見出し画像

FTR250プロジェクト6

 このFTR250は当初の予定は完全なレストアであった。というか私はそう理解していた。しかし途中から流れは変わり、FTR250の面影は残しつつもオーナー好みにカスタムするという新たなベクトルが加わった。そのベクトルはヨーロッパ。つまりユーロ系のモダンでスタイリッシュなカスタムを施すというものだ。

 手を加える部分は大まかに、ハンドル周り、ヘッドライト、スピードメーター、そしてそれら周辺となる。今回のカスタムでキーとなるのは"motogadget"だ。motogadget(モトガジェット)はドイツ ベルリンにあるカスタムモーターサイクルパーツメイカーでハイエンドクラス メーターのカテゴリーでリーディングマニュファクチュアとして確固たる地位を築き上げ、高品質製品を開発、製造しているメイカーである。

 モトガジェットと言えばやはりメーターだ。ハーレーのカスタムシーンにおいてスピードメーターでは他の追従を許さない程の確かなクオリティを誇っている。純正メーターを交換する際は、間違いない品質のモトガジェットか、廉価の使い捨てメーターかの二択であるといっても過言ではない。バイクを所有するステイタスの一つとして総走行距離がある。つまり自分が所有してどれぐらいの距離を走ったかの記録だ。その記録をつかさどるのがスピードメーターにあるオドメーターである。所有した当時のメーターを使い続ければメーターは積算され記録に残る。しかしメーター故障やカスタムに伴って交換の必要がある時、それが途切れる。自らそれを記録していれば何の問題もないがそんなまめな人間はマイノリティである。モトガジェットのメーターは簡単にオドメーターを引き継ぐことが出来るが、廉価のそれはもちろん容易ではない。そうなると使い捨てメーターのオドメーターは1万km程度で更新を繰り返し、もはや総走行距離はわからなくなる。そんな些細な理由からも私はモトガジェットをお勧めする。

 話は反れたが、FTR250のオーナーはモトガジェットフリーク。スピードメーターはもちろん灯火類やスイッチ、そしてそれらをスマートに機能させるユニットを選択している。順に紹介していこう。

ここから先は

1,405字 / 7画像
この記事のみ ¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?