先の読めない面白さがたまらない | 「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」(著者:魚豊)
こんにちは
イデアレコードの左川です。
noteでは漫画の投稿はあまりしていなかったのですが、久しぶりにおっと思う漫画に出会ったので紹介できればと思います。漫画は週刊誌で読むことはほとんどなく、基本的には書店に並んだものから気になったものを購入するのですが、見かけたときから異彩を放っていたのが「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」。
冒頭から現代の日本で働く人々の現実というのが生々しく描かれており、その哀しさみたいなものが受け入れられるか否かで好みが分かれる作品である。レビューを見ると辛口のコメントも多く、どうしても『チ。』と比較しての熱量が弱かったり、陰謀論の描き方の甘さみたいなところに対するネガティブさもあったりする。
第1話では工場で同世代の若者が将来について語っている輪に加わろうとする中で、非正規であることで差を感じたり、小学生の頃にロジックツリーで褒められたことで論理的思考が出来るという自己評価を拠り所にしているところなどは正直見ていて痛々しくて息苦しくなる。
主人公はそのような中で恋心が芽生えて少し暴走していきながら、その中で陰謀論と絡んでいくわけであるが、その先どうなるのかが正直読めない。『チ。』では想像を超える展開で良い意味で何度も何度も裏切られたわけであるが、本書においてもそれを期待したいところ。そのとき、まったく新しいラブコメになることは間違いない。
もしかしたら、陰謀論を実現させるために狂っていくかもしれない。
もしかしたら、秘密結社のボスにのし上がっていくかもしれない。
もしかしたら、金とトークでモテモテになってハーレムを築くかもしれない。
この先どうなっていくのかを予測して、主人公の行動に一喜一憂していくことができるのだ。
それは楽しみでしかない。
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