第22回 2/8〜「初の刑務作業。まさかの…嘘だと言ってくれ。」
2月8日木曜日。
初の刑務作業。
初めに担当から「おきあがりこぼし」を作ると言われていたのでそのつもりでXにも呟いていたのだが、何と渡されたのはただの紙切れ1枚…。
嫌な予感がする。
何とミニ折り紙サイズの茶色の紙を更に3㎜×3㎜の四角いサイズに「指で」切っていくと言うではないか。
いや何でハサミ使わないのさ。
しっかり紙の繊維に合わせないと全く切れない為、無駄に指を痛める事になる。
初めは細かすぎて途方に暮れたが、午後にもなればコツを掴み慣れてくる。
こっちはギター20年やってんだ。
手先が器用で当たり前だ。(関係ある?)
担当にも作業が丁寧でここ最近来た人の中で一番上手だと褒められた。
後は集中力との問題だと思う。この作業しかやる事がないとの事。
あと一ヶ月以上もこれが続くとなるとその先の事はもう何も考えたくない。
しかし体が刑務所離れしていないせいか(前刑から)いざ「作業開始ー!!」と号令を聞いてしまうと条件反射的に体は目の前にある一枚の紙切れに集中してしまうものである。
嗚呼…悲しい…。
そして今日のお昼ご飯に何と誕生祭菓子が出た!!
私の誕生日は2/2で受刑者になったのが2/7なのだが2月の誕生祭を出す日がたまたま2/8の今日で私は該当していた為、食べる事が出来た。
刑務所では自分の誕生月にお菓子なりケーキなりが食べられる。
因みに誕生祭はドンキで売っていそうな「ド」らやきであった。
そして差し入れ本と購入本が入る。
ジャンプと週刊誌、差し入れは「夏目友人帳」①〜⑧と高橋書店の実用国語辞典「赤」「青」だ。
この辞典は女子刑務所のマストアイテムなのだ。
Dear Familyに赤と青を差し入れしてもらったが…
この二つは何の違いがあるのだろうか…(笑)
「全然ちゃうねんで〜!!」と言いつつもよくよく見たら同じではないのか…(汗)
まぁしっかり活用させてもらおう。
そしてもう20年の付き合いになる友人M氏から手紙が。私が移送されたと聞いて手紙の送り先が分からなくなってしまった為、わざわざXの方で問い合わせして手紙を送ってくれたらしい。
こうやって便りをくれるのは嬉しい。
手紙の発信制限がなければ全員に今すぐ返事を書くのに。
有り難い事に色んな人が手紙をくれている。
一人一人にお礼の手紙を書きたいが4通ではとても足りない。
しっかり優遇を上げて発信回数を増やさねば。
夕方、ラジオを聞いていてFM長野でジェイムズ先生の英会話レッスンというのがあった。
そのレッスン内容で「just a two door bus」という単語が流れてきてGrover Washington, Jr.の曲しか思い浮かばなかったのだが、レッスンが終わってその曲が流れてきた時は爆笑してしまった。
ナビゲーターの人も「つい歌っちゃいますよねぇ」とか言ってて考えてる事は皆同じだなと思った。(笑)
♢朝/みそ汁、なめたけ、梅びしお
♢昼/うどんのつけ汁、鶏のそぼろあんかけ、牛肉コロッケ、山菜漬
♢夕/豚肉茎にんにく炒め、梅肉和え、切干大根煮
…作業したからかまだ19時なのに眠い。
今日は早めに横になろう。
(最近冗談抜きに腰の雰囲気が怪しい)
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