わたしのこと4.読解力に魅せられて
外出時はマスク着用がスタンダードになってから、肩こり頭痛の回数が増えた。顔周りが凝っているんですね、って言われて、そうだろうなと思う。
特にお盆明け、この何度目かの緊急事態宣言下においては、自分の中の注意喚起レベルが少し上がっている。マスクからの頭痛が億劫で、あまり外に気持ちが向かず、週末はちょっとだけ買い物に出るくらいで、引きこもることが増えた。
こんなことをワザとに言って、「あいつ、大丈夫か?」と匂わせたいわけではない。心配ご無用。買い物に出かける時間も惜しいほど、可能な限り家にいたい。
元来、私はテレビっ子である。
子どもの頃から、アニメやドラマを、今は滅多にお目にかからないビデオ(VHS)に録画しては何度も見ていた(なんなら今も我が家はVHSデッキが現役で稼働中。再生だけだけど)
ここしばらくは、録画する媒体を持たずにいたため、一期一会の出会いと別れもあったのだけれど、文明の利器・人々の知恵・技術の進化により、好きだった作品と感動の再会を果たせるようになった。
ま、動画配信のサブスクリプション(定額制のサービス)ですよね。
これは本当に悪魔との契約です。いくら時間があっても足りなくなる魔術がかかった禁断の箱。お手頃価格で楽しめる、アニメのみの定額サービスは利用していたものの、国内&海外そろい踏みのドラマや映画、音楽ライブからドキュメンタリーまで幅広いラインナップのものは、手を出してはいけない、無料の見逃し配信くらいで手を打っておけ、と自分に言い聞かせていた。
しかし、だ。
今シーズンの朝ドラ(NHKの連続テレビ小説)が、面白すぎる。
久しぶりにドラマ自体にしっかり、どっぷりハマっておりまして、朝の15分に一喜一憂、転がされている。何回でも見たいシーンがたくさんある。
で、いとも簡単に、私は禁断の箱に手を出してしまったわけである。
魔術の効果はてき面。想像に違わない。やっぱり私、テレビっ子でいい。
そんなこんなで、何度も見たいシーンを見れる環境を手に入れた私は、行きつ戻りつ、楽しんでいる。あまりにも好きすぎて、なんでこんなにも、このドラマに心奪われているのかしら?と分析まで始める。
出演されている俳優さんの容姿を含め、その愛らしさ、格好良さは前提としてあることを、ちょっと脇に置いておくとして。それ以上に魅了されるのは、演じている人たちの読解力なんだろうな、と思う。現実にはいない人物を、台本や資料から読み解いたり、想像したり。監督や演出、演者同士で語られる情報で、"その人"をイメージしていく読解力が高いんだろうな、と。
『逃げるは恥だが役に立つ』(TBSで2016年に放送)を見ていたときにも、同じようなことを思った。人生で初めて、ドラマのDVDボックスを買ったほど大好きで、本当にこういう人たちがいる世界があったらいいな、と思わせてくれるドラマだった。
文章、もしかしたら、それは音楽やただの文字だけかもしれないけれど、その先に広がる世界を想像・創造することができるのが、読解力だとすれば、身につけられるとなんだか楽しそう。
サブスクで見られるドラマや映画で、過去に見た作品のうち、好きだったものを見返すと、演じている役、その人にしか見えないなぁ、と思うものは詳細までけっこう覚えている。
単純にその俳優さんのカッコよさが好きで見返すものも多いけどね。
次は何を見ようかなー?