「fight of the wolf 3」~タンヤブリーでのハロウィン決戦
サワディーカップ
タイ支部のオダサイです。(rsc products公式ウェブサイト、2021年11月12日掲載)
10月31日に、ウルフボクシングジム自主興行「fight of the wolf3」が開催され、会場まで足を運んできました。9月26日の前回興行から、1カ月スパンでの開催です。ハロウィンファイトとなった今回も、前回と同じく、パトゥムタニ県タンヤブリーのシンマナサック・スタジアムが会場でした。
ボクシングとは関係ありませんが、タイ政府は11月からの海外からの隔離なしでの観光客受け入れを表明し、コロナ対策規制緩和を勧めています。街中が早くも「アフターコロナ」の雰囲気が広まりつつあります。この流れの中で、シンマナサック・スタジアムのボクシング興行も、少しづつ増えてきています。この日も、各ジム関係者、応援団、ムエタイスクールの練習生でスタジアムは賑わいを見せていました。
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そんな雰囲気の中で、ウルフボクシングジムからは3人の選手がリングに上がりました。最初に登場した、シティサック・シムシー選手は、初回から激しくパンチを振り回す相手の動きをよく見て、サウスポースタイルから放つ右ジャブから左ストレート、左アッパーと繋げてよく当てていきます。最後は、左アッパー相手のボディに突き刺して2回KO勝ちでした。これでシティサック選手は7戦7KO勝ちとなりました。
続いて、ウルフボクシングジムのマネージメント選手で、普段はチャチャイ・サーサクンジムで練習しているゲーンタワン・サーサクンジムが登場しました。
重量級のゲーンタワン選手は、強豪を相手に一進一退の攻防を繰り広げましたが、3回に右アッパーが相手の顔面を打ち抜いて、一気に倒し切りました。
迫力のある試合を見せた20歳のゲーンタワン選手は、これで6戦6勝4KOの戦績となりました。タイでは層が薄い、ウェルター~スーパーウェルターで戦っているゲーンタワン選手ですが、ムエタイでは75戦の経験があり、国際式ボクシングには転向したばかりです。普段、元世界王者のチャチャイ・サーサクンさんが彼を教えており、今後の活躍が楽しみな選手です。
そして最後に登場したウルフボクシングジムのエース、WBO世界ライトフライ級5位のタノンサック・シムシー選手は、初回TKO勝ちで無敗の19連勝を飾りました。
リング上で世界ランカーらしい、素晴らしい動きを見せたタノンサック選手に対し、相手選手は、そのスピードに対応できませんでした。試合はダウンシーンはないまま、レフェリーは早めに試合をストップしました。タノンサック選手の世界タイトルマッチ実現に向けて、ウルフボクシングジム主催のプームさんは年内にもう一度、ノンタイトル戦の機会を設けたいとします。
「今日はレフェリーの早めのストップで、タノンサックにはあまりいい経験にはならなかった」とコメントするプームさんでしたが、今回出場した3選手はそれぞれ良い形でKO勝利を収めており、今後の大きなチャンスに繋げていくでしょう。
来年はいよいよタノンサック選手は日本での活動も再開する見込みです。彼の姿を、再び日本リングで見る日も近いです。
https://rscproducts.com/news/1e4d771a-e046-43d8-ba77-8ba5e26032de