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古いものを大事にするエコスピな暮らし

日本に住んでいると、日本はハイテクの国、という部分をわかっていても何となく暮らしてしまっているけど、海外に、先進国であっても、ヨーロッパの国々の街並みや家や道具などの「古さ」に驚くことってあります。日本にもかつてしっかりと根付いていたはずの「古きものを大事にする」心が、ヨーロッパは色濃く残っているように思います。

ニューヨークの摩天楼でさえ、もちろんどんどん開発されているので新しい建造物も多いですが、100年前、200年前のビルがまだ現役使用中であり、意外と街並みが「古い」感じがしたのが、とても印象的でした。ロンドン、パリはもちろんのこと。。

ロンドンでは、滞在した部屋が真夏なのに冷房が無かったことには驚きましたが… 「まさか?」と思って信じられなくて、部屋中、探してしまいました。(笑)でもそれは、かれこれ私が旅をした…20年以上前のこと。温暖化が激しい今はきっと違うとは思います。が、びっくりする程の設備の違いというのは、きっと今でもあるのだろうな。

良い意味で。やはりヨーロッパでは古いものを、丁寧に修復しながら子供へ、孫へと受け継いでいく習慣や概念があるよう。家具やファブリックなどの道具など。そんなエコシックに憧れて、20代の頃にロンドン、パリへ。特にロンドンでは古道具市のあるマーケットへ。

当時は勢いで行ってしまったものの、知識がなかったので、アンティークには手を出さず。ただ、アーティストの卵、作家さんのような人が自分の作った工芸品やアート系の小物を出品していて、驚くくらい素敵なのに安いので、たくさん..買い集めて来ました。

量産されたものとは違って、作りもちゃんとしていて、とても味があるので、今でも大事に使っているものもあります。布製品なども、値段をよく見ないでレジに並んで、「高い!」とびっくりしたけれど(笑)良い品だったようで30年を経て、引っ越しのたびに物を処分してきたけれど、そういうアイテムは大事に使い続けていたりします。

日本も昨今、手仕事や、クラフト系が見直されて来ていますね。もう少しそれが大規模に、かつ定着していったら良いなと個人的には思っています。この本でも、イギリス人の「古いもの好き」が紹介されていて。イギリス人が家を買う時、古いほど価値があるとされていて、実際に古い家ほど値段が高いそうです。日本では考えられないですよね。

地震国という現実もあるかも..ですが、NHKで見ているシリーズものの『カールさんとティーナさんの古民家だより』の、設計デザイナーのカール・ベンクスさんが新潟に作っている古民家村のように、そしてカールさんのいつも仰っているメッセージのように、

昔の日本の職人仕事はすごい。それを残すために、古い建材やかつての職人仕事の形跡を残して生かして、新しい家へと再生する…といった、発想、価値観が、日本でも盛り上がりつつある? あったらいいなと思っています。

家だけではなく生活面でも。買う時に「高いな」と思っても、自然な素材の良さを活かした職人手仕事のものって、長く使い続けられるので、エコで、コスパも良いのです。

それだけでなく、丁寧に作られたものがアンティークになっているので、見ていても良いですよね。趣味にしてしまうと、一度はまるとコレクターになってしまう危険性もあるのですけれども。。(笑)

今日は、このくらいで。

Love and Grace

参考文献 :
地球の歩き方・ジェムストーンシリーズ
『コッツウオルズ&ロンドンのマーケットめぐり』
ダイヤモンド社