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Episode of コーチング(言葉の魔力編)

 言葉には不思議な魔力がある。

 日本では昔から(言霊)という考え方がある。つまり、言葉には魂が宿っていて、人が発した言葉が現実に起きるという意味である。いいことを言うといい方向に向かったり、悪いことを言うと悪い方向に向かったり。

 冗談かと思われるが、このようなことは冗談抜きで起きるのである。

 就職したらお金貯めて絶対に車を買うぞ!といつも口にして思い続けていたら、2年目で夢の新車を持つことが出来、10年以上片想いしていた人とあることをきっかけにお付き合いすることが出来たり(数ヶ月で振られてしまったが笑)。

 逆に、仕事が出来ず人格まで否定される言葉を毎日のように浴びせられ続けて、挙句の果てに自分でそのことを口にするようになり、仕事に対して何の気持ちも無くなってしまった。縁を切りたいと口にしていた人と、あるキッカケから本当に縁を切ってしまったり、上げればキリが無い。

 本当に言葉には恐ろしい力がある。使い方次第では、自分にも相手にも様々な影響を及ぼす。正に諸刃の剣である。下手に言葉を発するのが怖くなってくる。

 ではどうすればいいのか。答えは簡単である。マイナスの言葉を吐く人とはなるべく一緒にならなければいい。いつも人の悪口や恨み嫉みばかり言っている人と同じ空間にいると、なぜだか分からないが胸が苦しくなり、疲れてくる。逆にいつも楽しそうにしている人といると苦しくならずいつまでも一緒にいたくなる。これが一番理想だろう。

 職場等、どうしても関わらなければならない時はどうすればいいか。最低限接するか辞めるしかない。とにかくそのような人と接すると何もかも吸い取られてしまいお互い不幸になっていく。

 以前、Mihoko先生と約束した。人の悪口を言ってはならないと。僕はそれを守ろうとする。守ろうとすると葛藤する。僕は30年間マイナス人間であったからである。でも僕は、今後の人生を幸せに生きて行きたいからその葛藤と戦い続ける。

                                  Takuya

 Mihoko先生に質問です。

Q:先生は、コーチングセッションにおいてかなり言葉に気を使っていると思われますが、学生の就職支援においてどのような言葉をかけ、学生達を導いておられるのか。特に注意している点等ありましたらお聞かせ下さい。

A:言葉「言霊」の発信とは音や書き物(読み物)に乗せられますね。
「言霊」が生きる瞬間とは、その言葉を人が受信した瞬間ではないですか?
 
他人が言葉を発信した瞬間、自分はその言葉を聞きます。そして、自分が言葉を発した瞬間、その言葉を自分自身が聞いているのです。
 
私は自分が発した言葉を自分に聞かせている意識が働いている(全方位的傾聴)ので、人前では自分が聞きたくない言葉を発しません(私がクライアントとして、コーチングを受けているときも)。とはいえ、当たり障りのない発信をするのみでは、何の生産性も産みません。
 
私はコーチでエンパワーメントが本質にあります。教員としての仕事の時には大勢の履修生を注目させ、やる気を引き出す言葉を発信します。しかも、効果的な言葉を発信します。
 
授業中におしゃべりをしている学生におしゃべりをするなとは言いません。彼は私の話をちゃんと聞いていますから。でも、おしゃべりをしたくなる衝動に駆られていたのでしょうね。その学生の目を見て褒めます。ちゃんと出席をして、話を聞いているのですから。
いたたまれなくなる学生は来なくなります。しかし、自身の欲求が満足すれば一生懸命になります。褒められたら誰でも嬉しくなります。怪訝に感じる人もいるかもしれません。否定的な言葉を質問に変えて、好奇心旺盛に問いかけます。心からの言霊は人を安心させます。
 
ドイツの社会学者 ニクラス・ルーマンによるとコミュニケーション・メディアと呼ばれる言語の相互交換には愛情や権力や金銭や真理等の付属物がくっついてきているのですね。これが言霊の正体である気がしています。

mihoko

Mihoko先生ありがとうございました。言霊の意味を再定義することが出来ました。その言葉が耳に入っていなければ、聞いていないのと同じですもんね。


 

 


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