産後5〜6ヶ月:ボロボロになりながらなんとか発表会に出る
前回の記事を書いた頃からバレエのモチベーションを保つことができず、なかなか記録も書くことができませんでした。記憶が薄れてきてしまっていますが、思い出しながら書きます。
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産後4ヶ月目頃から段々と無理がたたり、疲労感が強く、身体が重くなっていましたが、産後5ヶ月を迎えてついに身体が悲鳴をあげはじめました。
謎の咳が止まらなくなり、特に横になるとむせてしまい夜中も何度も起きるようになりました。ただでさえ夜泣きで寝れないのに、自分の咳でも起きてしまい、寝不足が溜まっていきました。
せっかくリハーサルがはじまったのにそれも楽しめず、どうして発表会に出ることにしてしまったのかな、満足に練習できないし、正直もう早く終わってくれないかな、という思いも湧いてきてしまい、そう思ってしまうことがつらかったです。
そしてある日高熱が出て、そこから約1週間寝込みました。
熱は3日くらいで下がりましたが、咳は悪化する一方で、ついに肋骨にヒビが入ってしまいました。
病院の先生にも、いったいこの咳はなんなのかと首を傾げられましたが、今考えるともしかしたらコロナ(旧型?)だったのではないかと思ったりします。
さらには中耳炎になもり、耳に激痛が走り、片耳がしばらくぼーっとして聴こえなくなってしまいました。
完全にボロボロでしたが、寝込んだことによってようやく少し休むことができた気もしました。朝から晩までお菓子だけ食べていた食生活が少しリセットされたこともあり、身体も少し軽くなり、だんだんと回復してきました。
発表会まで残すところ1ヶ月になりました。いつもであれば「もっときれいに踊りたい」という思いに駆られる発表会ですが、一度ダウンしたことによって、「とにかく当日に参加できれば◎」というように、目標を最低限に下げることができたように思います。
またバレエができたこと、リハーサルができたことで十分に満足だ、という思いで本番を迎えることができ………るはずだったのですが、
本番の2日前のリハーサルで、いつもなら転ぶことのない部分で転び、足首を捻挫をしてしまいました。何カ月もトウを履かなかったことで、足の筋肉が弱まっていたことを、あまり自覚できていなかったようです。
さすがにものすごく落ち込みました。
必死にケアをして、本番の日にはなんとか、「何もしなくても痛い」レベルから「立つと痛い」レベルまで改善しましたが、痛みは消えず残念でした。
ただ、無理やりポジティブに考えれば、踊っている最中になるべく足が痛まないように神経を集中して、とても気をつけて足を運ぶことになったので、結果的にそれが良かった面もあるように思います。
慣れないリノリウムで、照明に舞い上がった状態で、いつもの感覚で踊ったら、きっと本番の舞台の上で立ち切れずに滑って転んだ可能性が高いです。
そんなボロボロの状態でしたが、なんとか発表会を終えることができました。当日は楽屋にベビーシッターさんを頼み、出番の合間に授乳をしながら挑みました。発表会メイクで授乳している写真は、貴重な思い出です。
なるべく周りの人に迷惑をかけないように、授乳の時以外は会館の中を抱っこ紐で散歩してもらっていました。
終わった後は、とにかく無事に終えられたことにほっとした気持ちが大きく、「これでやっと少し休める」と思いました。同時に、「なんとかバレエに戻れた」という思いがじわじわと沸き上がり、本当に本当に嬉しかったです。
踊りのほうはこれまでで一番納得のいかない出来でしたので、DVDは一年以上たった今も見ることができていませんが、本当に参加したことだけで十分満足でした。
あたたかい気持ちで終えた発表会でしたが、終わってどっと気が抜けたことで、その後、身体のコンディションとモチベーションはみるみる転げ落ちていきました…