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世界を知るヒットメーカーから学ぶ創造の現点

そうじによって人生を変える「そうじ力」を伝える舛田光洋さん。そして、数々のプロジェクトを成功へと導くプロジェクトメイカーの金杉肇さん。
舛田さんの「世界に求められる書籍を作る」というプロジェクト。そのファーストステップとして、土台となるコンセプトづくりはどのように進められるのか。世界を知るヒットメーカーである金杉さんの言葉には、常に鮮明なビジュアルが浮かび上がっていた。

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■そうじはテクニックではなく、人生を変える手段

これまで数多くの「そうじ力」関連書籍を世に送り出してきた舛田光洋さん。「掃除」や「整理整頓」に関する本は世の中に数多く存在するが、舛田さんの「そうじ力」は単なる掃除術ではない。それは、人生を変える哲学であり、自分自身を知り、人生のステージを上げるための手段なのだ。

しかし、多くの人が「そうじ力」を「掃除のテクニック」と誤解してしまう。

「掃除をすることで何が変わるかというと、それは内面なんです。そこを伝えるのが難しい。部屋が散らかっていると『自分はダメだな』と思ってしまう。でも、それでは正しく部屋を見ることができない。だからこそ、まずは自分を褒めることから始めるんです。『よく頑張った!』と。そうすることで、心をニュートラルな状態に持っていくことができるんです。」

舛田さんの「そうじ力」は、単なる片付けではなく、自分自身を整え、人生のステージを上げるための手段なのだ。


■日本と世界の文化の違いをどう伝える?

舛田さんは、世界的著者・本田健氏とのオンラインセミナーを通じて、19カ国の参加者と交流した。その経験を通して、日本と世界の掃除に対する意識の違いを痛感したという。

「日本では大掃除が当たり前だけど、世界ではそんな習慣はない国が多いんです。『地球に住ませてもらっていることに感謝して掃除しましょう!』と言ったら、『斬新だ!』と驚かれることもありました。そもそも掃除すること自体が身近でない文化もあるし、『部屋がその人自身を映し出す』という考え方も、新鮮に感じる人が多かった。」

この話を受けて、金杉さんがふと、こう口にした。

「なんかずっと目黒の自然公園の映像が浮かんでたんだよね。橋があって、池があって……。舛田さんがそこにいたとき、亀がたくさん寄ってきたんでしょ? その光景が目に浮かんできたんだよ。」

どうやら、実際に舛田さんの周りに亀が集まってきたのは事実のようだ。しかし、話を聞きながら鮮明にそのビジョンを描ける金杉さんの感性は、やはり一流のプロジェクトメイカーならではのものだ。


■贅沢なコンサルティング

私たちは話を続けた。せっかくなので、(直接紹介しなかったが)私が著者・舛田光洋さんに期待する本として、事前に書いていた内容をメモしておこうと思う。

「ZEN~そうじ力的マインドフルネス(仮)」
古来からある仏教的思想・禅における考え方(執着を手放す)と掃除の関係には舛田氏自身が学んできた仏教の思想が密接につながっている。
・舛田的掃除瞑想術をステージアップするためのマインドフルネスとして提案(まずは自分褒め、自分を内省し認めることから始まる)。
・ミニマリズムの再定義(「少ない」が美学ではなく、必要なもの、今ここに集中する考え方)。自らの生き方を見直すことが出来る空間づくりと内省のための時間をどうつくるか。
・たとえば、ZENにも意味を持たせる。Z(全人類の)E(叡知は)N(内省からはじまる)と考えている。

かつて、認知的負担を削減し、より重要な決定に集中するために、同じ服装を採用したアップル創業者のスティーブ・ジョブズ。彼が禅を愛したというのはあまりにも有名な話である。彼は人生やビジネスの中に禅の思想を取り入れたからこそ、世界に唯一無二の製品を発表し続けることができたのだろう。掃除をすることにより、今「ここ」に意識を集中させることが日々の中での重要なポイントなのではないだろうか。

めぐねぇのメモより

実は、これまで何度も「そうじ力と仏教」についての話もしていたからか、京都の重要文化財・旧三井家下鴨別邸でのセミナー時に撮影された映像がとても印象深かった。作務衣を着た舛田さんがそこで話している。この姿が妙にしっくりきたのだ。
金杉さんも同じようなイメージを舛田さんに対して持っていた。

「綺麗な空間に花を置くわけなんだけど、その花を置く場所で全然エネルギーとかかわってくるじゃない?だからそういう事から何か紐解けないかな?」

この一言からの展開が凄かった。

金杉さん「舛田さん、(その本は)どこから仕掛けるの?アメリカ?」
舛田さん「いや、日本です。」
金杉さん「その、日本の本を世界にもっていくんでしょ?」
舛田さん「そうなんですよ。」
金杉さん「世界ってどこ?」
舛田さん「アメリカ」
金杉さん「アメリカのどこ?」
舛田さん「アメリカのニューヨーク」
金杉さん「ニューヨーク。ミニマルじゃん。」
舛田さん「え?ミニマル」
金杉さん「禅の世界をミニマリズムっていう風に解釈して、えっと、ミニマルを広げた。世界的に発信したのがニューヨークじゃない?ニューヨークはだからミニマルなんだよ。ミニマルってこんなに深いんだよってことを話をすればいいんだと思う。」

「ただ綺麗にするっていうことだけじゃない。何かもっと深いところにあってさ。それがミニマルだったり禅だったりすると思うんだけど。なんか、その深いとこにね、アクセスできてないんだよね。ニューヨークだって。

この言葉から、掃除と禅がつながる確かな根拠が産まれた。


■二つの現点

金杉さんのプロジェクト成功の秘訣は、徹底したビジュアル化と意識の共有にある。

「最終形が見えていないと、プロジェクトはぶれる。だから、徹底的に始める前にイメージを集めて、コラージュを作る。言葉だけだと、ぶれるんだよ。」

プロジェクトは大きな企業でだけ行われるわけではない。個人が何かを成し遂げようとする際にも応用できる考え方だ。
4月に発売される金杉肇さんの新刊は、600ページを超える大作となった。数々のビジネスを立ち上げ、成功も失敗も経験してきたからこそ生まれた一冊。そこには、プロジェクトを成功へと導くためのノウハウが惜しみなく詰め込まれている。

この本を手に取ることで、あなたの人生のプロジェクトもまた、新たなステージへと進むかもしれない。

現点に戻って、「そうじ力」の世界への土台をつくりあげた舛田さん。
物事を始める時に最も大切な現点をつくりあげる金杉さん。
二人の天才から学ぶことはあまりにも多いと痛感した時間となった。


■金杉肇さんの書籍詳細

・金杉肇さんのAmeblo
・金杉肇さんのLit.Link
・金杉肇さんのYouTubeチャンネル
・舛田光洋さんのLit.Link
・舛田光洋さんのYouTubeチャンネル

February 5, 2025 on the audio SNS Clubhouse.

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