株価暴落、どうする?
2024年8月5日の日経平均は4451円安と、史上最大の下げ幅となった。
対ドルの円相場は一時1ドル=141円台まで急伸。企業業績の悪化が懸念される。
日銀が利上げなんかするからこんなことにと、ボヤキの一つも言いたくなる。
NISAを始めた人、株資産を持っている人は、気が気でないだろう。
日本株を持っている人はもちろん、アメリカ株を持っている人は株価下落と円高でダブルパンチである。
でも、こんなときこそ、パニックにならず冷静でいる必要がある。
わたしも遊びでいろんな投資をやり、デイトレーディングなどもやったこともあるが、ことごとく失敗、資産だけでなく精神も不安定になった。
そんな中、唯一増えたのは、買ったまま何もせずに放置していたTOPIXやS&P500などのインデックスファンドであった。
学んだ投資の秘訣は、買ったらとにかく持ち続けること。少なくとも10年から20年という長期で考え、株価の上がり下がりに一喜一憂しないこと。できればファンドを持っていることも忘れること。
今回の日経平均暴落のチャートを書いてみた。
今日一日で4451円、8月1日、2日をあわせると、3日間で7643円の下落である。7月31日の終値から19.5%も下げたことになる。
1987年10月のブラックマンデーを超える暴落ということなので、比較のため、ブラックマンデー前後をチャートを見てみる。
1987年10月19日に620円の下げ、そして10月20日には3836円の暴落となり、2日で4456円、16.9%下げた。
その後、一進一退のあと11月11日の21036円を底に、上昇基調となり、翌年4月7日に、暴落前の水準を回復している。
ブラックマンデーは全治6ヶ月であったということになる。
今回の暴落はどれくらいの怪我なのだろうか。
ここで、もっと長期の視点で日経平均を見てみよう。
下のグラフは日経平均が始まった1949年以来のチャートである。株価の縦軸は見やすいよう対数軸としている。
これで見ると、ブラックマンデーとか、今回の暴落は、さざなみにしか見えないほど小さいことがわかる。
日本の経済で、ブラックマンデーよりはるかに深刻だったのは、1989年12月のバブル崩壊をきっかけに30年以上続いた「失われた30年」である。
1989年12月に史上最高値の38,915円をつけた日経平均は、その後下がり続け、2009年3月10日には7054円にまで下がった。
2012年の暮れに10000円台を回復し、崩壊前の水準を超えたのは、2024年2月。回復までに34年もかかったことになる。
この間に世界は成長を続け、日本だけが取り残された。これは明らかに政策のミスによって引き起こされたものである。
今回の暴落をきっかけに、第二次「失われた**年」にならないとは断言できないが、まともな政策がとられれば、ブラックマンデーのときと同様、一年程度で回復できる可能性がある。
その肝心の「まともな政策」を、今の政府と日銀に期待できないのが、不安要素であるが。。。