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【セルフライナーノーツ】SONG for ACTION

今まであんまり明確な「趣味」を持たなかった自分。
その中ですごく好きだったのが「外食」だったんだけど、
(料理は下手なりに好きなんだけど、それとは別に)
今は「お金がない」の理由以外でそれを封殺されているので、
まあやっぱり、どうにもストレスが溜まる。

ラーメン屋行きたいし、焼肉食いたい。
行きたいお店を脳内にリストアップして、
それが叶う日に想いを馳せておこうと思います。

それでは書きましょう。
万貴音の2ndフルアルバム「Smile Co.」の6曲目になる、
「SONG for ACTION」。

サブスク登録してない方はこちらからサンプルを、
登録してる方は是非しっかり聴いていただけると嬉しいです。
CD買って聴いて下さってる方は、さらにありがとうございます。


・ルーキー達にエールを!

初出は2015年の11月。
イメージソング、テーマソング、色々書かせてもらってきましたが、
その多くは「書かせてください」です。そらそうよ。
なんだけど、これは「書いてください」という依頼を受けて、
制作したのがこの曲。

依頼主は学生NGO。
国際交流・国際貢献の活動(の支援)をしている団体で、
「これから世界に羽ばたこうとしている学生(ルーキー)たちに
音楽を通じてエールを送りたい」というのが、主とした企画でした。

その選択肢が「音楽」だということが、
そこに自分たちが選ばれたこともそうだけど、それ以上に、
なんだかすごく光栄で、嬉しかったのを、覚えています。

自分たちもいつのまにか年月を重ねていて、
もはや「新人」ではない時期。
その中で伝えられることを、対話しながら、
ずっとメモを連ねていきました。


・対等の立場でやりとりすること。

自分は年齢で立ち位置(ポジション)を固定するのが嫌いで、
歳上でもショボいと思う人はショボいし、
年下でも尊敬する人は多いし、と思っています。
結局、その人の言葉や行動、オーラに力があるか。
あくまで自分の場合ですが。
同様に、自分は上から目線になるのが嫌いで、
蔑まれるのも嫌いです。(自虐はよくするけど、別問題)

大学生、大学院生とお話をして、
もうほんとうにちゃんと考えて生きてるなあ、
と感じることがたくさんありました。
俺、彼らの頃はそんなに真剣に考えて生きてたっけ、
と感じさせられるぐらいに。

お互いの意見を交換して、触れ合わせて、
どういう歌にするのかをたくさん考えました。
伝えたいことは何か、教わりたいことは何か、
あと、そこからはみ出して、好みとか流行とか、
そういうのも一緒くたに。

「いい音楽」はあくまで尺度なので、
万貴音の音楽を、ルーキーたちに「刺さる」ものにする、
という必要があった。これは個人的なこだわりではなく。
そのすり合わせが、音にも言葉にも必要でした。

「自分が作りたい音楽」をアウトプットするのと、
「誰かが望む音楽」をアウトプットするのは、
その過程が違うわけです。そこに貴賎はない。


・音の特徴。

ミドルテンポの、しかしちょっとビートは強めのポップス。
メロディはやや細かめ、従って言葉の数は多めになる。
サビはキーワードがリフレインされ、一度聞いたら覚えられるリフ。
駄目押しに手拍子。言葉とメロディを耳で敏感に追いつつ、
オーディエンス巻き込み型の楽曲に仕上がりました。

楽器の編成だけでいうと「Crush On」とかにも似てくるんだけど、
役割や意味合いとしては全然別で、
アコースティック音中心のアレンジに、綺麗な流れのストリングス、
細かく厚くセクション分けされたコーラスに、差し色のエレキギター。

赤い色を使って絵を書きましょう、ではなくて、
この絵でここに赤い色が欲しい、って違いです。
これ、結構根本的に変わってくるし、大事なとこです。
このへん、話せばいくらでも長く書けそうなので、
この記事ではこの辺に。笑

同じ楽器編成でも、組み合わせとバランスで変わります。
とあるバンドが、ロックもジャズもなんでもやります!
となっても、どこか統一されたカラーになったりするし、
逆にずっと同じ編成でやってるバンドの曲も、
「全部同じ曲に聞こえるなー」ってならなかったりして。
混ざる、って大胆で繊細で、突き詰めるほど面白いですよ。


・伝えたいこと<ストーリー。

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「ルーキー達にエールを」、というテーマなので、
少し大人の自分たちが遅れるエールは何か、
というのはもちろん、すごく大事にしました。
作曲やアレンジより、この曲は歌詞にすごく時間をかけた。

彼らが羨むような、憧れるような生き方が出来ているか、
というと、全くそんなことはないと今でも思っています。
それでも、送れるエールはあると思ったんですよ。

願うことの大切さ、
行動することの大切さ、
自分に関わってくれる人、から受ける影響の強さ。
試行錯誤や、時には失敗がもたらす、かけがえのない価値。

歌詞の中に、そういう「伝えたいこと」が入ってるんだけど、
要点をまとめて「人生の先輩」が教えます、
という形では全く響かないと思ったんです。

なので、「要約」ではなく「ストーリー」。
自分の体験を含めたストーリーテリングの中に、
伝えたい要素を染み込ませていこう、と思って書きました。

イントロ/アウトロでは、問いかけから。
そしてアクションの結末を描くのではなく、
その動機の強さにいかに光を当てて浮かび上がらせるか、
を常に考えて書いたつもりです。

サビの「a」と「the」の書き分け。肌感覚ですが、
これは「意思の焦点」の書き分けのつもりです。
伝わってたら、いいなあ。


・影響を受けた人。

特定のアーティスト、という感じではないかなあ、
この曲については。
なんだけど、今まで万貴音で書いてきた「メッセージソング」
の傾向と、当時のミュージックシーンの傾向というか、
「言葉の分量」については反映したかなあ、と思ってます。
強いていうなら、「GReeeeN」とかになるのかな?


アルバム「Smile Co.」の6曲目「SONG for ACTION」の
セルフライナーノーツでした。
アルバムのレコ発ライブの時、プロジェクトリーダーの
赤澤くんが来てくれたのは、ほんとに嬉しかったな。
これからも、一緒に頑張ろうね。


*この記事は「投げ銭制」にしていますが、
「本文」は全文無料で公開しています。
記事購入後は現在、お礼の文章と「プラスアルファ」を公開しています。

読んでもらえるだけでも、心から感謝です。


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