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調律師 静謐
人々よ。
主人公は高校生の時に偶然、一人の調律師に出会う。
体育館に佇むピアノの傍に。
北海道の中でも、かなりの山村で生まれ育った青年が調律師という稀有な職業を通じての成長過程が描かれる。
後書きにも書かれているが、本書の中に主人公の苗字は出てくれど名は出てこない。
また、その容姿や特徴の描写もない。
起きる事象に対して、彼が語る台詞のみが彼の姿形を描く。
正に静謐な感じの一冊でした。
最初は、『ピアノの森』『蜜蜂と遠雷』のパクリというかオマージュかと思ったが、違ったな。
悪くない。