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noriyukikawanaka
人は何故、小説を読むのか
人々よ。
人は何故、小説を読むのか。
一見、哲学的にも見える素朴な疑問。
これを追い求めて行く物語。
結論としては、孤独に耐える練習だそうです、つまり人付き合いのためだと。
これだけだと、疑問符が浮くかもしれないが、ご興味ある方は本編をご一読ください。
孤独に耐えるってのは、言い得て妙だな。
小説。
音もなければ映像も無い、あるのはただ文字だけ。
読み始めると、物語の中に埋没して行き、完結させるには読み終えなければならない。
その間には、多分に想像力が働く。
結論を急ぎたくとも、自分一人で読み進め、我慢しなければならない。
我慢という意識がなくとも。
昨今、我慢できない、堪え性のない、待てない、人を思い遣れない人間がより多いように感じる。
現代ではグーグル先生なり、wikiなり、疑問に思えばものの数秒で回答をえられる。その答えが合っているかどうかは問題ではなく、瞬間的に得られるかりそめの安心。
SNSの時代、即レスがあたかも当然の様に跋扈する。
待つ、思う、堪える、考える、思い遣る、慮る。この種の行動に欠ける人間が多い気がするな。
人は一人では生きられず、好む好まざると関係なく他者と関わらなければ生きて行けない。生かされていると。
日々、謙虚に感謝感謝です。
示唆に富む一冊でした。