パワハラ、偽装、リコール、生きがい、苦悩、不満、正義、清貧
人々よ。
久しぶりの池井戸氏。
七つの会議を軸に展開される、中堅メーカーのクライムノベル。
企業人にだけ焦点を当てるのではなく、そこに勤める者の家族にもスポットが当たる。
街の個人商店の親もいれば、要介護が必要な親、不倫の末の絶望などなど。
奥行きがふかく、小気味が良い。
パワハラ、偽装、リコール、生きがい、苦悩、不満、正義、清貧、と。
ぶっ飛びすぎてない、実に現実世界でも起こりうる内容が良いテンポで駆け抜ける。
池井戸氏は久しぶりだっけど、読みやすいな。