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レコーディングと作曲家の資産
こんにちは!作曲家のodasisです。
遊技機メーカーでサウンドディレクターとして6年勤め、昨年独立して今に至ります。
今回はレコーディングの話です。
と言っても、メインは技術的な話ではなくてお金と時間と作曲家の資産の話です。
レコーディング
レコーディングはスタジオなどで演奏を収録するというものですね!
そのまんま!!
レコーディングの現場では楽器を演奏する人(=ミュージシャン)やマイクなどをセッティングして録る人(=エンジニア)がいますし、その他に作曲家にディレクションするディレクターなども立ち会うかもしれません。
最近は家でミュージシャンが自分で収録して作曲家やエンジニアにデータで渡す(=宅録)ことも多いのですが、作編曲・演奏・収録は本来それぞれに専門性の高い領域なので、大きな現場ほどこれらを別の人が担当することが増えてくると思います。
そうです。レコーディングはお金がかかるのです。
予算がある現場ほどレコーディングをしっかりやっていると思いますが、音楽制作のハードルが凄く下がった現在の市場では、レコーディングは「贅沢品」という感覚が自然な気がします。
また、生演奏といわゆる”打ち込み”の聞き分けができない人もたくさんいます。最近のソフトウェアは性能が良いですし、僕だって分からないことが結構あります。
それに、そもそもそこまでの音楽的なクオリティが求められない場面も多いと思います。
あと「生演奏より打ち込みの方が良い!」という人が結構います。
打ち込みの音色に耳が慣れているリスナーからすればそれも自然な感覚と思います。
生演奏の価値を説くのはどんどん難しくなっていっている気がします。
ありがたいことに僕は会社員の頃に自分の楽曲でレコーディングの現場を組める機会が何度かありました。
サウンドの予算がしっかり作ってもらえただけであって、僕がエラかったのでは全然ないです。
しかし、独立してからはスタジオでのレコーディングの機会はめっきり減っています。
とは言ってもギターと歌は自宅で録れるので、レコーディングの工程自体を省くということは滅多にないのですが。
でもやっぱりスタジオでレコーディングやりたいですね!
レコーディングの現場が残る理由
コンピュータでの制作環境が整った現在では、レコーディングがなくても楽曲は成立しますが、それでもレコーディングの現場はちゃんとあります。
理由を3つくらいにまとめました。
1つ目は生演奏を打ち込みで再現するのが現在でも難易度が高いからです。
これは分かりやすいですね。
楽器の生演奏は物凄い情報量なので、これをプログラムで再現するのは大変です。
最近のソフトウェアはかなり進化してきているのですが、それでも細かいパラメータを調整しないといけないし、そのための知識が必要です。
めんどくさいのです。
2つめの理由は
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