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ドライブチェーン/ベルトの点検と調整
モーターサイクルの点検項目は走行距離で様々定められるが、その中でもタイトルにあるチェーン(またはベルト)の状態は最も一般的な、日常的な点検項目の一つである。そしてその点検方法はサービスマニュアルのみならずオーナーズマニュアルにも記載されるメジャーなものであり、DIYな方々はきっとやっているであろう。今回はそのメジャーな点検、調整の方法を深掘りしていく。
まずチェーンのメインテナンスといえば給脂だ。チェーンとスプロケットは金属同士が接触する関係にあるため摩耗を軽減させるために給脂は欠かせない。したがってチェーンの点検の第一歩は目視による給脂状態の確認だ。これはそれらしく書かなくてもやり方なぞは誰でも分かりきったことだろうが、その分かりきった点検を怠ってカラッカラのサビサビチェーンをよく目にする。こうなるとチェーン、スプロケット共に寿命は著しく低下するためやはり給脂状態の確認は重要だ。
ハーレーのデフォルトでチェーン駆動のモデルはエンジンオイルを点滴の様に垂らし給脂するシステムになっており油切れになることは通常ないのだがやはり供給過多というか、辺りがオイルまみれになってしまう。乗りっぱなしの無頓着な人はいいかもしれないが、そこまでしなくても状態維持は少しの気配りで十分に可能だ。
仮に新品のチェーンを組んだとしよう。新品のチェーンは潤滑と防錆のためグリスがびっしりと塗布されている。これだけでも初期潤滑としては足りるのかもしれないがグリスなのでリンクの動きは重くリアホイールの回転に幾許かの抵抗をもたらすため専用のチェーンルブリカントを給脂するのがベストだろう。
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サラサラしていて浸透性の高いチェーンルブはグリスを緩くし回転抵抗を抑えてくれる。チェーンにエアゾールのチェーンルブを吹く時は必ず内側から行うこと。そうすれば回転の遠心力で自ずと内側から外側へ潤滑が行き渡る。やり易いからと言って外側からアプローチすると内側まで行き渡らないことがあるためこれは不適切と言える。内側からアプローチする際に最もやり易い位置はリアタイヤ前方付近だろう。しかしここでの給脂はタイヤに脂がかかるリスクがあるため適度なサイズに切ったダンボールなどで養生して給脂すると良い。全周に渡ってルブによる給脂が終われば余分な脂をウエスで拭い取って完了だ。新品デフォルトのプレート表面のグリスも拭い取る。
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次なる点検項目はチェーン/ベルトの張りの状態だ。この張りというのは前後スプロケットの中間地点でのチェーン/ベルトの上下方向の動きしろの事を指し、デフォルトの状態では各メイカーから適正値が指定されている。そもそもなぜこの上下方向の動きしろが指定されているかと言うと、一度試しにやってみると分かるがチェーン/ベルトをパツパツに張るとリアホイールの回転は著しく重たくなる。つまりそれが大きな回転抵抗になっているということだ。なので回転抵抗にならず、かつ駆動時に暴れない程度に張るという目的で張りの適正値が指定されているわけだ。
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