対応業務について|OSS編
いつもお世話になっております。
自動車登録業務を主とする行政書士法人井口事務所です。
本記事は、OSS申請についての解説記事になります。
図解|自動車OSS登録申請・継続検査OSS申請の手続き
各種登録
継続検査
個人でもOSS申請は可能
OSS申請は個人でも利用が可能です。
但し、事前に必ず揃えておかなくてはいけないのが、以下の本人確認書類と機器です。
これらに加えて、インターネット環境も必須。
個人でも出来る!とは言うものの、これらをすべて揃える手間や費用を考えると元が取れるとは言い難いのが現実です。
実際は代理人申請が一般的
個人でも行えると説明はしましたが、実際は代理人である行政書士(自動車販売店からの依頼を受けて)がその実務を担っているケースがほとんどです。
コスパの悪さはたった今触れましたが、住基ICカードの普及率の低さも個人におけるOSS申請普及の妨げになっていました。
国としては、行政手続きのDX化を推し進めていく狙いがあることから、OSS申請の利用率を上げることに尽力しています。
そのための施策として、「譲渡証明書」と「委任状」を紙で用意するだけで代理人である行政書士が本人に代わって電子申請を行うことが可能となりました。
OSSで申請可能な手続き
インターネットを使った画期的な自動車登録申請システムと言いたいところですが、現段階ではすべての業務に対応しているわけではありません。
登録内容によっては、紙申請でしか行えないものもありますので、個別の事例は弊社(025-278-7454)までお問い合わせください。
また、令和5年1月からスタートした車検証の電子化における記録事務代行サービスにおいてもOSS申請のみが申請対象となっています。
申請方法
普通車
軽四輪
OSS申請が行える地域
令和5年1月3日までは香川県は継続検査のみが行える状態でしたが、令和5年1月4日より他の業務にも対応する事が出来るようになったため、全国でOSS申請を行う事が可能となりました。
OSS申請のご質問・ご依頼窓口
紙申請とOSS申請の違い
OSS申請で抑えておきたい最初のポイントとして車庫証明を書類では行わないと言う点です。
OSSで申請をする場合、車庫関係と登録関係の書類がほぼ一緒のタイミングで必要となるため、車庫だけ先に処理しておくということは出来ません。
手続き関係(必要書類|手続き方法)
紙申請
OSS申請
支払い関係(支払方法|領収証)
紙申請
OSS申請
OSS申請のメリット・デメリット
OSSにはメリット・デメリットの両方があります。
ここでは、どんな方がOSS申請に向いているかを解説いたします。
メリット①|警察署に出向く回数が減る(2回→1回)
紙申請の場合、書類提出で1回とステッカーと証明書の受け取りの計2回、管轄警察署に行く必要がありました。
しかし、OSS申請では、スキャンした電子データを送信するため、警察署へ行くのはステッカーを受け取る1回のみとなります。
ちなみに証明書は、電子データとして発行された後に自動でOSSポータルサイトに反映されるため、警察署で受取るのはステッカーのみとなります。
ステッカー(保管場所標章)を県警本部で受け取ることも可能
従来の紙申請であれば、証明書類とステッカーを申請した管轄警察署にて受け取る必要がありましたが、OSS申請では、このステッカーの受け取りが「都道府県の警察本部」もしくは「申請した管轄警察署」のいずれかを選択することが可能です。
保管場所の位置が遠方の場合であっても、都道府県の警察本部でステッカーを受け取ることが出来れば、時間・コストの両方の削減に繋がります。
メリット②|登録完了までの進捗状況がリアルタイムで確認が出来る
実際に登録を行う行政書士側のメリットとなりますが、OSS申請ではポータルサイトの画面上で進捗状況を逐一確認することが出来るので、書類申請のように申請をしてから「交付はいつ頃かな?」と支局の混雑具合から予測するなどの必要はありません。
これもデジタル化ならではのメリットと言えるでしょう。
メリット③|陸運支局での待ち時間が短い
OSS登録は書類申請よりも優先して処理が行われます。(都道府県によって異なる)混んでいる時期だとそのメリットを感じることが多いでしょう。
メリット④|作業時間の短縮
各窓口で手付きを行う書類申請とは異なり、パソコン操作で1~2時間で済ませることが可能となります。
メリット⑤|書類作成が不要
書類申請では、作成する書類が多くなりますが、OSSでは面倒な書類作成が不要。
デメリット①|車庫を先に済ますことが出来ない
これまでのように車庫を先に申請するということが出来ません。
そのため、交付までの間に「印鑑証明」や「委任状」を準備すればいいということが出来なくなります。
また、「車庫証明だけをOSSで申請する」や「車庫証明は紙申請で取得しておき、移転登録のみOSS申請する」といったやり方も不可能です。
デメリット②|ネットワーク障害に弱い
インターネットに依存するため、ネット環境によっては手続きが進まなくなる可能性があります。
月末などの忙しい時期にそれが起きると手間が増えてしまいます。
デメリット③|すべての登録に対応していない
OSSだけですべてを業務を賄うことは現時点では、不可能です。
例えば、相続による所有者変更(移転登録)はOSSではできません。
行政書士にしか出来ないOSS申請業務(資格者代理人申請)
「新車新規登録」における「行政書士限定申請方式」のことを指します。
通常、OSSへ新車新規の依頼データを送信後、支局へ登録する案件の書類(印鑑証明書,委任状)を持ち込み受付をしてもらいますが、資格者代理人申請を行うことで、この持ち込む手間が省け、すぐに保管場所審査に入ります。
書類を持ちこむまでの時間が短縮される為、県外登録の申請時には特に有効です。
なお、当申請方式は、以下の条件をいずれも満たす場合に行えます。
井口事務所のOSS申請への取り組み
井口事務所では、OSS・紙申請の業務効率化には欠かせない自動車登録支援申請システムを自社(グループ会社)で開発・運用しています。
これにより、登録1件当たりにかかる業務時間を大幅に短縮することでコストダウンを実現いたしました。
また、これまで手書きで行っていた申請書類の作成についても時間の短縮だけでなくヒューマンエラーを防ぐことにも繋がり、時間と質の両方でメリットを享受しています。
また、コスト削減による効果として、お客様から頂く代行手数料も創業以来、変わらずお得な料金で承っております。
自動車登録手続きのDX化が進む今、OSS申請への対応は、自動車販売店・行政書士の皆様も急務かと思います。
弊所では、いち早くOSS申請に注力してきたことで、新制度への対応も万全の準備で臨んでいます。
是非ともご依頼をお待ちしております。