medu4ユーザーの筆者が医師国家試験に向けてやったこと
こんにちは,松尾です.
後輩から「medu4でどのように1年間勉強したのか知りたい」と問い合わせがあり,記事にしてみようと思いました.
恐らく,画面の前のアナタは医師国家試験にむけてどんなスケジュールで勉強すればよいのか知りたくてこの記事を開いたのでしょう.
先に結論から言ってしまいます.medu4のスケジュール通りで良いと思います.この記事は営利目的ではないので,筆者の事例なんて興味ないよ,という方は回れ右して頂いて大丈夫です.サヨナラ.
さて,ここからは6年生から本格的に勉強を始めた筆者の事例について書いていきます.この通りにやれば国家試験乗り切れるという保証はしません.特に断りがなければ講座は全てmedu4です.
まずは筆者の背景から
116回受験,1浪留年無し
首都圏私立大学
OSCE,CBTは3年の冬
4年と5年の年度末に進級試験として国試過去問5年分(改題含む)
CBTはQB高速周回,進級試験は究極mapとQB高速周回のKBL(Kakomon Based Learning)でゴリ押し.成績は真ん中くらい(と思いたい)
6月上旬プレ卒試,8月上旬OSCE,8月下旬卒試1,11月上旬卒試2
独居&勉強部屋不使用
メディックメディア講師速報の偏差値必修62.6,パンリン41.6(午前に弱く,AブロックとDブロックが伸びなかった)
ご覧になってわかるように,筆者は真面目ではありません.周囲が実習の合間にコツコツ映像講義を進めている間に筆者は部室でスマブラをやっていました.そんな方々にこそ読んで頂きたいと思いキーボードをカタカタしています.
ざっくりと紹介
やったこと
3月下旬春メック.
6月のプレ卒試までにメジャー視聴完了.
8月上旬のOSCEまでに小産老マイナー視聴完了.
8月下旬の卒試1までにメジャー小産老テキストセット問題演習1日1科目+公衆衛生視聴+テストゼミ基礎編(マイナーの問題演習と救急,中毒麻酔の講義視聴は間に合わず).
卒試1後に夏メック.
9月に入りやり残した講義を視聴し,特講を視聴.
血迷って基礎医学を視聴.10月上旬より卒試2対策で1日1科目テキストセット2周目+テストゼミ基礎編2周目(結局間に合わず放射線,中毒麻酔は捨てました).
卒試2~年末年始はほぼ勉強せず.12月上旬に冬メック.年末までに
申し訳程度にテストゼミ標準編.年始より究極map1周目→究極map2周目&テキストセット3周目→QB回数別112~115を1日1年+テストゼミ融合編→究極map3周目→テストゼミ予想編(ここで国試2日前)
皆がやっていて筆者がやっていないこと
復習(ホントはやったほうがいいです)
QB臓器別,必修,公衆衛生(オンライン用のコードは入力しています)
サマライズ,ラストメッセージ,コクタマ
つかったもの
パソコン + iPad Pro(ちっちゃいほう)+ Apple Pencil
プレステのコントローラー + JoyToKey(問題演習でマウス操作のし過ぎで手首を痛めた為)
意識したこと
一度で覚えられなくて当たり前.焦らず1歩ずつ.1日のノルマ以上のことをやらない.
頭の道具箱の整理.
キーワードで解くジャンク演習から,ちゃんと考えつつスピードも捨てないKBLへのステップアップ.
バランスの良い食事.定期的な運動.
趣味を我慢しない.
詳しく紹介
2月中旬~
4年の進級試験同様,究極mapとKBLで過去問5年分をキーワードさえあれば正解肢が浮かび上がるレベルまでもっていき進級試験に挑みました.無難にパスした安心感から春休みを満喫.3月中旬にそろそろ勉強しなきゃと思いmedu4の6年生向けスケジュール表を眺めていたところ,まとめ買いセールをやっていたのでフルセット大人買い.メックやQアシにしなかった理由は,これまで究極mapにお世話になっていたことと,科目ごとに講師が変わるのが嫌だった為です.
3月下旬~6月上旬
3月下旬に春メックを受験してベンチマーク代わりにしました.春休み勉強しなかった脳ミソはどのくらいの立ち位置なのか把握しました.結果確認しようと思ったらアカウントが有効期限外とのこと(人並みだったと思います).
4月に入り,6年次の実習が始まりました.6年生の選択実習は割と自由度が高い診療科でした.4月はamオペ見学pm自習,5月はオペ日以外は自習といった具合です.6月頭にメジャー科目だけでプレ卒試なるものが実施されるため,それまでに映像講義が見終われば良いと判断しました.medu4では平日1日2コマとされていたところ毎日2コマにして急ピッチで進めました.練習問題はメンドクサかったので解かずに,HZMがどのように問題を解くのか眺めていました.プレ卒試の成績下位者に課されていた面談も回避できています.
6月上旬~7月下旬
実習もプレ卒試も終わり,毎日が日曜日状態です.筆者はマイペースにやりたかったので勉強部屋を利用しませんでした.メジャーと同様に小産老マイナーを毎日1日2コマ視聴しました.特に変わりはないです.
8月初週にOSCEが有ったので7月最終週はOSCEに勉強時間を充てました.内科診断学の症例や図書館の診断学系の教科書をネタ本にして大学近辺の一人暮らし民とロールプレイして対策しました.アナムネを取り,病態を考え,診察をする,というマインドがかなり身に着いたと思いますし,国試の臨床問題で非常に役立ったと思います.OSCEは無事にパスしています.
一方で,救中麻公の視聴は間に合っていません.
8月
8月はドタバタしていました.初週にはマッチングの面接とOSCE,中旬にまた面接,月末に卒試1といった感じです.面接がなかなか厄介で,オンラインではあるものの勉強のペースが崩れます.
OSCE後からの勉強は卒試対策のためアウトプット中心にしました.お得意のKBLを行っていきます.具体的にはテキストセット全問1日1科目+テストゼミ基礎編です.順番はテキスト通りに行い,分野ごと,チャプターごとに頭の中の道具箱を整理していきます.小児科の362問が一番キツかったです.慣れます.
メジャー小産老が終わる頃に残り日数を計算したところマイナーの問題演習+救中麻公の視聴を全て行うことは不可能と判断し,公衆衛生の講義視聴を選択しました.出題数を鑑みて公衆衛生ノー勉はマズい,裏を返せばコスパが良い為です.
卒試1が終わり,数日空けて夏メックをやりました.春メックと同様にベンチマークです(たしか偏差値50ちょい).
9月
卒試1の結果が開示され,大丈夫そうだということもあり気が抜けます.申し訳程度に救中麻の講義を視聴し,特講を片っ端から視聴しました.禁忌特講が特にオススメで,禁忌センサーがかなり強化されました.実際に,執筆時点での採点サービス上は禁忌0問です.
大学受験は物理化学選択だったので,血迷って基礎医学も視聴しました(今思えば国試対策としては不要でした).
10月
卒試1で間に合わなかったこともあり,卒試2に向けて再びテキストセットの問題演習+テストゼミ基礎編です.淡々とKBLをやっていきます.マイナーは問題数が少ないので1日2科目~3科目やりました.公衆衛生の510問に絶望しつつ耐えます.ちなみに放射線,中麻は間に合わず,コスパも悪いと判断し捨てました.
11月
初週の卒試2が終わり,しばしの安寧の時間です.卒業旅行にも行きましたし,趣味もたくさん漫喫しました.勉強のベの字もないです.卒試も無事にパスし卒業が確定し,ますます勉強から遠ざかります.
12月
上旬に冬メックを受験しました.偏差値が40くらいで若干焦りつつ,趣味の時間は変わらず多めです.周囲がサマライズ終わらないと嘆いている中,筆者は連日寒空の中サイクリングしていました.申し訳程度にテストゼミ標準編を年末までに終わらせました.
1月~国試2日前
2年連続お世話になった究極map発売です.周回が前提という勝手がわかっているのでサクッと3日で1周しました.
都合よくテコム4が実施されたので再びベンチマークに.偏差値は例の如く確認できませんでした(偏差値50弱くらい).
卒試同様にKBLをやっていきます.ここで少しスタイルを変えました.テキストセットのKBLの前に究極mapの該当科目を視聴しました.じっくり解いていた臨床像の問題を,間違えた時or不安な時にテキストを確認に変更し,高速周回を行いました.
次に回数別のKBLを行いました.112~115を1日1年分です.111は国試が3日あった時代で500問あるので外しました(メンドクサかった).その後に究極map3周目を2日で行いました.この6日間にテストゼミ融合編を1日1コマ行っています.融合編では若干難易度が高く感じましたし,スコアも伸びにくく不愉快になりましたが気にしないことにしました.
〆としてテストゼミ予想編を1日で終わらせました.ここまで散々KBLを行ってきており,ほとんどの問題は見たことがある状態です.その問題がよくわからなくても無意識に正解肢を選べてしまうほどです.新問慣れのために予想編をやりました.
息抜きで総統閣下が医師国家試験を受験するヤツを見たら,明日は我が身と思いちょっと不安になりました.国試後に見てください.
国試前日~当日
仲間と共にホテルを予約していた為ホテルへ向かいます.自分を含めてソワソワしており勉強なんてできません.2日前までに終わらせておいて良かったです.
試験当日は緊張しませんでした.いつも通り淡々とやりました.
初日が終わり,HZMはオススメしていなかった自己採点をしてしまいました.必修だけ…と思っていたらAブロックもCブロックも入力していました.必修はかなり良く,パンリンもまあまあで安心しました.今思えばコレで悪かったらヤバかったなと思います.
余談ですが,iPhoneは電源を切っていても電源ボタンを押すだけ(長押しではない)で電源が入るようです.機内モードに設定した上で電源を切ることを推奨します.
筆者の会場では一応時計がありました.角度によっては見にくかったり,他の会場では無いみたいですので腕時計を装着してください.せん妄になります.
長丁場になるのでオヤツ必須です.ブドウ糖は吸収が早いのでラムネやゼリー飲料はオススメしません.筆者はコレを食べました.
KBLについて
medu4のスタイルとして,「徹底的に過去問分析した結果から作られたテキストを用い,国試に必要なエッセンスを学んでいくこと」,「膨大な医学の知識を整理整頓し,道具として使っていくこと」を重視していると感じました.
116回終了後のTwitterで某予備校講師が遠回しにKBLやHZMをdisると捉えられるツイートを投稿し話題になりました.一方,HZMは次のようにツイートしています.
結局は過去問から抽出したエッセンスを元に周辺知識を付けていき,それを自身のベースとして積み立てていくことが重要だと思いましたし,そう思っているからこそmedu4のスタイルが合っていたと感じます.
国家試験予備校ごとに個性があり,それぞれが得意とする手法で皆さんに医学を教えてくれると思います.medu4を例にするとこのページで自社のウリを説明しています.筆者はこれを読み,賛同してmedu4の一本化を決めました.皆さんも自身に合った予備校を探してみてください.
年間を通して一番意識したこと
落ち着くことです.
あとがき
とても長くなってしまいました.お役に立てれば幸いですし,役に立たなかったとしても,役に立たなかったことがわかる時点で役に立っていると思いたいです.後輩達のご武運をお祈りします.