父の椅子
数年前に実家のある会津若松から86歳になる父が近所に越してきた。こじんまりとした平屋の一軒家、年のわりには元気な方でつつましくとも幸せな毎日を過ごしている。彼は84歳まで会社勤めをしていて同年代と比較してもかなり若く感じられていたが、本人はいつまで仕事させる気だといつもぼやいていた。息子(僕)の仕事はなんやら高そうな家具を販売してるぐらいにしか思っておらず、当然本人は興味も無い。そんな父にいつか一生涯使えて次世代に残せるような「父の椅子」を…。時々ぼや~と考えていた、定年を迎える時かな~なんて想像していたが、ついつい時が過ぎ機を逃した。ただただまじめで周りから見れば平凡なじーさんなのだが、子を持つ親の立場になって初めてこの世で一番尊敬する人物だと思っている。こんな事本人の前では中々言えたものでは無いが…。大丈夫こんなブログの存在も知るはずも無い。
画像はそんな父にふさわしい椅子として持参した椅子だ。本当は父に用意したものと書きたいところだがもう少し時間がかかりそうだ。人生の節目にザチェアを子から親へ贈る。そして次世代へ引き継ぐ。こんな選び方もあっていいのでは…。そんな普段もこの椅子は似合う。
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