目標達成のための自己効力感
こんにちわ、Kimmyです。私は、20代後半から、新しいプロジェクトを任せてもらうことが多くありました。そんな時、当然、不安はありましたが、せっかくもらったチャンスなので、何としても成功させて期待に応えようとしました。負けず嫌いの性格ですが、誰か他の人に負けるというより、失敗して自分に負けることが嫌だった記憶があります。当時は女性に責任ある仕事を任せてもらえることが極端に少なかったので、もし私が失敗して、「やっぱり女はダメだな」と言われるのも、耐えられないことでした。次に続く女性にチャンスが与えられなくなるからです。新しいプロジェクトのほとんどは社内では誰もやったことのないことばかりでしたので、分からないことを社内の人に聞いても答えは得られません。専門分野に詳しい人に話を聞いたり、学習やリサーチをしたりしました。そのようにして、新しいプロジェクトをしているのが楽しくて仕方がありませんでした。
一度、こんなことがありました。私がゼロから立ち上げたプロジェクトがすっかり軌道に乗った頃、ある上司から「あなたは女性で、いつ結婚して退社するか分からないので、このような重要な仕事をこれ以上任せる訳にはいかない。男性社員に引き継ぐように。」と言われて、担当を外されたことがありました。何かミスがあったわけではなく、むしろ成功させてきたのに、こんな男女差別のジェンダーギャップがあるなんて信じられない思いでした。しかし、実は、さらに大きなプロジェクトが動き始めていたので、「さあ、次を始めよう。」と気持ちを切り替えました。ある意味、さらに新しくて大きなプロジェクトに集中できるので内心は「ラッキー!」と言う気持ちでした。かなり、新しいことが好きだったようです。
一般論ですが、男性に比べて女性の方が自信が持てなくて、少しでもハードルの高い仕事を依頼されると「自分には無理」だと決めつけて、断ってしまうことがあると聞きます。本当は、十分な能力があるのに、とてももったいないことだと思います。このような時に必要なのが、カナダの心理学者、アルバート・バンデューラ博士が提唱した「自己効力感(self-efficacy)」です。これは、目標に対して自分には必要な行動をとる能力があり、結果を出し、達成できると自分を信じられることです。自己効力感が高い人は、困難に立ち向かってチャレンジし、現状を打破しようという意欲的な心理になるのです。
自己効力感がもともと高い人もいますが、あまり高くない人も、下記の方法を使って、自己効力感を高めることができるようです。
遂行行動の達成
これは、成功体験ともいえるもので、これまでに何かをやり遂げた経験です。ハードルの高い目標を達成できた経験は自信に繋がります。実はこれが一番効果があるようです。
代理経験
これは、自分以外の人が成功するのをみて学ぶことです。あの人ができたなら、自分にもできると思えることです。
言語的説得
これは、他人から褒められたり勇気づけられたりすることです。
情動喚起
これは、落ち着いた心と身体で、心身ともに穏やかであることです。イライラもしないことですね。
私の場合は、少しずつハードルの高い目標を達成することで成功体験が得られ、その繰り返しで、徐々に自信がついてきたように思います。
逆に、自己効力感が低い人は、下記のような傾向があると思われます。
* 失敗を恐れて新しいことには挑戦しない
* これまでのやり方はあまり変えたくない
* ネガティブな発言やできない理由を語ることが多い
* 失敗をするとすごく落ち込む
* 分からないことがあっても誰にも聞かない
まさに自己効力感が低い人の特徴ですね。この反対が自己効力感が高い人ということになります。できない理由を語るより、自己効力感を高めて、自信をもって目標を達成できるようになると良いと思います。又、自信がないと言っている人は、少しずつハードルの高い目標を設定して成功体験を感じてもらえるようになれば、自己効力感が高くなると考えます。
2021年10月8日
Kimmy Ikuko Iwamoto 岩本郁子
Office Kimmy代表
https://www.officekimmy.com/