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書籍紹介

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蔵書です。 個人の所感ですので、悪しからず。
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#家族

『ザ・ロング・アンド・ワインディングロード 東京バンドワゴン』

『ザ・ロング・アンド・ワインディングロード 東京バンドワゴン』

人々よ。

シリーズ11作目。第1作から12年が経つ。

一作目では小学生達だった曽孫達も、今や受験を控える高校生に。

一作一作で着実に齢を重ねてゆく経過が温かい。

本作では、堀田家、初渡英。

安定のハートウォーミング家族物語。

次作まで、また一年待つのか。

家族という単位の家制度が消滅し、人類の繁栄のみを目的とする。『消滅世界』

家族という単位の家制度が消滅し、人類の繁栄のみを目的とする。『消滅世界』

人々よ。

衝撃的過ぎる。狂気の沙汰だ。

「楽園」と称する実験都市。そこでは、夫婦間の性交渉は近親相姦として禁忌とされる。

科学医療技術の進歩に伴い、男性も子供を産めるようになる。

家族という単位の家制度が消滅し、人類の繁栄のみを目的とする。

人口の増減もコントールでき、男も女も人工子宮により人工授精で子供を産む。

生まれた子供には名前も戸籍もなく、キャベツ畑のように工場に並べられ出荷さ

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遺言代行業を通し描かれる便利屋的な家族。『ザ藤川家族カンパニー』

遺言代行業を通し描かれる便利屋的な家族。『ザ藤川家族カンパニー』

人々よ。

男五人女一人、中学生から三十路までの六人兄弟が暮らす藤川家。

異母兄弟に新たな家族が一人加わる。

長兄が営む遺言代行業を通し描かれる便利屋的な家族もの。

この手の家族ものは小路幸也氏の方が遥かに上手いな。

面白くもなくつまらなくもなく、可もなく不可もなくといったところか。

一寸の虫にも五分の魂。悪人にも五分の優しさ

一寸の虫にも五分の魂。悪人にも五分の優しさ

人々よ。

お江戸は日本橋。

通称、善人長屋。

その実、掏摸に騙りに美人局。

長屋唯一の善人加助以外は、全員裏稼業を持つ悪人長屋。

一寸の虫にも五分の魂。悪人にも五分の優しさ。

良いねー、義理と人情。

家族、義兄弟、縺れた家族の行方を丹念に描く人情時代小説。

コンプライアンスだの何だの、形ばかりの堅苦しい昨今に、人の温かさを感じる一冊でした。

西條氏の人情ものは実に気持ち良い。

お茶の間という言葉が死語になった現代。

お茶の間という言葉が死語になった現代。

人々よ。

シリーズ第12段。

東京バンドワゴンシリーズ開始から14年。

早いものです。

フリークとしては、スピンオフものは嬉しい限り。

シリーズ開始から大家族がますます増え、また、登場人物がちゃんと歳をとってゆく。

今回は今まで語られてこなかった、亡き妻のお話。
お茶の間という言葉が死語になった現代。

まだ、テレビが華やかかりし時代のお話。

孤児、実母が実父を刺す。捨てられる。

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