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SHAKILAMO!活動忘備録14

みんな聞いてほしい。


私、ついに…

新しいPCを購入しちゃった(はぁと

現在使用しているPCも頑張ってくれていたが、電源さしっぱじゃないと稼働せんしキーボードは三分の一剥がれ落ちてるし液晶は震えるしでひどい有様だった

可哀想な我が子を店頭に持っていき「この子が大変なんですぅ…!」と嘆願するも

店員「バッテリー交換は10万、キーボードも10万くらいしますね…」

当時買った価格は約20万

なぜ購入した価格で電池とキーボードを交換せにゃならん

ふざけんじゃないよと怒り

新しいベイビーを購入してしまった

価格は脅威の30万越え

中古車がギリ元気に走る値段だ、ふざけんじゃないよ。

「良い音楽を作るから」「仕事で使うから」を呪文のように唱え続け、震える手をで購入ボタンを押した

これさえあれば楽曲制作・動画編集・デザイン・イラスト

noteもストレスなく投稿できる

なんだって出来る魔法のノートブックを手に入れた

え?一括?

そんなことできると思う?

男のフルローン24ヶ月払いだ

俺は人としての生活を捨てた


皆様お仕事お待ちしております(切実)

俺の地獄の借金生活はさておき、前回記事ではついに"はるかVMAX"のお目見えとなった。

彼と初めて出会った時のエピソードは先んじて記事にしているので、本編では割愛させてもらう。本来このタイミングで出すべきおもしろエピソードだが、当初はこんな長期連載になると予想しておらず、早々にメンバー紹介で消費してしまった(泣)。クセ強めで面白いのでまだ読んでない人は是非先に目を通して欲しい。

▼こちらから是非ご一読下さい▼

いよいよ2023年の下半期に突入していく。ストレスフルだった上半期から一気に加速していく様をご覧ください。

それでは、行ってらっしゃあ〜い!

見参!はるかVMAX!


ハルカとは2023年1月に衝撃的な出会いを果たし、それ以来彼の所属するバンド「ヴァジリアントマト」の活動をチェックするようになった。

初めましての日

実は彼らに出会うずいぶん前から「おもろいバンドが関東にいる」と評判は聞いており、実際対バンして早々に仲良くなったので、以来何かにつけイベントに誘っていた。

それから半年ほど経ち、同年8月彼らからイベントオファーを受ける。

ヴァジトマに誘われた日

嬉しかったが、誘われた時点で開催まであまり日がなく、突然のオファーだったので俺しか予定が空けられなかった。でも仲間のツアーは協力したかったので、悩んだ末彼らに尋ねた。

わい「俺以外ヴァジトマの楽器隊でサポートしてもらって、SHAKILAMO!の曲をやってくれんかな?そしたら面白そうだし」

ハルカ「楽しそう!やりましょ!マジブチアゲっすわ!」

こちらの逆オファーを快く受け入れてくれた。勝手にアレンジしても良いか?とのことだったので、むしろお願いします!と即答した。アレンジしてくれた方が既存曲の秘めたるポテンシャルを知れる気がして、ワクワクしていた。

はるか「らいぴよ君大丈夫かなあ…。家庭の事情とかですか?」
わい「や、サマソニ見に行くって。ずいぶん前からチケット買ってたし急遽キャンセルしてもらうのも可哀想だし。見るのも勉強だから行ってきなつって」
はるか「なるほど…!じゃあどっちが本当のサマーソニックか分からせてやりましょうね!!」
わい「OKそうしようw」

らいぴよに一連のやりとりを伝えると怯えていた。

こうしてボーカルは俺、バックバンドはヴァジトマの即席チーム「ヴァジラモ!」が結成された。

ちなみにアレンジすると聞いたものの、ライブ当日まで時間もなかったので、俺は完成形を知らないままリハで確認する事となった。不安とワクワクを抱えたまま会場入りした。

リハーサルにて1曲ずつ曲を確認していく。演奏が終わるごとにはるかが不安そうにこちらを伺う。

はるか「こんな感じですが…いけそうですか?」

控えめに言って最高だった。

彼らの手により、曲の泥臭いところはさらに泥臭くソリッドに、ギターのフレーズはより重圧になっていた。パンクやハードコア、メタルなどを踏襲した彼らによる編曲により、我々の曲は無骨に漢臭く様変わりしていた。しかもこの日会場は上前津ZION。漢臭さのメッカだ(褒めてる)。もう何も言うことはない。俺は久々に解き放たれた気持ちになり、高揚感に包まれた。

特に最高だったのはファッ菌のベースソロ前。わざわざ曲を止め、静寂に包まれた空間を裂くように、バッキバキのスラップ音が会場に落雷の如く鳴り響く。マジそれくらい衝撃的だった。俺は思わず笑った。

マジかよ最高すぎるだろwwwww

この時以来、ハルカ正式加入後もこのスタイルが定番となった。

わい「全曲アレンジ最高だった!そのまま本家で採用したいくらいです!あれ誰がアレンジしたん??」
はるか「よかったー…安心したっス!ありがとうございます!大体の編曲メインは俺です!」

マジかよコイツポテンシャルの塊かよ…!

SHAKILAMO!の楽曲は展開が多く、簡単そうに見えて小難しい。自慢じゃないが俺はちゃんと弾けない(ドーン)。とにかくそんな面倒臭い曲達を、彼らは短期間で自分達のジャンルに落とし込み、手に馴染ませ持ってきた。他メンバーもそうだが特に編曲を担当したハルカは、我々の予想を上回る能力の持ち主だった。

本番も最高だった。楽器隊が長年のグルーヴ感をキープしくれるので、俺はそこに乗っかるだけ。非常に心地よかった。久しぶりに「バンドって楽しいな」と手離しで喜べた瞬間だった。せっかくなのでライブの模様を限定公開しておく。ヴァジトマのカバーだが俺はこの曲が好きだ。ずっと意味分からんけどサビの「なんにだってなれるさ」にすごく強い希望やパッションを感じる。多分病院に行った方が良い。

ワタルの全力女子高生が妙に様になってて腹が立った。突貫で臨んだので多少不安だったが、楽しかったしお客さんも沸いてくれたのでよかった。

ハルカ「マジありがとうございました!最高でした!これでSHAKILAMO!の曲覚えたし、いつでもサポート出来るんで呼んでください!」
わい「こちらこそ短期間で仕上げてくれてありがとう!楽しかった!力借りると思うからよろしく頼む!」

maimaiはその日の内にハルカのサポート日程を抑えていた。しごできすぎ。

この時我々は確信した。

「ハルカにSHAKILAMO!のベースに加入してもらおう」

話は変わるが俺は昔から「バンドマンらしくない」事が悩みだった。10代でライブハウスに熱狂した事もなければバンドに魅了された事もなく、ずっとポップスを聴きクラシックピアノを習っていた。たまたま知り合いにバンドに誘われ、見よう見まねでそれらしい振る舞いや服装をしてみるも、あまりしっくりこない。やればやるほど迷走したが、同時にバンドサウンドの持つ危うさや美しさ、表現し難いエネルギーにどんどん惹かれていった。そして自分とは対極的な「バンドマンらしいバンドマン」に対し、憧れを抱くようになった。

そんな"THEバンドマン"が目の前に現れ、横で弾いていた。泥臭く轟音をド派手に掻き鳴らし「これが最高なんだわ!」と言わんばかりに暴れまくる。ステージを降りれば浴びるほど酒を飲みギャンブルに狂い悲壮感を纏う。自分に置き換えてみれば彼のようにはなりたくない。でも人としてどこか外れてしまった"憂い"のようなものこそが、ロックンロールじゃないだろうか。パチンコで負けて泣き喚いてる姿さえも、ステージで華々しく散る為の盛大なフリにさえ取れ、その儚さがもはや美しく見える。陽気な時はディズニーなのに悲壮感を帯びた途端カイジにしか見えない。そんなことある?真逆のイラストタッチやで?

ゴキゲンなハルカ
地獄のハルカ

もちろん彼の音楽に対する誠実さや愚直な人柄も分かっていた。人も出す音も良い、マジリスペクト卍だった。

是非彼をメンバーにと考えたが、ヴァジトマの正規メンバーとして長らく活動している。所属なしのプレーヤーならまだしも、バンドから引き抜く形になるのは極力避けたい。彼らとの関係を壊したくなかった。

maimai「別に掛け持ちしてもらえば良いじゃん。バンド抜けて欲しいわけじゃないし良い奴らだし。ヤス君達みたいに地方住みならすぐ都市部に引っ越そうって言うけど、神奈川でしょ?逆にそっちに居てもらった方が色々都合良いし、ハルカの技術なら遠隔でも曲のやり取りできるでしょ」

ごもっともだった。関東圏に居てくれれば交友関係も広がる。それに彼は掛け持ちでも十分対応できるスキルがあった。とはいえ彼がそもそもヴァジトマ一本と心に決めていれば、この話はなかった事になる。少し悩んだが、当面の間サポートでライブする事は決まっていたので、確定するまで少し猶予がある。他の正規ベーシストの可能性も視野に入れつつ、頃合いを見てハルカに話すことにした。

そうこうしている内にしゅーちょーから連絡が来た。彼の病名が発覚した。

闘病!しゅーちょー復活への道


しゅーちょーの休業当初、症状的にはうつ病っぽかった。彼を取り巻く環境では彼のストレスになり得るものが多い。都会が苦手、自分のキャパ以上のタスク、信頼していたメンバーからの裏切り。とにかくゆっくり休んだ方が
良いということで、彼は地元香川に戻り療養生活を送っていた。

しばらく通院を続ける中で、血液検査などの精密検査を行ったらしく、どうやら甲状腺の数値がおかしいという話になり、色々話を進めていく中で「甲状腺ホルモン不応症」という、国の指定難病と診断を受けた。

話を聞いた時に絶望した。

難病て…じゃあ復帰は無理かもしれん…。

maimai「心の病気だと原因が断定できないから復帰するまで長くなるかもって思ってたけど、病名がハッキリしたわけだし、症状にもよるけどしゅーちょーなら復帰できるかも」

彼が闘病生活を送り始めた時「心療内科も行ったけど、色々話は聞いてくれるけど、そうじゃなくて治し方が聞きたいんよな…」と嘆いていた。症状の辛さよりも、原因が分からない事に対する不安の方が強かった印象だった。

maimai「自分が難病だと受け止める事は大変だけど、彼の性格上どっかのタイミングで諦めがつくと思う。治らんなら治らんでしょうがないって、割り切って回復に臨めば、リハビリや通院していく中で日常生活を取り戻せるはず。しゅーちょーが諦めなければ希望はあるよ」

定期的にしゅーちょーと連絡を取ったり香川に会いに行った時も「早く戻りたい」「らいも入ってくれたのに、力になれず申し訳ない」と、その都度復帰の念を唱えていたし、症状も少しずつ和らいでいる傾向にあった。仮にもし精神を患い過去の事がトラウマになっていれば、どれだけ身体が回復してもステージに立つことは難しい。現状希望はゼロではなかった。

俺は話を聞き甲状腺ホルモン不応症について調べ始めた。何ができるってわけじゃないが、何かせずにいられなかった。なんせ指定難病なので発症例も論文も少ない。だがもし復帰して名古屋に戻ってきた時に頼れる病院がないと困る。専門的に診てもらえる病院や医師がいないか、ネットで調べたり知り合いに聞いたり片っ端から調べた。彼の居場所を守るべく必死だった。

しゅーちょーから報告を受けた数日後、9月1 日にお客さんに向け声明文を出した。

大前提一番しんどいのは闘病中のしゅーちょーだ。それは分かっているが、この時俺達もしんどかった。掴み損ねたチャンスが目の前をするすると通り過ぎていくのが見えた。もう一度再起をかけようと馬力を出したいが出せない。イベントは早くて約半年前から構想を練り事前に箱を抑えていく。大手になると一年前からスケジュールが決まっているなんてザラだ。現状ライブは稼働しているが、あくまで現状維持に過ぎない。売れるための挑戦的な動きなど出来るわけがない。再建計画を立てても、しゅーちょーが復帰不可ならスケジュールをずらさざるを得ない。

動きたくても動けない。でも止まると死んでしまう。文字通り進むも地獄戻るも地獄だった。

一方しゅーちょーの病状を尻目に、らいぴよはメキメキ成長していく。後輩バンドMouthPeaceとのツアーを終え、息つく間も無く先輩バンド"鳳-AGEHA-"(現"Ageh@")と共にツアーに出た。

当時Ageh@のボーカルゆさ兄に作ってもらった曲「Promise」初お披露目となった。これはらいぴよだけじゃなく俺の修行でもあった。

発端は俺の「ゆさ兄!曲作ってください!」の軽口から始まったが、デモ曲をもらった当初、背筋が伸びた。俺はサビでゆったり歌う事がすごく苦手だ。そういう曲を聴きはするが、自分の曲で作ったり歌詞も書いた事がない。早口でややラップ気味にまくし立てる歌い方が得意だったので、ゆさ兄に改めて相談した。

ゆさ兄「ヤスは歌心あるしポテンシャルあるから大丈夫、自信持って」

プレッシャーが倍で返ってきた(白目)

歌詞を入れて歌うもしっくり来ず、途中メロディを変えたり構成をいじったり色々模索したが、そもそも先輩が俺の声に可能性を感じ曲を提供してくれたわけで、自分が尊敬する先輩の言葉を信じない方が逆に失礼だ、という結論に至り、遠回りしたがアレンジを加えず歌詞を乗せ必死で歌い込んだ。途中めっちゃ不安すぎてゆさ兄に聞きまくった(白目)

何度もやり取りを重ね、果てはお披露目当日のリハもチェックしてくれて、本番ギリギリまで共に歌詞や歌い方をアドバイスしてくれた。手塩にかけ仕上げた曲だったので今でも良い想い出だ。ゆさ兄に感謝。Ageh@とのツアーは東名阪だけでなく、香川県の学祭にも行った。

お察しの通りほぼ旅行だ。でもらいぴよに関しては口で伝えるより見て学んだ方が早い。かくいう俺も長年現場に立ち続けている先輩とのツアーは安心感もあり、勉強になったし何より楽しかった。激動の渦中で唯一癒された想い出だ。アゲ兄に感謝。

ゆっきゃくんとモリニキのサポート部族も最高に良かった。ライブも旅行も終始楽しかった。

そして学祭は療養中のしゅーちょーも見に来た。当時彼は人とまともに目を合わせれない状態だった。お客さんに声をかけられる事を恐れ、極力目立たない格好で来たつもりだろうが、サングラスにマスクで、シャキラモ!グッズの自分の顔がプリントされたコーチジャケットを羽織り、木陰に隠れてライブを見る姿はほぼ不審者だった。「見つけて下さい」と言ってるようなものだ。相変わらずツッコミどころの多い彼に少し安心した。


課題は多いが、かすかな希望を抱き一進一退を繰り返す中

再び彼が暴れ出す…



本日はここまで!

ついにハルカが満を辞しての登場でした!遅くなってごめんねハルカ!とハルカ母!!!

頭キャパすぎて死にかけの中でも、仲間の協力のおかげで何とか戦えてました。あの頃声をかけてくれた仲間たちに本当に感謝です。

さて、本編はまた不穏な感じで終わりましたが

こっから一体どーなって行くことやら…

次回お楽しみ!

ほなまたっ!

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