北海道らしからぬ暑さが続く夏でしたが、9月に入り、早朝の湖にようやく涼しい風が吹くようになりました。湖底に立つと、秋の虫の声が響き渡りつい聞き入ってしまいます。ふだんはお盆を過ぎると秋の風に変わると言われるのですが、今年は2週間ほど夏が長かったようです。
8月いっぱい行っていたクラウドファンディング『タウシュベツ日誌 第7号』制作プロジェクトは、おかげさまでたくさんのご支援をいただいて終了することができました。これまでに8回実施した『タウシュベツ日誌』制作プロジェクトの中で最多の支援者数と最高額の支援が集まっています。
北海道の山中に打ち捨てられて70年近くが経過する鉄道遺構の記録写真集にこれほど注目していただけることに本当に感謝しています。どうもありがとうございます。
『タウシュベツ日誌』はもともと50ページほどの簡単な小冊子を制作するつもりでスタートしたプロジェクトですが、予想以上に集まったご支援を成果物に反映させているうちに、今では100ページを超えるフルカラー写真集のような記録集になりました。創刊準備号として制作した第0号から数えると、今号はもう8作目です。正直なところ、これほど長くご支援いただけることも、またこれほどタウシュベツ川橋梁が崩落せずに持ちこたえることも想像していませんでした。
さてタウシュベツ川橋梁の近況ですが、9月に入っても今年の糠平湖では水位の低い状況が続いています。これからどのように水位が変化するのかに注目しつつ例年とは少し違った風景に通いながら、10月中旬に刊行するべく『タウシュベツ日誌 第7号』の制作を進めています。