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乙川沿いの殿橋テラスが本で紹介されています!
市内の乙川沿いにときにあらわれるこちらのバル。見かけた方も多いのではないでしょうか。
なんだか楽しそうに談笑している姿が川沿いに映えるこの風景ですが、このお店が立ち上がる、そして運営していく、その難しさと面白さを紹介した本があります。
さまざまな屋外公共空間を使用するにはどうすればいいかを事例等を交え、わかりやすく紹介している本書ですが、その一つとして、殿橋沿いに佇む「乙川テラス」があげられています。
読んでいて思ったことは、「乙川テラス」なる宝物を獲るための冒険譚に読めることです。
主人公は課題が次々に現れ、それをひとつひとつ倒していく。その過程でさまざまな仲間があらわれ、知恵や道具を与えてくれます。やっと手に入れた「殿橋テラス」ですが、雨が降るたびに、失われる(撤去しないといけない)ので、また、前よりも主人公はパワーアップして返ってくる。そんな感じです。
一読して感じたことは、とても凡庸ですが「構想することと、実践することの」の間に横たわる壁の大きさです。
「川沿いで遊べたら楽しいよね〜」
「川沿いにカフェがあればいくのに」
「お酒でも飲めたら嬉しい」
と誰もが描くこと。
じゃあ、それをやろう!となったとき、とてつもなく大きな制度の壁が大きく立ちはだかるわけです。河川の管理者、道路の管理者の許可。洪水が起きた時の対策、そもそも、河川は防水の為にあるという法の解釈。
その規制をひとつひとつ潜り抜け、なんとか「合法的」に営業許可を取り付けることができたとしても、そのような「悪条件」のなかで飲食店を経営してやろうという気概にあふれた経営者が必要である。などなど。
オシャレに佇むあのバルがあらわれるには、こんな隠された努力があるんですね。
もちろん、主人公を誰にするかで物語はかわります。
上記の物語では河川管理者である国や県、そして市が悪者になってしまう感は否めませんが(そんな風には書かれていませんが笑)、その規制を取り払うのもまた国や県、市の役人の方達のやる気にかかっているのもまた事実です。
ということで、殿橋を通り、「お、あれなんだ」と思った方、必見です。
本を買うのは…
という方には、執筆された方がweb上に書かれた記事もありますので、そちらをご参照ください(書き振りが違いますが内容は同じだと思います)。
それでは、また。