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書籍紹介

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蔵書です。 個人の所感ですので、悪しからず。
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#日本

13年5ヶ月で消滅した満州帝国。10歳の少年が戦地を独り生き抜くその奇跡は手に汗握る

13年5ヶ月で消滅した満州帝国。10歳の少年が戦地を独り生き抜くその奇跡は手に汗握る

人々よ。

日本人である福岡県柳川の旧家柳川藩立花家の名門一家の父と、ロシア帝国最後の皇帝ニコライ二世直属のコサック近衛騎兵を務めたロシア人を父に持つ母、サムライとコサックの混血、白系ロシア系日本人のビクトル古賀のノンフィクション。

41戦全て一本勝ちのサンボの生ける伝説のビクトル古賀の満州からの日本までの引き揚げを綴る。

満州関係の文献になるとどうしても、陰鬱にならざるを得ない。

が、この

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台湾人。かつて日本人と呼ばれた人々

台湾人。かつて日本人と呼ばれた人々

人々よ。

国の事情で翻弄された人々。

1895年から五十年間に渡り、台湾は日本の統治下にあった。

日本人として教育され、兵に出征し、多くの血を流した。

そして、日本の統治が終わると、今度は敵国である中華民国の人間になる。

民族アイデンティティ。

自分は日本人なのか、中国人なのか。

また、台湾を統治下に置くべく蠢く各国とは別に台湾原住民がいる。

一番の被害者は彼らだろうな。

現在、

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日本人の誇り

日本人の誇り

人々よ。

現代の価値観で過去をはかって計ってはいかんな。

日本近現代史における戦争を考える際、ペリー来航の1853年から米軍の占領が公式に終わるサンフランシスコ講和条約発効の1952年までを百年戦争とする。

四隻の黒船から、日本が曲がりなりにも自力で歩き始めるまでを百年戦争とみる、か。

しかし、拗らせ始めたのは日露戦争後ではなかろうか。

日本は平安時代には350年、江戸時代には250年間

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空き家が蝕む日本

空き家が蝕む日本

人々よ。

少子化が進み、地方だけにとどまらず都内でも空き家率は非常に高い。

の割には、新興住宅はどんどん建てられ続ける。
で、空き家を取り壊すために税金が使われ続ける、と。

殆どの問題が法整備すれば、かなり改善されるように思うのだが。戦後間もない頃の弱者救済の法を現在も変わらずってのは、歪みが生じるのは必然だな。

タイトルと内容があまり一致しない気もしたが、まあいいか。

軍隊の忠誠をつなぎとめるものが兵站

人々よ。

桶狭間の戦いから遡り、参謀本部の歴史をたどり、今次対戦の敗戦を探る一冊。

日本には封建武士軍隊と近代大衆軍隊の間に傭兵軍隊時代の歴史がない。

軍隊の忠誠をつなぎとめるものが兵站だという歴史経験がなかった。

参謀本部が一方では兵站を軽視し、他方では軍事情報のみならず、本来は政略に属する分野の謀略や情報政治にまで手を出すことになった。

戦略の欠如を政略でカバーする傾向が生まれた。

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