11時10分に入店 すでに満席だったが、回転率が良く5分ほどでカウンターへと案内される 席が空くのを待っている間に注文を聞かれ、着席してから3分も待たずに着丼 来店してから10分も経たずに提供できるのは、普段の慣れがあるのだろう オーダーは「こってり味噌大盛り味玉」 ドロリとしたスープが目に訴えかける 目が合ってしまったものは仕方ないと、まずはスープから うん、濃い。しょっぱいとはまた違った濃さ 濃厚、と言い表すのも少しニュアンスが違う そこで気付く「こってり」とはこの事だ
巷で話題のフリスクドリンクがどうしても飲みたくて、来る日も来る日もコンビニやスーパーを探し歩いていたが ついにこの日が訪れた 「会えない時間が愛育てるのさ」頭の中に流れる郷ひろみの歌声 ボルテージは高まり切っていた 他の買い物も全て忘れ一目散に会計をし、店外へ そこで好奇心と不安で重くなったプルタブをそっと起こした 口に含むと、まずは優しい甘さと程よい炭酸の刺激 瓶のラムネを少し甘さ控えめにしたような味 なるほど、これは飲みやすい。 そして徐々に引いていく甘味と交差
親が亡くなってから気付けば10年 命日には毎年のように思い出し、落ち込み 「もっとこうしておけば…」と後悔に時間を取られ一日が終わる。 色々とあって避けてたのだけれど数ヶ月前に 亡くなってから初めて墓参りに行った 結局、後悔というのは自身の傲慢さが生むもので まるで別の選択肢を選んでいたら、良い未来に繋がってたように思ってしまう できなかったから今があるのに、過去の自分のせいにしたい己がいた事に気付いた。 "時間が解決してくれる"という言葉は好かないけれど、10年かけ
怖い話と聞いて、人はどんな場面を思い浮かべるだろう 墓場、病院、海、廃墟… どの年代の人にも共通して思い浮かぶ場所がある そう、学校 だ 先に挙げた4つよりも、人の死というのは遠いはずの場所で何故こんなにも怪談が生まれるのでしょうね 今回は僕の友人が先輩たちと廃校へと向かう話だ 『小学校』 廃校、そう聞くとボロボロになった状態を想像すると思うが現実にはそこまで古くなる前に解体されるのがほとんどだろう この小学校も、イタズラでガラスが割られている部分はあったが外見は比
8年前に閉鎖したSNS、僕はそこの王様だった。 管理人が大学生の頃に作った利用者は500人ぐらいしかいない、小さい小さい王国 今は懐かしい前略プロフィールという掲示板で見かけたURLを踏んだのが始まりだった 2009年にそこを見つけて、閉鎖される2014年までの5年間を自分はそこで過ごした。 家庭環境で悩んでた自分が、一番落ち着く場所がプロ学で、いつもみんな優しく接してくれて毎日が楽しかった 「今日は学校で○○があった」「最近の趣味は○○で〜」日常であったことを真っ先に報
前回から引き続き、怖い話的なものをまた (前の記事から期間が空きすぎたので怪談のシーズンでもなくなってしまいました) この頃の友人は自分のバイトが休みのたびに「一緒に心スポ行かね?」と声を掛けてくるほどだった それを断り続けて結局は一度も同行しなかったのは今となっては悔やまれるかもしれない 恐怖の感じ方は人それぞれで 恐、怖、畏なんて使い分けもある 過去に何かが起こったわけじゃなくても、怖そうな雰囲気だけで何かがあったと噂される事も少なくない 事実無根の噂も、積み重
最初に断言するが、自分は霊的なものを一切信じていない。 自分自身に起こり得る不可思議な出来事は白昼夢の類だと思っている だが他人が感じたものまでは否定するつもりはない、その人の世界ではそれは心霊現象なのだから これから3つの話をしようと思う 心霊スポット巡りが 好きだった 友人が実際に体験した話 地元の人にはそこそこ有名なので自分もその場所は知っている 心霊スポットとされている場所は、立ち入ると罪に問われる場合もあるので この話はよくできたフィクションだと思って欲しい 『
「兄ちゃん、パパが死んじゃった」 突然来たショートメールにはそう書いてあった。 自分が2歳の時に両親は別れた。 元々自分が生まれる前から問題のあった家系だ、なるべくしてなった結果だろう。 自分たち三兄妹は世間としては珍しく父方に引き取られた。親権は母にあるらしいがその辺は正直今もよくわからない。 当時は小さいけれど会社の社長をしていた父は、仕事も忙しく不器用なりとも色々してくれた(今でも育ててくれたとは言わない) 昔気質の頑固者で、きっと抱えるストレスも大きかった