第26回 3/15〜「この痛みを忘れるな。これが刑務所だ」
3月15日金曜日。
3月13日の朝、愛知県の豊橋刑務支所に移送された。
当日の朝5時半に起こされ準備をする。
何処に行くんだろうとドキドキしていたが、職員が豊橋の話ばかりするので豊橋に行くのかなと思っていた。
車で移動して外の景色を眺めている内に、
「次、これを見る時は家族と一緒に帰る時だ」
と思った。
5時間ぐらいで到着して建物を見た時、
(あーまた来てしまったんだ)
と心の底から鬱。
そのまま身体検査。
前刑の時、工場の担当レベルだった職員達が次々とお出迎えしてくれた。
「え!?この先生達、今工場の担当やってないの?」
と疑問に思いながらもそのまま言い渡し。
「ずいぶんお早いお帰りですね〜?」
…言葉にならずただ頷く事しか出来なかった。
「私が一生懸命話してるのに、あなたがただ頷いてるだけじゃ分からないでしょ!!」
「すみませんでした!!」
ボロクソだ。(汗)
その後は一日だけテレビのない独居に入る。
前刑、工場の担当で最後まで見送ってくれた職員が来てくれて
「覚えてますかぁ〜?」と言われてしまった。
不安や悲しみ、
「とうとう本当に受刑生活が始まるんだ」
と思ったら胸が締めつけられる思いだった。
その日は寝る事なんて出来なくて布団に入りながら
「必ず2年で出てやる」
そう誓った。
次の日から「考査工場」という工場に二週間入り、雑居に入る。
6人雑居だが、私以外みんな初犯だ。
考査の担当先生に
「ルール分かってない人が多いから教えてやってね」と任されてしまう。
その後、結構ボケてるおばあちゃんの世話も…。(汗)
自分の事でいっぱいいっぱいなのに他人の事まで正直面倒見れない。
雑居部屋に来て二日経ったが、食べ物吐く奴はいるし何回言ってもルール分かってなくてヘラヘラしてるおばあちゃん。
最悪だ。
ここ三日間ぐらいまともに寝てないし、ご飯も食べられていない。