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ブレーキラインのエア抜き

 前回のブレーキライン組立てに引き続き、フルードを入れた後のラインのエア抜きについて解説していこう。

 パスカルの原理の内容:
 
「密閉された容器内にある流体に外部から圧力が加えられると、その圧力は流体全体に均等に伝わる」

 パスカルの原理にある”密閉された容器内”とはどういったものだろう?それは、内部の流体(液体や気体)が外部と直接接触することなく完全に閉じ込められている状態の容器のことを指す。具体的には、容器が完全に密封されていて、流体が外に漏れ出したり、外部の空気や液体が内部に入ったりしないようになっている状況のことである。

 つまりブレーキラインにエアの混入があるとパスカルの原理は適応されず、ブレーキシステムを正常に作動されることは出来ないというわけだ。したがってブレーキラインのエアは完全に抜き切らなければならない。

 前回の記事の様にブレーキラインの組立てが完了したらマスターシリンダーのリザーバータンクにブレーキフルードを注入する。使用できるフルードの種類はタンクキャップなど分かりやすいところに表示されているので間違いは厳禁だ。指定されたフルードでない場合にはシール類のゴム製品を変質させてしまう恐れがあるため要注意である。

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