息抜きついでに理解するコンビニ業界の企業研究
まえがき
コンビニ業界はそこまで就活生にとって人気に就職先ではありませんが、実は結構面白い業界だったりします。何よりも特徴的なのが、消費者との接点の多さ。
日本で4万店舗以上あるコンビニは、生活インフラとして日本中の消費者と密接な関わりを持つため、その影響力は計り知れません。本社で企画した新しいサービスや新しい商品を文字通り日本中に届けることができるのです。
その影響力はさまざまな企業に注目されており、特に総合商社はコンビニと非常に関係が深いです。
例えば、ファミリーマートは現在伊藤忠商事の傘下企業となっており、近々子会社化される見通しですし、ローソンは三菱商事の子会社です。
セブンイレブンは唯一商社の子会社ではありませんが、三井物産が筆頭株主となっており、経営に参加してます。
今後より発展が見込まれるコンビニ業界。
今回はそんなコンビニ業界の業界研究について解説していきます
コンビニ業界の職種
コンビニ業界には以下のような職種があります。
① 店長
直営店を運営する仕事です。
売上管理、発注管理、コスト管理、商品管理、クルーの採用とや教育などを行う仕事で、コンビニの職種の中では最も泥臭い仕事を受け持ちます。
ただ、労働条件や待遇はあまり良くないので、大卒、しかも新卒で就職するのはあまりお勧めしない就職先です
② 支店長・SV・MC・店舗開発
基本的にはコンビニ事業のサポートです。
コンビニは基本的にチェーン店ですが、所有者が別途存在します。ただ、所有者は実は専門家ではない為、サポートが必要です。
その経営者をサポートする職種がコンビニ業界にはいくつか存在します。
それが『支店長』『スーパーバイザー』『マーケティングコンサルタント』『店舗開発』の4つです。
これらの職種は現場と本部をつないで、各店舗の経営コンサルティングを行う仕事を行っています。
それぞれの担当者が自身の管轄エリアで戦略立案や意思決定を行いながら、加盟店の売上向上を目指していきます。
また、複数の店舗を運営する優秀な店長には、組織マネジメントスキルなども教育します。
③ 海外事業
各国の事業会社と協力しながら運営を行っています。
海外事業でやることとしては主に、自社のコンビニブランドの価値を毀損しない為の管理監督や、各国の事業会社の業績管理や融資管理、駐在員管理などを行っています。実は海外事業もコンビニ業界の大切な収益減の一つで、特にセブンイレブンは海外売上比率が全体の4割にも及びます。
ファミマ・ローソンもセブンほどではないにしろ、海外売上比率が全体の1割と、無視できないくらいにはあります。
コンビニ会社別紹介
① セブン・イレブン
実は米国テキサス州ダラスで設立された『サウスランド製氷会社』が母体だったりします。
当初は会社名通り氷を主に売ったが、午前7時から午後11時まで営業する時間的利点を利用して、パンや牛乳などの簡単な食品販売を行ったことが、コンビニエンスストアとしての成り立ちです。
セブンイレブンが日本に進出した後、米国本土よりもむしろ日本でさらに発展したことで、今のような経営の形となりました。
その後、日本のスーパーマーケットチェーンであるイトーヨーカドーがサウスランド社の株を2005年に株式を全量買い取ったことで、完全な日系の会社として成立しました。
ちなみに、ミニストップ並にオペレーションが難しいコンビニであることもで有名です。また、モラル面が完全に終わってる企業で、加盟店が経営方針に反抗すれば近くに新しい店舗を立てるなどで報復を行う、売上の良いフランチャイズの真横に本社直属の店舗を立てて、フランチャイズ店を閉店に追い込むなど、ハードコアな施策をよく敢行しています
② ファミリーマート
元々は西友コンビニエンスストア事業部として始まったコンビニです。
西友が米国ウォルマートに買収された時、持分関係は整理され、西友から切り離されました。
2016年9月、業界4位のサークルKサンクスを吸収合併し、現在日本国内ではローソンを抜いて業界2位に躍り出ました。
地域別に少しずつ違うのが、関西地方はファミリーマートが一番多く、関東地方はローソン、北海道など北日本地域はセブンが強いという統計があります。
また、沖縄で最も多く見られるコンビニエンスストアであり、沖縄では別途法人を置いて営業しています。
沖縄店舗数、市場シェア1位を占める中。沖縄の食文化に合わせて様々な沖縄限定商品の販売を行っています。
③ ローソン
ローソン(ローソン、LAWSON)は1975年に豊中市に初の店舗を開き、最近まで日本でセブンイレブンに続き店舗数2位を走っていましたが、前述のサークルK買収で地位が逆転。現在はファミリーマートに次ぐ3位となっています。
よく知られていないが三菱商事の子会社であり、したがって三菱グループの一員です。
ちなみにローソンの始まり自体は、米国オハイオ州でJ. J. Lawsonという人が直接生産した牛乳を売るためであったといわれています。