も飛行機の離発着も多く活況だった。
こっちだったかー。


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