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黒服の日々 当たり屋

人々よ。

夜の世界では、昼職では中々経験できないことが起こります。日常的ではないにせよ。

先日のことです。

開店前の店内清掃をしていたところ、開店前にも関わらずある中年の男性が現れた。

こんな時間に来るのだから、関係者かな?と。
まず、客ではなさそうだし、そもそもこんな時間に店に来る客はいない。
さらに、その風態は酒屋関係の業者にはまず見間違わない。

首にコルセットを嵌め、着崩したスーツ。
合皮なのかと訝しむ剥げた革靴。
団体職員にも見えなければ、堅気にも見えない。

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