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パク・ジニョン氏がチームミッションにこだわる理由

巷で騒ぎになっているNizi Project、通称「虹プロ」。
今日はその虹プロについて書きたいと思い、久々に筆を執りました。(久々になってしまい、すみません...。)

■そもそもNizi Projectとは何か?
Nizi Project(ニジプロジェクト)は、韓国大手事務所JYPエンターテイメントとソニーミュージックによる共同ガールズグループプロジェクトである。メンバーそれぞれの色(個性)が重なり、美しい光を放つ”虹”のような存在を発掘・育成するというJ.Y. Parkの想いから「Nizi Project」と命名された。

簡単に言うと、2PMやTWICEを輩出した韓国大手事務所JYPエンターテインメントとソニーミュージックがタッグを組み、開催するオーディションです。最終的に勝ち残ったメンバーは2020年11月に日本デビューをし、日本だけでなく世界で勝負することを目指していくというプロジェクトです。そしてこれらのオーディションやトレーニング期間の過程を撮影したリアリティー番組が現在huluや日本テレビ系「スッキリ」や「虹のかけ橋」で放送されており、それが話題となっているのです。

現在はオーディションから勝ち抜き、東京合宿も勝ち抜いた13名が韓国合宿にて数々のミッションに挑戦していくフェーズまで来ています。すなわち最終フェーズ、この13名からデビューメンバーが決定するという熾烈な戦いが繰り広げられています。

私は最初のオーディションや東京合宿の放送は飛ばし飛ばし見ていたような状況だったのですが、この韓国合宿からはやはり選抜されたメンバーの戦いだけあって、見応えがあり、毎週楽しみにしています。

その中で気になったのが、ミッション2に用意されていたチームミッション。プロデューサーであるパク・ジニョン氏が「ガールズグループとしての姿を想像するため、チームの中でどんな役割を担うのか、チームワークにどんな影響を与えるのか」を見ることを目的に行われたこのミッション。評価基準もチームワークであり、個人がミスをしたり、少し足りないところがあったとしても、チームワークという強い協調性が見えたら評価される。チームワークの完成により、完璧な舞台を作ることが強く求められます。ここで最も注目すべきはそれを目指す上でかけがえのない仲間となるチーム構成です。

今はこのミッション2の結果も出ており、どのチームが勝ったのか、評価の証であるキューブを誰がもらったのか、皆さんご存知だと思いますが、私が今回ここに書き留めておきたいのはチームミッションを大切にするパク・ジニョン氏の意図。そしてミッション3でも行われるチームミッションに込められた、ミッション2では期待していなかった新たなパク・ジニョン氏の意図や想いを残しておこうと思います。(あくまで個人の見解なので、どうかお手柔らかに…!)

では、一つ一つチームの構成とそこに込められた意図を見ていきましょう。

■マコチーム
メンバー:マコ、リク、アヤカ、マユカ、モモカ

マコとリク以外はこれまでそこまでの高い評価を得ることができておらず、ましてやモモカは最下位をうろちょろ…。あえてそこにこれまでトータルで見ると、評価が安定的に高い実力者であるマコを組み合わせたこのチーム。「リクがいるから大丈夫じゃん?」という声もありますが、私は正直マコ×リクのペアが上手くいくのか…心の中でお互いのことを本当はどう思っているのか…そこが気になっています。その理由としてはリクはとても素直で感情表現が豊かな子だと思いますが、少々素直過ぎる部分があるように思います。例えば、ミッション2の対決相手を決めるくじ引きの結果発表の時。マコチームと当たりたくない気持ちはわかるけど、当たってしまった時にあそこまで露骨にリアクションする姿には個人的に違和感を感じました。あれはマコチームに対しても、自分のチームに対しても失礼なのではないかと…。リクはあの時チームリーダーだったからこそ、あの場で「負けない」という素振りを見せる必要があったのに、それができなかったことによって、同じチームメンバーのユナとモモカはより自信を無くしてしまった可能性もあるのではないかと思います。チームを代表するリーダーがあんな風に落胆することが周囲に与える影響は大きい…。一方でマコはプロ意識がとても高い。自分に対して、とてもストイックで、その意識があるからこそ周囲への振る舞いも徹底して、相手への配慮を忘れない。そういうスタンスのマコが一緒にチームを作り上げる中でリクの今現在のスタンスを許せるのか、ぶつからずに上手くやっていけるのか。リクも高い評価をもらい続け、自信をつけてきているタイミングだからこそ、その点が気になります。またマコはリーダーのタイプとして、自分が先頭に立って、引っ張るタイプのリーダーシップをとります。その観点からこのチームを見ると、これまで前に出ることが多かったリクと後ろで控えていることが多かったアヤカ、マユカ、モモカを組み合わせ、前回のチームミッションで培い切れなったリクの協調性とアヤカ、マユカ、モモカの主体性を引き出す。それにより「誰がマコを支えるのか?」、「チームのバランサーとして誰が出てくるのか?」、「どんな形で一つのチームになるのか?」という点を見ていくのではないかと思います。


■リマチーム
メンバー:リマ、リオ、ニナ、リリア

ここに来て、リーダーに抜擢されたリマ。ただこのチームはリマだけがチームをまとめるのではなく、リオにも統率力が求められているような気がします。練習生としてのキャリア・成長の実績を持ち、前回のチームミッションでチームを実質率いたリマと、この13名の中ではお姉さんであるリオ。この2人が協力しながら組織を統率していくのではないかと。また歌が最強の武器であり、自信を持つニナ。avexでの経験を武器に舞台上でのパフォーマンスに自信を持つリリア。この2人は他のメンバーと比べると、ほんの少しだけ「私が…!」という気持ちが強いように見えます。(ちょっとだけ我が強いタイプ…?)リマとリオはリーダーシップをとったとしても、おそらくあまり強いことは言わないタイプ。だからこそマコのような圧倒的リーダーがいるチームではなく、助け合わなければまとまらないであろうこのチームの中で、自分を抑えるようなことがあったとしても、周囲と協力ができるかというのを見ていくのではないでしょうか。自己コントロール力がチームに与える影響度合いがより高いチーム構成だと感じます。


■マヤチーム
メンバー:マヤ、ミイヒ、ユナ、アカリ

新たに虹プロのスターとして降臨したマヤが率いるチーム。そこに虹プロの絶対的エース、ミイヒが加わっています。マヤはきっとマコとは対極でチームメンバー個々人の調整・下支えをしながらチームをまとめるタイプのリーダーではないかと思います。そして前回のチームミッションでリーダーを経験したミイヒがその時の経験を生かしてマヤを支えていくのではないでしょうか。そしてエース2人と初めてチームを共にすることになったユナとアカリ。この2人にはこれまでの一歩引いた姿勢を変えて、チームに貢献する姿をパク・ジニョン氏は見たいのではないかと思います。個人的にはユナを推しているのですが、ユナは良くも悪くもこれまでの経験が障壁になっているように見えます。「緊張が…」と言われていますが、どちらかと言うと「緊張している自分なんて、自分じゃない!」という今の自分を姿を受け入れられない気持ちが実力が発揮できない原因ではないかと。子役やモデルとして幼少期から芸能界に身を置いてきたユナ。練習生の期間も長く、成功体験も誰よりも多いと思います。だからこそついた自信やプライド。でも今は自分がなかなか評価されない現実があり、それが受け入れられないのではないかと。東京合宿の時にパク・ジニョン氏も話していましたが、幼少期から芸能界にいると、求められることに応じるスキルは高まりますが、自分自身を表現すること、個性を出すことは苦手になっていくと言われています。今ユナがパク・ジニョン氏に求められているのは自分の意思を出すこと、自分自身を表現すること。ユナが「誰かに求められて応じる自分」の姿ではなく、「アン・ユナ」としてありのままの自分に自信が持てるよう、ピュアな姿を武器にするミイヒ、マヤ、アカリに引き出してもらえたらと思うのです。他のチームと比べても、一人一人が強い個性を持つわけではないけれど、確実にある「らしさ」を掛け合わせた時にどうなるのか、どんなステージになるのか、きっとパク・ジニョン氏はそれを見たいのではないかと思います。


パク・ジニョン氏がこのチームミッションで見ているのは、歌とダンスがメインではないと思います。もちろんそこも見ているとは思いますが、歌とダンスという表現を下支えする各個人の人格・品格を見ているのではないでしょうか。ガールズ「グループ」としてデビューすることが決まっている彼女たち。今はアイドルグループの形も多種多様。SMAPやBIGBANGのようにメンバー、一人一人が強い個性を放つグループもありますが、それは5人という少人数だから実現できる希少なチームワーク。今は日本のアイドル界も韓国のアイドル界も多人数で構成されることが増え、個性が強いメンバーだけでなく、メンバー同士を繋ぐ役割を担うメンバーの存在が重要になっています。きっと虹プロもこのままいけば、多人数グループになるのではないかと思われます。

― 個々人のスキルではなく、チームワークを見せる。
自分だけが目立とうとするのではなく、自分のスタイルを貫くのではなく、自分自身の表現の幅を広げ、自己表現さえも全員で足並みを揃えていく。これはガールズ「グループ」として世界に羽ばたくためには絶対に欠かせない要素であり、それを試されるのがこのチームミッションなのではないでしょうか。

明日は虹プロの放送日。ユナの新たな姿が見えることを願っています。



おけい

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