小田々農園の求人の条件3/家族農業の光と影
小田々農園が農業EXPOと農業就職・転職LIVEに出店するにあたって、
どのような労働条件を提案できるかをメモしておこうと思います。
農業を始めたいあるいは田舎で暮らしたい人たちが何を望むかは多種多様です。
ここで、家族農業の光と影について触れておきたいと考えます。
まず、最近の農業のあるべき論の論調が
「家族農業の推進とか、家族農業を増やす方が、あるべき農業の方向性」
とでも言うように取り上げられているように感じます。
結論から言うと、「家族農業」を目標や目的にすると、様々な社会問題を未解決のまま「家族農業」に閉じ込めてしまいます。
その「家族農業」から生み出される農産物が市場で適切な価格に評価されなかった場合、低賃金長時間労働を生むことにつながります。
「家族農業」の美しい美名の裏に潜む階層的奴隷構造の隠蔽とでも言いましょうか。
低賃金長時間労働のしわ寄せは、家族に女性や子供がいた場合、彼らへの労働の強制になります。
「家族農業」の推進が誰にとって有利かというと、多分「家族農業の当事者以外」が有利になると考えます。
「家族農業の当事者以外」とは
農産物を安く買いたたける、あるいは量を扱うだけできちんとマージンの入る流通業者、農産物加工業者(最大の物は農協)、
儲からない農家の当面の運転資金や設備投資の資金を貸し付ける金融機関(最大の物は農協)、
安い農産物を更に過剰生産させる資材を提供する肥料農薬メーカー、農業資材、農機具メーカーおよび商社(最大の物は農協)
国や国連の言う「家族農業のモデル」は
があるように思います。
以下は農水省ホームページの概要です。
上の引用で、
まず触れたいのが、
A 世界の飢餓人口は7.2~8.1憶人
B 極端な貧困層の8割近くが農村地域に
AとBの並列表記は読み手のミスリードを生みます。
Aについては歴史の長きにわたって、
「搾取されない自給自足が保てる農村」では、
よほどの災害や戦争内乱が無い限り
飢餓にはなりません。
Bは極端な貧困の定義がドル換算の現金収入で評価されています。
さらに、農村地域にいることと彼らが農業で暮らしていることが同義ではありません。
次に
C 農村地域の開発
D 持続可能な農業に対する資源の投入
この考え方は、多くの場合農村が現金に依存せざるを得ない状態を作ります。
E 小規模農家への支援、
F 特に女性農業者への支援が、
この「支援」が何を意味するかです。
もし資金の貸し付けによる金銭社会への強要なら
要らぬお世話です。
この「支援」が
自給率の向上や
農業技術の習得や
余剰農産物の販売技術の獲得
に向かえば
G とりわけ農民の生活を改善
するでしょう。
そうなら、
H すべての形態の貧困を終わらせる鍵
になるかもしれません。
次回 女性の農業参入へのガラスの天井
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