私たちは皆、自分で選んでここにいる
私たちは皆、自分で選んでここに来たの。偶然じゃない。運命なんかでもない。君が今までしてきた選択と、私が今までしてきた選択が、私たちを会わせたの。私たちは、自分の意思で出会ったんだよ。
『君の膵臓が食べたい』より
世界では、誰かや何かのせいにして苦しんでいる人がたくさんいる。私だってちょっと気を抜くと、すぐにそうなってしまいそうになる。
でも本当は、それは自分で選択してきた結果、そこにいるんだよ。だから、次の一歩もまた、新たな気持ちで自分で選べるんだ。
断ることもできるし、その場から去ることだってできる。
全ては自分の意思次第だし、その選択は誰になんと思われようとも関係ないのだ。
本当に本当に本当に、その選択しか自分にはないのか?もっと違う自分が望む選択があるんじゃないのか。
全ての人はもっと真剣に瞬間の選択をしたほうがいい。次の予定や詰まってるタスクに頭を振り回されて、人からの評価や判断に心を揺さぶられ、その結果出てきた選択なんて、何の喜びも生み出さない。
人はいつか死ぬし、そして今日死ぬかもしれない。だからこそ、適当に選択するなんて命に失礼なことはしないで、誰かの出方次第で動きを変えるなんてダサいことはしないで、まっすぐ凛と自分の道を歩んでほしいし、私はそうありたい。
子宮頸癌転移再発で余命を告げられた2年半前、主人公の桜良と同じ気持ちだった。
病気になった不運な自分を嘆き、病気が治ることを必死で望みしがみつき、どこかならある万能薬を私が特別に手に入れることを切望し、ベッドの上で不安で押しつぶされそうになった日々。
でも余命を告げられた後、ふっと諦めのような肩の力が抜けるような気持ちになり、私は今どんな気持ちで生きるのかも選択できると感じた。
コントロールできない未来に執着するのではなく、今を選択していこうと思った。
そうしたら、幸せな気持ちが広がり、心は穏やかになり、今を楽しむ余裕が出てきた。
そして、あっという間にガンは消えた。
治ることが良いとかそういう話がしたい訳じゃない。
でも今私がここで文章を書けているのは、私が選択してきた結果なのだ。毎瞬間の自分の意思が重なって、私は今ここにいる。
もし、これを読んでくださっているアナタの今が望むものではないのであれば、アナタが自分の意思で選択して進んで見て欲しい。
周りの状況や環境は関係ない。アナタはどうありたいのか、あなたは何を感じたいのか、そこだけをしっかり捉えて前に進めば良いのだ。
その先に、今の自分が想像もできないような、でも心の底では望んでいた未来が訪れる。