同じ夜を鳴らす(春に綴ったパンパンな私のエッセイ今更公開)
東京は夜
街をとぼとぼ歩く。
気の合う仲間たちと、他愛のない話で盛り上がり最後に飲んだバイスサワーがとても美味しかった
トイレに行くタイミングを忘れて
膀胱はすでにパンパンだ。からだが、重い。
肌寒くもなく、生暖かくもない夜を少し歩きたくなった。
耳から流れてくるのは、思い出野郎Aチームの『同じ夜を鳴らす』だ
どこかで香ったことのある甘ったるい香水のカップルとすれ違い
くっせぇ紙タバコをふかす男を通り過ぎた
君たちの夜はこれからなんだろうね、と目を細めながら通り過ぎる
東京の夜はるつぼだ。
私もそんな空間の一部を埋めてるんだと思うと不思議だ。そしてやはり、膀胱はパンパンだ。
出会ったのは15年以上も前なのに
一度も一緒に飲んだことのない知人と美味しいご飯と美味しい酒を飲んで
知人から、友人になった夜だった
嬉しい。単純に
結局人間、タイミングなんじゃないかとさえ思う。大好きなブラックビスケッツも歌ってたけど
それが真理な気すらしてくる出会いは偶然で必然なんだろう。
そしてしつこいようだが私の膀胱はパンパンでしかない。
早く家に帰りたい気持ちと
まだ家に辿りつかずにこのまま春の夜を味わいたい気持ちが入り混じる。
そしてこんなオチのない、何の気のない文章を綴っているのだってただただ膀胱がパンパンで
それを散らすための術でしかない。
あぁ、このまま夜の空気を謳歌していたい
誰か私の膀胱とあなたの膀胱を交換してくれやしないか
何を言ってるんだ
さぁ、歩き出せ。いざトイレへ
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私、まりゑ、はい。可笑しな人間です。分かってます、ええそうですよね。だもんで、そんな可笑しな人間と一緒にいたら絶対人生に少しの可笑しさをプラスできます。
一家に一人、まりゑ。いかがですか?
ここで様々なことをシェアし、ありったけ自分なりの表現で皆様に還元していけるように努めます。