【NO.0214】 日本から明りが消える・・・ ノーベル賞受賞のLEDまでもが・・・
皆さんはご存知だっただろうか?
昨年の11月にジュネーブで、「水銀に関する水俣条約」の第5回締結国会議が行われ、直管蛍光灯の製造と輸出入を2027年末までに禁止することなどで合意した。
日本もこの条約を批准し、これを受けて、2025年末での製造・輸出入禁止が既に決まっている電球形蛍光灯と合わせ、全ての一般照明用蛍光灯の製造が終わることになる。
しかし、日本、蛍光灯が廃止された後のことを考えているのだろうか?
当然、蛍光灯の後を引き継ぐものとしては、いわゆるLED(発光ダイオード)であり、特に日本人によるノーベル賞受賞で名高い「青色発光ダイオード」が主力となるとされている。
しかし、日本の現状は、日本のメーカー製造の蛍光灯が機能的に優れており、その在庫も大量にある関係で、LEDへの切り替えが、特に企業や公共関連の施設であまり他国と比べて進んでなく、国としても、2030年をめどに切り替えるという方向で進めていた。そこに、この条約が飛び込んできた。
日本は、自国の現状を把握して、批准しないという選択をせず(おそらく環境問題だから)、批准をしてしまった。しかし、LED切り替えようにも、LEDの在庫数が絶対的に足りていなく、新たに作ろうにも、別な大きな問題を抱えている。
それがこの青色発光ダイオードに必要なガリウムというレアメタルを採掘出来る国が中国がほとんどを占めているという、喉首に刃を突きつけられたような状態が現状であるようだ。
すでに、中国はこの条約を見越してか(中国が仕掛けて条約に持って行ったとも)、世界に揺さぶりをかけている。
また、中国自体、LEDを大量生産をすでにしており、かなりの在庫を抱えていると言われている。
日本は、LED化が遅れており、今後大量にLEDを緊急に製造しなくてはならないし、必要数全てをまかなうには、輸入も視野に入れないと間に合わない。
ガリウムの輸入も、製造済のLEDの輸入先としても、どちらも中国に頼ることになる。
資源を武器化している中国は日本にガリウムの輸出制限をかけてくることが予想される。
そして、あの中国。
LEDが欲しい日本に対して、大量在庫分を売っていくことになるのだが、そこは中国タダではすまない。高値をふっかけられるのは目に見えている。
日本政府、こんなことすら分らないのだろうか?
あまりにも危機感がなさ過ぎる。
現実に中国は、アメリカに対して、半導体への中国向け輸出規制への報復として、レアメタルのアメリカへの輸出を原則禁止したようだ。
今後、資金投資の強化など、半導体への力をいれる(アメリカからの命令?)日本も、今後の米中動静を踏まえ、米に傾倒しすぎている日本の状況から、台湾動向などで、いつ日本もレアメタルの規制対象となるかもしれない状況と思う。
日本政府、いつまでボーッとして、国民を苦しめればいいのだろうか?