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がっかりの積み重ねで気持ちは冷める
人の気持ちが冷めていく原因のひとつが、「がっかりさせられる」だ。気持ちが冷めるというと恋愛関係に対して用いられがちだが、友人関係や、推しのアイドルや、勤めている会社などでもありえることである。
逆にいえば、がっかりしない相手に対しては、ずっと好意的でいられるのかもしれない。この記事ではがっかりについて考えてみようと思う。
1:細かいがっかりが大きな不満になる
恋愛関係は初期段階では相手を熱烈に好きなものだ。そのような状態ではあまり相手にがっかりはしないだろう。愛している気持ちが相手の悪癖や欠点を見えなくさせてしまう。見えていても、「そんなところも好き」となってしまうケースもある。
しかし、そんな状況は長くは続かないのだ。恋愛が安定期に入ると「あの人の全部が好き」なんていう気持ちから、「あの癖がいやだ」「こんな考え方が嫌い」と細かいところが気になっていくものである。
決定的に嫌だと思う面があれば、気持ちはあっという間に冷めて、早々と交際解消になるもの。長続きしないのは残念であるが、「合わない」と深入りする前に気付けた点では幸せでもあるといえる。
しかし、そんなに決定的な「がっかり」はなかなか訪れない。大抵の恋人同士には、細かいがっかりが積み重なっていくのである。ひとつひとつは取るに足らないものでも、それが限界を超えたときに交際解消なんていう結末にたどり着くのだ。
2:小さいがっかりには根本的な原因がある
相手の欠点や至らない面などを受け止めて、それを許して愛せる人であれば、パートナーと円満な関係を築いていけるのであろう。しかし、器の小ささな筆者のような人間にはそれがなかなかできないのである。
たとえば、「作ってくれた、うどんにたまごが入ってない」これでがっかりしたこともあった。一緒に暮らしていたパートナーと「昼はうどんに肉とたまごを入れて食べよう」という話になった。しかし、実際にできあがったうどんには肉しか入っていなかったのだ。
「たまご入ってないの」と筆者。「忘れた」とそっけない返答をするパートナー。筆者はひどくがっかりした。
もちろん筆者のために作ってくれたうどんである。パートナーに感謝こそすれ、文句を言うなんて論外である。「なんで忘れたんだよ」なんて思いやりのない発言はしないのだ。
しかし、心の中ではひどくがっかりした。それは「うどんにたまごが入ってない」も理由のひとつだが、「人の話を聞かない」という、ふだんからパートナーに対して不満を持っている悪癖に対するがっかりのほうが大きい。
ふだんから「話を聞いていない」と感じるから、うどんにたまごが入っていないなんて、小さな出来事が大きな失望につながるのだ。「いつも人の話聞かないから、忘れるんだ」「人の気持ちなんて考えないから、話を聞かないんだ」と飛躍していくのである。
小さながっかり同士は密接につながっている。少しずつ積み重なっていって、やがて大きな不満になっていく。そうなると愛情は薄くなっていくのだ。
「そんな小さい人間はお前だけ」そんな声が聞こえてきそうだが、人間なんて器の小さい者だらけだ。筆者のような小さながっかりの積み重ねでパートナーへの気持ちが冷めていく人も少なくないと信じたい。
「相手に期待をするから、がっかりする」そんな考え方もある。それは納得できる考えだけれど、恋愛には当てはまらないだろう。「愛する人に期待をしない」そんな関係は寂しい状態といえるはずだ。愛する人に対しては何かを求めたいし、自分からも与えたいと考えるのではないだろうか。
3:ではどうすればいいのか
では小さながっかりをさせなければ破局には至らないのか。それはそうかもしれないが、相手をがっかりさせないことばかり考える交際なんて息苦しいかもしれない。
結局は相性の問題なんだろうと筆者は結論づけた。筆者がパートナーに感じていた「人の話を聞かない」という悪癖も、筆者が「自分の話を聞いてほしい」と感じるから不満になるのである。
気にならない人であれば、「話を聞かない」なんて部分に不満を覚えないはずだし、うどんにたまごが入っていなくても、必要以上に失望はしないのだ。
パートナーの前でおならをする人がいるとする。「恋人の前でおならするなんて信じられない」と考える人はパートナーが自分の前でおならをすればがっかりするし、「愛する人の前では自然体でいるのが当たり前」と考える人ならむしろ愛しさすら感じるだろう。
これは恋愛関係だけはない。ろくでもない奴だけど、なぜか気の合う友人や、「給料は安いけど、居心地がいい」と感じる職場なども同様だ。相性がよければずっと関係を続けられるのである。
「がっかりさせない」努力をするよりも、「がっかりしない」「がっかりを許せる」そんな相手を見つけたら手放さない努力が大切なのだ。
とりあえずのまとめ
なんだかとりとめのない記事になってしまった。筆者の小さい人間性だけが浮き彫りになってしまった気もする。しかし、これはnoteである。原稿料が発生しているわけではないし、これでいいと開き直ろう。
小さながっかりが積み重なると、冷めると主張したけれど、冷めたからといって必ずしも破局するものでもない。「冷めたけど腐れ縁で続いている」「愛情とはべつの次元の情がある」「いまさら離れられない」などの気持ちからずっと一緒にいる場合もあるのだ。ただそれが幸せなのかはわからない。
ひとついえるのは「がっかりさせられない」そんな相手と交際しているなら、簡単に別れてはいけないのだ。そんな相手にはなかなか出会えない。相性がバッチリな恋人なんて、そうそう見つかりはしない。
最後までこの記事を読んで、もしがっかりしなかったのなら、筆者の文章と相性がいいはず。ほかの記事も読んでもらえると幸いである。