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「兼業アーティストならではの責任感と感謝」サウンドオンライブ株式会社 インタビュー後編|アーティストジョブ

前編に続き、サウンドオンライブ株式会社のデュアルキャリア(副業ではなく兼業で働くこと)の社員さんのインタビューをお届けします。
お話しいただいたのは、クラシックの歌手で合唱団として海外での活動経験もある菊地さんと、作家兼ボイストレーナーとして活躍中のNamiさん。
仕事・日常生活・音楽活動のバランスについての金言や、日本アーティスト協会(以下JAA)の羽柴とのコアな音楽トークが満載です。

ぜひ前編もご覧ください。



-デュアルキャリアを選んだ理由とは?

Namiさん 生計を立てるだけでなく、社会人としての経験値アップにも繋がり、さらに音楽の勉強をしながら前職で経験のあるライターやSEOのスキルを活かせる点に魅力を感じました。「絶対に入りたい!」と思い履歴書も気合を入れて作り込み、無事入ることができました。

菊地さん 僕は中高は合唱部、大学~社会人と合唱団に所属していました。社会人になってからはエンジニアとして働いていたのですが、就職して3~4年経つ頃、所属していた合唱団の関係もあり、プロ・セミプロの合唱団やボーカルアンサンブルに呼ばれるようになりました。そこからデュアルキャリアになったというのが始まりになります。そうして活動していく中で、海外で音楽活動をする機会があり、3~4週間会社を空けなければならない状況もありました。前の会社ではその調整が難しかったのですが、サウンドオンライブでは働き方を工夫すれば並行可能というお話をもらったので、その条件で入社しました。
音楽は趣味でもいいから続けようと思っていたのですが、並行できる仕事を得られた結果、音楽家としてのキャリアも仕事も楽しめています。

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-業務内容

Namiさん 私はライターをしており、インタビューをしに外へ出る以外では、リモートワークと出社を使って割と自由に働いています。この環境は本当に助かっています。
菊地さん 僕は週4日で勤務しており、エンジニアとして自社サービスの開発、他社のウェブサイトやアプリの開発を行なっています。週1日プラス空き時間で個人の活動をしていて、スキルを活かした副業として主に3つの開発案件を持っています。牧場で働く人向けのチャットサービス、クラシック音楽関連の企業様のパトロンサービス、アーティストのウェブサイトです。他にフライヤー作成などもしています。
Namiさん デュアルキャリアどころじゃないですね(笑)。
菊地さん 自分でもたまに何してるかわからなくなる時がありますね(笑)。

-契約形態とその理由

Namiさん 私は契約社員です。出社は週2回で、週20時間以上稼働するといった契約になっています。もともと別の会社で正社員として働いていましたが、音楽の方の仕事が少しずつ増え、時間的に融通が利かないと厳しいと思い、契約社員という形で入社しました。
菊地さん 僕は正社員ですが、週4日の稼働にする代わりに全体の給与と有給が5分の4になっています。僕は業務委託という形で仕事を受けることもできたのですが、業務委託で契約すると経理業務など個人事業主として大変な業務を自分で行わなければなりません。正社員として働くことで、その経理業務など個人で管理するのが大変な部分は会社にやってもらえますし、その分の時間を副業や音楽の時間に充てています。


-作曲家とクラシック歌手

Namiさん 私はもともと会社員をやっており、趣味で音楽や歌を歌っていました。たまにライブに出たりもしていましたが、音楽で稼ぐことができないかと思い、ボイトレ講師の募集に応募して講師業を始めました。また、趣味で通っていた作曲スクールからも一緒にお仕事をしないかと声をかけて頂き、そちらでも働いています。先輩方のクオリティに追いつけるよう日々勉強中です。
JAA羽柴 ちなみにDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーションの略。PC上で音楽制作をするためのソフトウェア。)は何を使っていますか?
Namiさん Logic proです。
JAA羽柴 僕も同じです!
菊地さん これは個性が出るものなんですか?
JAA羽柴 Logicは比較的使いやすいですよね。
Namiさん 安いというもの大きいですよね。作品制作自体は、作詞作曲・編曲・Mixまでは自分でできるようになりたいと思っています。最近はジャンルレスで作る特訓をしています。
JAA羽柴 最近挑戦しているジャンルはありますか?
Namiさん やっぱりジャズは難しいんですけど身につけたいので、ニューオリンズジャズあたりから挑戦しています。

JAA羽柴 ポップスを制作する側からすると、クラシックやジャズは少し敷居が高い印象も持っているのですが、クラシックで活躍されている菊地さんはどう感じていますか?
菊地さん 僕は合唱部の流れで音楽を始めたので逆にクラシックの敷居は低く感じました。まず、日本の合唱シーンはアマチュアが強く、有名なものだとNHKの全国学校音楽コンクール(通称Nコン)があります。大学生、社会人になってもそういったコミュニティとしての合唱団がたくさんあり、コンクールや合唱連盟などが主催している合唱祭が地域ごとにたくさん開かれていて、アマチュア主体のコミュニティがかなりあります。
またそれとは別にプロ、セミプロの合唱団でハイレベルな曲を中心に演奏している合唱団も増えてきています。そこに私も少しずつ入り始めたという形になります。
最近の活動でいくとアマチュア合唱団が2団体、プロジェクトとして合唱する機会が3~4件、通年で8人のボーカルグループとして活動しているものがひとつあります。やっていると誘われるというのもあります。声をかけてもらって面白そうだからやってみよう、を10年くらいやっていますね。
JAA羽柴 ひとつのプロジェクトにどのくらい時間がかかるのですか?
菊地さん プロレベルになると、2~3時間の練習を8回ほど繰り返して本番に臨みます。


-流行のジャンルはどのように見えていますか?

菊地さん HIP HOPやR&Bは、政治に対するメッセージ性や、カルチャーとしての音楽のメインストリームを反映していると感じます。合唱も同様に、戦争のことを書いた楽曲や、独立運動として使われた歴史もあったりと政治性の強いカルチャーがあり、繋がりはとても感じています。
Namiさん 私もHIP HOPも大好きでよく聴きます。メッセージ性を帯びたり、カルチャーやファッションにも影響を及ぼしている歴史的な背景も含めて好きです。K-POPは世界的に認知されているジャンルですが、サウンド感はより洋楽に近い感じがしていて、韓国の国内で流れている音楽はまた少し違って、なんとなくJ-POPに似ている部分もあると感じます。
日本の楽曲はコード進行が複雑という特徴もありますよね。
菊地さん K-POPは世界的なトレンドを持ってきて、世界にアプローチしている印象です。一方で、日本はあらゆるコンテンツを受け入れる姿勢が強みだと思います。K-POP同様に世界的なトレンドに準拠すると、その日本らしさを失って逆に埋もれていってしまうのかなと私は見ています。
というもの、クラシックの文脈で見てみると、日本国内でも日本の伝統音楽の文化から人々が大きく離れたきっかけが大きく分けて2つあるんですよね。ひとつは明治維新の頃の海外の文化を取り入れる動き。2つ目は第二次世界大戦後の日本的なものに対する嫌悪感。
トレンドの音楽は僕も好きですが、日本らしさも大事だと思います。


-デュアルキャリアで大事なことは?

Namiさん 最初は時間管理に苦労しました。空いている時間にレッスンをバンバン入れていたのですが、重複や移動時間を加味しないと二度手間になってしまうので、色々な想定をした上でスケジュールを調整しています。
菊地さん 僕は少し行き当たりばったりなところがあります。仕事を請け負う際、空き時間で受託可能な案件か判断したり、その都度調整を行っているという形です。

菊地さん あとはコンディション維持。これは忙しい人全員に言えますが、体調管理が一番大事ですね。1年前くらいからジムに通い始めて体を鍛えています。HPの最大値が増えるような感覚で、筋トレの重要性も感じます。
Namiさん 私はいかに時間を作るかです。無駄にYouTubeを見ないなどは気をつけてます。
JAA羽柴 ちなみにみなさん、どのくらい寝ていますか?
菊地さん 僕は寝ないとダメなタイプなので、できれば8時間寝たいです。リモートワークで時間に余裕のある日などは睡眠時間は長めに確保するようにしています。
Namiさん 私はバラバラですね。締切とかやりたいことを徹夜でやって次の週でガッツリ寝たりしてます。規則正しくしないとダメだなと感じています(笑)。
菊地さん 僕も昔そうだったな。そういう時期に得られた知識や仲間もあったりするので、どちらの時期も大事かもしれませんね。


-今後の目標や展望

Namiさん 作曲家としての案件を増やして、収入を安定させたいです。
菊地さん 目の前のことをこなしていく性分なのであまり大きな目標はないですが、直近ではアマチュアのソロ声楽のコンクールに出ようと思っています。そこで初めてのソロ歌唱になるので、少しソロの仕事も増えたらいいなと考えています。


-デュアルキャリアを目指す人へのアドバイス

菊地さん 音楽と仕事を分けて考えられる時間をいかに作り出せるかが重要だと思います。僕は仕事の中でも音楽に携わっているので、どちらにも学びがある仕事ではありますが、自分のやりたいことができる時間をいかに確保できるかがデュアルキャリアを成功させる肝になってくると思います。
Namiさん 仕事も音楽も両方ちゃんとやるからこそ双方に良い影響が出るので、契約社員だからと気を抜くのではなく全てに真剣に打ち込むことは大切だと思います。
菊地さん 結局一番大事なのは「継続すること」だというのも最後に伝えたいですね。僕は中学生の頃から歌っているんですが、30歳になるまで続けている人ってなかなかいないと思うんです。こうして続けた結果、仕事につながっているというのは大きな要因の1つになっていると思うので、ここが一番大事ですかね。

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-さいごに

今回のインタビューを通じて、会社と働き手、双方の理解と環境づくりの重要性を実感しました。
サウンドオンライブ様にはデュアルキャリア人材が活躍しやすいカルチャーがあり、その中で従業員の皆さんが一丸となって会社の成長のために働くという強い信頼関係が築かれています。
そんな情熱溢れるサウンドオンライブ様のサービスはこちらです。

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アーティストが一般の人と同様に仕事をしているというのは中々想像がつかないものです。しかし、実際に音楽だけで生計を立てられるアーティストはほんの一部に限られます。そんな中、デュアルキャリアのアーティストの生の声は、これからの社会で生きるアーティストの大きな希望になると思います。
今後もデュアルキャリアを実践するアーティストや、アーティスト人材を活用する企業様へのインタビューを行っていく予定です。

<インタビュー/記事>
日本アーティスト協会 事業開発部
アーティスト/音楽プロデューサー
羽柴政弘


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