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大阪らしさでイノベーションを~御堂筋から大阪を活性化させる~

10月17日(水)、billage OSAKA主催で『「大阪のまちづくりとイノベーション創出」トークセッション ~大阪・御堂筋の新しい挑戦~』のイベントが開催されました。

登壇者は以下の三名。

吉川 正晃 さん
株式会社Human Hub Japan 代表。(元:大阪市経済戦略局理事)
大阪市が設置した「大阪イノベーションハブ」の推進担当として公募で選出され、市のイノベーション行政全般に携わる。
自らの経験から、「変化の激しい時代は、人は会社に就職するのではなく、産業や街に就職するようになる」とし、街全体を一つの職場にする運動「HackOsaka」を、大阪市時代に提唱し、肩書、組織、国籍を超えた共創環境造りをテーマとし、現在も活動中。

小関 珠音 さん
大阪市立大学大学院 都市経営研究科 准教授。研究テーマは、大学発ベンチャー・イノベーション・戦略的提携。
一橋大学卒業後、日本興業銀行へ勤務。一橋大学大学院(修士(経営)及び修士(経営法))修了後、複数のベンチャー企業の創業及び経営に携わると同時に、横浜市立大学特別契約准教授、山形大学産学連携准教授等を経て、2016年より現職。

大西 正英 さん
御堂筋(淀屋橋〜本町)でビジネスエリアのエリアマネジメントに取り組む
「御堂筋まちづくりネットワーク」に2005年から事務局として参加。
1993年、株式会社竹中工務店入社。以降、区画整理、再開発事業等の大規模開発に係る事業計画・推進に従事。
現在、同社開発計画本部西日本4グループ副部長。

「御堂筋」「イノベーション」「まちづくり」の観点から今回はトークセッションを行っていきました!


大阪らしく、大阪からイノベーションを

自己紹介、事業・取り組み紹介のあと小休憩をはさみまして、いよいよトークセッションが開始。

今回は三つのテーマでトークセッションを行いました。

1>御堂筋の今後について

昨年度80周年を迎えた御堂筋。その今後について三者それぞれの考えを伺いました。

まず大西さんがこれから何をしたいのか、ということをお話ししてくださいました。

大西さん
「80周年記念事業で発表された御堂筋の将来ビジョンのおかげで、今、多くの人が大阪・御堂筋の将来像について考える気運が高まってる大事な時期だ。その中で、新たな取り組みとして、まちをステージにしたネットワークやイノベーションが生まれるようにするために、吉川さんと小関さんのお二人に相談したいですね。」

大西さんのお話を受け、吉川さんはこう話します。

吉川さん
「御堂筋を歩行者天国にするというアイデアに対していろいろと話は聞きます。『大胆だね~』という人もいるし、『大丈夫か?!』と不安がる声も聴きましたね(笑)。ただ、イノベーションは人と人との出会いから生まれるから、みち×イノベーションという観点で、人と人が出会う街を作っていってほしいですね。」

小関さんはインバウンドの話からこうかたります。

小関さん
「インバウンドの人たちは、私たちが普段面白いと思わないものを面白いと感じるようで。自国では郊外や地方に住んでいる人が日本に来ると、大都会ではなく、日本の中で自分と同じような環境に住んでいるたちに関心を持つものです。大阪は人情深く、いろいろな生活の場があるのでとても魅力的ですし、大阪ならではの商売の在り方や、大阪なりの生活の仕方に触れることは、彼らの楽しみになっています。御堂筋で行われている活動も、そこで働いている人たちの人情などの細かい部分も含めて、外から見える形にすればいいんではないでしょうか。」

2>大阪でこそできることって何だろう?

大阪の強みとは。このテーマに対して最初にお話ししてくださったのは小関さんでした。

小関さん
「大学を卒業して最初に就職した会社では最初に淀屋橋に赴任となりましたが、当時はその良さが見えてなかったと思います。ところが数年前に大学院に赴任してきてからは、中小企業の社長などビジネスの現場で活躍している学生と議論する機会が多く、大阪の商売の在り方がリアルに見えてきます。大阪にどっぷりつかれば、その良さはぐいぐいと伝わってきますね。「ほんまもん」でないと通用しないという風土だからこそ、ここまで商売が発展してきたのだと実感します。」

次に吉川さんは大阪の持つ個性についてお話してくださいました。

吉川さん
「大阪の人が言う『で、なんぼやねん?』ということは、本質を評価しようという姿勢の表れだ。それに加えて、自分は昔『ええかっこしい』はかっこ悪いといわれていた。わからないことは聞く。本質を評価しようという姿勢と本質を恥を持たずに聞けること、これが大阪人の強みではないか。」

大西さんはまちづくりの観点でお話してくださいました。

大西さん
「お二人がおっしゃっているような『やってみなはれ』という面と、堅実の両面が大阪にはありますね。堅実な企業ほどオープンイノベーションに馴染みが薄く、苦手なのでは。エリアマネジメントの活動の中で、新しい試みを、まちで展開すると、少しハードルが下がりやすくなるのではないか。いろいろな人たちが集まってトライ&エラーを重ねて、その中から成功の鍵を見つけられるような、まちがイノベーションのショーケースのようになるといいと思う。」

3>大阪の持つ課題、不足していること、そしてやるべきこととは

まず、吉川さんから上がったやるべきことは「一人ひとりがコミュニティのハブになること」とお話しして下さいましたが…?

吉川さん
「大阪が持つ交流力をもって、縦ではなく横のつながりを強化していくべき。大阪の人一人ひとりがコミュニティを作って、コミュニティのリーダーになってほしい。コミュニティを形成するまちが強い!」

次に小関さんは弱みとして、強みが弱みになるというお話をしてくださいました。

小関さん
「東京に勤務している大阪出身のVCキャピタリストに話を聞くと、『大阪の人はコスト意識が高いところで鍛えられた商売感覚が優れていると言います。すぐに「なんぼ?」という。』大阪の人が持つ強いコスト意識はいいものを安く、という意識から来ていて、しかし東京では高くても物が売れるマーケットができてきている。こういう現状に対して、この大阪人の持つ強いコスト意識は、今までは価格が安いという弱みと捉えられてきましたが、ここで鍛えられた商売感覚は世界に通用する強みだと思います。」

これを受けて大西さんは…

大西さん
「なんだか、お二人のお話を聞いていて、マーケットの大きい東京に追いつかねば、という意識だったが、大阪が本来持つ個性や強みに自信をもって、新しいことに挑戦したいという気持ちになりましたね(笑)」


その後の質疑応答でも参加者とも熱いトークを繰り広げ、イベントは幕を閉じました。

大阪らしく、大阪のイノベーションが盛り上がることに今後期待です!!!



billage OSAKAではこれからもこのようなイベントを開催していきます!!


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