黒服の日々 給与未払 解雇
事態は悪化の一途を辿る。
どうやら、経営状態は火の車だ。
数週間前から、危険信号は黄色を飛び越え赤色灯のみがフル回転している状態だ。
キャストへの給与が支払えず遅延しており、勝ち気なキャストは代表へ直談判を敢行。勝気でなくとも当然の権利です。
ボランティアではない。労働の対価で賃金をいただくのは至極真っ当なこと。支払いが滞れば不満が出て然るべき。
しかし、支払われていないのは権利を訴える彼女だけではない。他のキャスト、社員の給与支払いも滞っている状態。
支払遅延の状態に不平を漏らすが、直談判に出ないもの、出るもの。それぞれの性格が表れる。
やはり、日本人的性格の権利を訴え出るものは少ない。
先日、直談判に出たキャスト。
営業時間中のフロア。隣の席では接客中。
ブチ切れ具合は並ではない。
些か古い言い回しだが、怒髪天を突くとは正にこの状態を言うのだろう。
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