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SHAKILAMO!活動忘備録⑧

移住!名古屋バンド「SHAKILAMO!」


2023年から活動拠点を名古屋に移し、我々は香川を離れる事になった。

住んでた頃は香川の人が苦手だった。でも住んでいく内に好きな人にも出会えた。気候もご飯も美味しく住みやすい街だが、大多数の人と合わなかった。出る杭だった俺は度々目の敵にされ、ずっと心の底でやりづらさを感じていた。別にそれは香川に限らず、地元徳島に住み続ければ同じようになっていたかもしれない、田舎特有のヤツだ。「早よ都会出たら?」と何度も言われたし、俺も薄々そう感じていた。やっと香川を出れるのか。開放感と共に、不思議と寂しい気持ちも湧いた。俺にとってはいつしか、憎みもしたが好きな街にもなっていた。

香川で当時お世話になった方々、改めて小癪で生意気な俺の相手をしてくれて、本当にありがとうございました。

さらば香川

改めて「3年で芽が出ないなら解散」と言い続けた俺達は、ついにチャンスを掴み、故郷を離れた。

1月の主催「シャキラバップ!」にてシュン・ペイペイ正規加入

新天地名古屋にて、SHAKILAMO!活動4年目の幕開けとなる

NEWアー写

俺・S・しゅーちょーは同じ部屋でルームシェア。ペイペイはレコーディング環境づくりや、そもそも一人じゃないと寝れないので、すぐ下の階で一人暮らし。文字通りの"共同生活"スタートとなった。

名古屋へ上陸

主催!お祭り"シャキラバップ!"

SHAKILAMO!冠企画「シャキラバップ!」初の主催は2023年1月29日・30日、二日間に渡り開催された。俺たちの4周年であり、ペイペイ加入の日、そして2枚のアルバム全国流通を祝いに、全国各地から仲間が集まった。

SHAKILABOP!vol.1

イベントが終わる最後の最後まで気が抜けず、メチャクチャ大変だったのを覚えている。今まで人の冠や他アーティストの企画に出るばかりだった。初めの頃は香川で主催もやったりしていたが、当時とは何もかも違う。主催イベントには特有の難しさやプレッシャーがある。

maimai「イベントを一度走らせたら、途中で止まったり中途半端なことはできないけど、大丈夫?」
一同「やります!!!!!!!」

各アーティストの紹介動画を作ったり、リストバンドや当日の物販準備、慣れない作業に徹夜で当日を迎えた事もあった。しかもこの日、コロナがガンガン拡散していき、続々出演キャンセルが出た。チケットキャンセルを懸念し、慌てて別日に出れなくなったアーティストを集め、新たにイベントを打ち出したり、助っ人で誰か出れないか直前で再度ブッキングし直したり、劇的スピードで立て直しを図った。"色んな事を同時並行で"フルMAXバージョンだ。maimaiが死んでしまわないかハラハラしていた。

当時のアナウンス。めっちゃムズい

なんとか形になり、ヘトヘトになりながら迎えたイベント当日。色んなアーティストが俺達の周年を祝ってくれた。勿論そのつもりで呼んでるんだから当たり前だが、受け取った想いはまた格別だった。この日の対バンに限らず、出会ってくれたみんなのお陰で4年目まで繋いでこれた。仲間のライブに目頭が熱くなったがグッと堪え、最後の最後までボロボロになりながらもステージに立った。

わい「活動継続しまぁああああす!!!!!」

事前に言うって分かってても、いざ言うと感動するもんですね。控え室に戻ると俺は腰から砕け落ち、maimaiとしゅーちょーは「ありがとう」と、泣きながら抱き合っていた。この時のライブの模様がJOURNEYのMVに収録されている。

とは言えこのMVは、いろんな時系列のライブや裏側も入っているのでこの時だけに限らない。俺が好きな香川の景色や、作業場然り、原点の地でも撮影した。バンド四年目、名古屋一年目、波乱の幕開けである。

この後もシャキラバップ!はサーキットイベントとなりスケールも大きくなりながら年間通して開催される。

イベント本数、出演組数、日程、質の高さなど、バンド主催でのサーキットイベントとしてはメチャクチャ良く出来ていたと思う。そりゃ勿論maimaiさんのお陰様仏様あってだ。実際回を増すごとに「シャキラバップ出たいです!」と志願してくれるアーティストも増えていった。特にコロナ禍でイベントを打つ事自体が難しいご時世だし尚更だ。更に俺らは「シャキラバップ!」だけに留まらず、イベントの特性によって名前を変え、主催イベントを濫立していった。

生誕祭や、よりコアなファン向け企画「シャキラバンバ!

わいの生誕祭。マジでシャンパン20本くらい出た。半分記憶ない

当初は3マン企画として打ち出された「WALUNORI TRIBE

メチャクチャやってた。どれもこれも振り返れば良い思い出だが「シャキラバップ!」は特に印象に残ってる。ライブ中の記憶がほぼないし、終わるごとに死んでた。主催イベントでは準備もさることながら、イベント当日死ぬほど体力を使う。全組手分けして見に行ったり、トラブル対応したり、会場入りする参加者に挨拶や説明など。数えればキリがないが、こういうの全部手分けしてやる。自分達のライブはもちろん、その他全てに気を配らなければいけない。たまんねえぜ!!!!俺は特にリーダーだしブッキングも噛んでいたので、1番見に行ってたと思う。

まぁ途中チャリ使ったりしてたけど。

これで行ったり来たりしてた

maimaiは俺らのイベント本数に関して、以前は香川にいたので交通費や体力面から配慮してくれていたが、もはや名古屋在住なら関係ない。ただでさえ過密なスケジュールは更に加速していった。疲れもすごかったが、それ以上に期待に応えたい一心だった。自分達のイベントだけでなく、他のイベントにも出まくった。あまりの好待遇なオファーやmaimaiの全面バックアップに対し、たまに恐れ多くなる事もあったが、彼女から「君達がやって来た成果があってこそのお誘いだし、やれるって信じてるから企画組んでるからね。初めは私の力だったかもしれないけど、今はそうじゃないから。みんな腰低いのはいい事だけど、低すぎんのも問題だから。メンバーがナメられると自分は良くても周りにとって良くない事もあるからね?全員売れたいならそれ相応の自覚とプライドを持ってね」と常々言われていた。

そうだよな。こんだけ周りがリスペクトして推してくれてるのに「イヤイヤ、自分達なんか…」とか言ってると逆に失礼だよな。一端のツアーバンドとしてもっと自覚持とう。にしたってありがたいけどね!!

また、Youtube動画やSNSでも引き続き面白い動画を上げていった。一風変わったイベントやライブダイジェストを面白おかしく打ち出し、SNSに上げまくった。

バレンタインにチョコ、春にはパンを投げつけるイベント

かたいパンが怖かったです

時にはシャンパンばっか飲んだり

時には替え歌を歌ったり

俺の弟"しゅーぞー"が突然ステージに現れるドッキリもやられた

同じ衣装まで用意されていたムカつく
弟サックス吹けるムカつく

とにかく色んなパターンのおもしろを繰り広げ、その模様を動画編集し即アップ、ライブとSNS を連動させていった。ペイペイも正規メンバーとなり、ライブに慣れ頭角を表し始める。俺のMCが長い時には勝手に歌い出したり

モノマネが得意なのでモノマネメドレーをやったり

コスプレもたくさんした

リアルポンキッキ

激動の日々だったが充実していた。新しい世界は毎日刺激的だった。なんせ遠征しても橋を渡らなくていい。陸がつながっている。マジ感動。香川からだと片道8時間くらいかかる東京が、名古屋だとその半分。当時は一同感動していた「やば!もう東京やん!早ぁ!!」まぁ俺は大体爆睡してたのであまり関係なかったが。とにかくどこに向かうのも近いし都会だしで感動していた。余談だがまだ香川にいた頃、帰りに台風が直撃し淡路島で軟禁された時の動画を載せておく。全員疲れと怒りで訳わからん感情になっている。

あと車が壊れて冷房が効かない車で遠征もした。地獄だった。

風鈴を付けたが風速に耐えれず秒で割れた

maimaiは空調の壊れた灼熱のライブハウスでマスクをしながら物販を回し、熱中症になった。帰りにありったけの冷たいものでmaimaiを囲んだ。ほぼ死体冷やす時みたいだ。救急車呼ぶかどうするかで一同大パニックだった。

ポーズと体調が合ってない

10月のシャキラバップ!が終わり、一段落して俺は四国に帰省した「やっとこれで少し休める…」と思っていたのも束の間、アイドル「プランクスターズ」の運営から連絡が入る「愛成来来をそちらに修行に行かせたいのですが…ご都合どうでしょう?」

一同「マジかよやります(白目)」

息つく間もなく動画編集に取り掛かった…

多くのバンドやアイドルとコラボしたが、ガッツリ1ヶ月程をメンバーとして共にする事はそうない。彼女の破天荒ぶりに一同振り回されまくったが、修行終わりにはちゃんと寂しかった。結局あならいさんはその後も部族の「広島の親戚の子」的ポジションとなり交流を深めた。刺激的な日々を送り、面白そうなものには全身全霊で打ち込むエンタメバンドだが、この時すでに体力もタスクも限界突破していた。

目指せ!ワンマンへの道

maimai「ここらでちょっと、ワンマンライブをやろうと思う」

そう打診されたのは、彼女のメチャクチャな提案にも慣れ始めた頃。これまで散々驚かされて来たんだ、今更ちょっとやそっとじゃ動じない。確かにこれだけ広く認知されてきたし、ここら辺で己の力のみでどれだけ集客出来るか試したい。場所はどこだ。いつもお世話になってる今池3STARか?それかクワトロとかか?口々に名古屋のライブハウスを出した

maimai「ううん。名古屋ReNY limited

レニィリミテッドぉ??????

名古屋ReNY limited

一度だけアイドルちゃんのサーキットで顔を出した事があるくらいだ。「いつかこんなデカいとこでワンマン出来たら気持ち良いんだろうなあ」そう言った記憶がある。

フロアもホールもクソデカい

早ない??

まだ名古屋来てすぐよ??

俺らにはまだ縁遠い場所だと思っていた。なんせメチャ広い。過去出演者もワンマンでデカいとこ埋める人達ばかり。恐る恐る聞いてみた。

わい「…あそこキャパいくつ?」
maimai「フルマックスで780人」

780人(白目)


なんでやねん。最近名古屋来たばっかの新人が、何を以てそのキャパに挑めるのか。頭どうかしちまったのか!?

聞くと、俺らの事を懇意にしてくれてるイベンターさんがレニーのスケジュールを抑えてて「SHAKILAMO!の予定が空いてるなら、この日イベントやってみない?」と誘ってくれたそうだ。いや、メチャクチャありがたいけど…そのキャパなら複数組集めてシャキラバップでもいいのでは????

maimai「それも考えたけど、前年と同じ動き方をしてもダメだからね、現状維持してるだけだし。変えないと」

理屈はわかるが…それじゃあシャキラバップはどうなる?

maimai「来年のシャキラバップは大阪でやるよ?」
一同「え???????」
maimai「もう名古屋では充分認知できたから、大阪にこのまま持ってくよ。ヤスくん関西圏の友達多いでしょ?ブッキング協力よろしくね?」

時代の先を突っ走る女maimai。一同絶句した。色々考えが追いつかないが、一旦ワンマンに話を戻す。

maimai「勿論このままじゃソールドさせるのなんて無理だから、路上ライブしたり営業かけたり、箱以外での認知を広げて一人でも多く来てもらう。勿論それ以外でのプロモーションも必要だから、ワンマンに向けて作戦練って行こう。だって何事も挑戦しないと、成長しないよ?ね?」

鬼みたいな事言ってる。一理あるがマジでヤバい。キャパほぼ800は只事じゃ済まない…。でも折角もらったチャンスを無下にしたくない。

maimai「ちなみにカメラ入れてDVDにしようとしてるから、絶対ミスないようにね」

絶句(パート2)

maimai「あと物販も増やすしやることいっぱいだから、覚悟してね」

絶句(パート3)

maimai「分かってると思うけど、箱代もグッズもたくさんお金かかるからね?大赤字になるか黒字になるかは君達次第だから!頑張って!」

大大大絶句

とは言え、当時俺は焦ってはいたが、ギリでワクワクが勝った。全国流通もした、東名阪ツアーも出た、地方も行った、サーキットもしたし仲間も増えた。あとやった事ないのはワンマンライブだ。名古屋に出て武者修行の如く戦い尽くした一年間。力試しにはもってこいだ。ボスはデカけりゃデカい方が経験値が多いと、相場は決まっている。手に汗握りながらドキドキしていた。

いつやる??

maimai「来年、2023年の5月15日だね」

OK!!!!ワンマンライブ!!絶対成功させるぞおおお!!!!!

ただ、一人だけ違った。

ペイペイが話し始める

ペイペイ「すみません…僕もう、ステージ立てないです」




はい!今日はここまで!!!!
拠点を名古屋に移し
ライブ無双する2022年を一気にご紹介しました!
翌年2023年にワンマンを控える我々
こっから色々問題が出て来ますね、ええ。
ただでは済まない波乱バンド、シャキラモ!
次もぜひ読んでね!

次回ですが、内容のボリュームがどれくらいになるのか分からんので、次回予告無しとさせて頂きます。全国予告ネタバレファンの皆様、すみません。

大丈夫、安心してください

少ないってことはないので(白目)

ほなまたっ!!!

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