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なぜ『付き合ってるフリ』ではモテないのか?非モテが陥る中途半端恋愛の落とし穴
■第1章:恋人ごっこという現象──“都合の良い関係”に溺れる男たち
「恋愛したいわけでもない、でも完全に一人は寂しい」──そんな半端な気持ちで、女性と“恋人ごっこ”している男って、実は意外と多いんです。彼らは相手に明確に「付き合おう」などとは言わず、手軽に会ってご飯したり、ちょっとイチャイチャする。それでいて「本気の恋愛は重いからちょっと…」みたいに距離を取る。まさに曖昧なグレーゾーンに自分の居場所を求めているわけですね。
これ、いわゆる“セフレ”とか“友達以上恋人未満”とはまた違う。そういう言葉すら交わさずに、「なんとなくいい感じで過ごしてる」「でもお互い責任は取りたくない」みたいな空気。女性も同じノリならいいんですが、往々にして片方が“本気モード”になったり、あるいは「本気にならないならもう会わない」と言い出して揉めるケースも多い。要は、男性側が「恋人のいいところだけ味わいたい、でもめんどくさい責任は負いたくない」という、中途半端さに陥ってるんです。
こういう男がなぜ「非モテ」かというと、そもそも本気で相手を求めていないからなんですよね。恋人としてちゃんと向き合う度胸もなく、“なんちゃって恋人関係”で寂しさを紛らわせている。それは本人の自由かもしれませんが、結局は“本物の恋人関係”に発展しづらいし、相手を振り回す可能性も高い。非モテの典型的な自己防衛策とも言えるでしょう。
■第2章:なぜ男は恋人ごっこに逃げ込むのか──“怠惰”と“自信のなさ”の二重苦
恋人ごっこに走る男性心理を探ってみると、まず“めんどくささ”を回避したいという怠惰が見え隠れします。正式に付き合うと、誕生日や記念日にはプレゼントやデートプランを考えなきゃいけないし、相手の家族や友達との付き合いも出てくるかもしれない。さらに、ケンカも起こるだろうし、浮気を疑われるリスクだってある。そういう“恋人としての責任”を負うのがダルい、と感じるわけです。
もう一つは、自分の“自信のなさ”を隠すために、あえて微妙なラインに留まっているパターン。もし「ちゃんと付き合ってほしい」と相手に言われ、「いや、付き合うほどの男では…」と逃げる。その裏には、「どうせ俺なんかと真面目に付き合っても相手は満足しないだろう」という被害妄想があるかもしれません。つまり、本気になるのが怖いから、自分から境界線を作ってしまう。
これらはすべて“非モテ”の発想ですよね。モテる人は多少のリスクや面倒があっても、好きな人と向き合いたいし、自信があるからこそ挑戦する。ところが非モテ男は、自分が傷つくのを恐れるあまりに、無意識に“恋人ごっこ”のポジションを取り、都合のいい部分だけ享受しようとするわけです。当然、本気の恋愛経験が積めないから、ますます非モテから抜け出せない。
■第3章:恋人ごっこが生む“毒”──相手を傷つけ、自分も成長しない
「いやいや、相手も同じ感覚で楽しんでいるならいいじゃないか」と開き直る男性もいると思います。もちろん、“お互い軽い気持ち”なら問題ないケースもあるでしょう。でも実際は、片方が本気になったり嫉妬したりするリスクが高いんです。特に女性は「はっきりしない関係に疲れた」と感じやすいですし、「もっとちゃんと愛されたい」と思うのは自然な欲求。なのに「ごめん、俺そういうの苦手なんだよね」と逃げられたら、結構深い傷を負うことになる。
それだけでなく、男側にもデメリットがあります。恋愛の“美味しいところ”だけを摘まむようなやり方を続けると、真剣に人を好きになる力や相手を大事にする感性が育たないんです。恋人という立場になれば、お互いの生活に踏み込んだり、相手の家族観や将来設計にも触れたりと、“面倒”なステップがたくさんある。でも、その面倒を経験するなかでしか養えない能力があるわけですね。
たとえば、ケンカして相手を怒らせたとき、どうやって話し合って仲直りするか。あるいは互いの予定をすり合わせてデートの計画を立てる地味な作業。そういう積み重ねが恋人同士の信頼関係を作るし、自分自身も対人スキルが高まります。でも“ごっこ遊び”はそこをすっ飛ばすから、自分もいつまでも“半端な男”のまま。これは長期的に見れば大きな損失ですよね。
■第4章:真剣に向き合う覚悟──本当の“愛されキャラ”になるために
結局のところ、恋人ごっこに逃げている男は“非モテ”の典型です。なぜなら、本気で人を好きになる勇気も、相手を幸せにしようという責任感も育まないまま、ただ甘い部分だけをつまみ食いしている。そういう姿勢では、どんなに器用に立ち回っても心の底で“俺、このままでいいのかな”というモヤモヤを抱えるでしょう。
じゃあどうするか。僕としては、まず“本気になってみる”経験を一度でいいからしてほしいんです。相手がいて、会いたい時に会って、ケンカしたら話し合い、どうしたら喜ぶか真面目に考える。その過程で、めんどくささや傷つきたくなさを克服して、“自分はこんなにも人を想えるんだ”“こんなにも相手にムカつくことがあるんだ”と生々しい感情を知る。それが恋愛の醍醐味じゃないでしょうか。
そういう経験が積み重なると、相手にも「この人はしっかり向き合ってくれるんだ」と思われるようになります。結果的にモテます。おかしな言い方だけど、真剣な恋を何回かやって失敗や成功を重ねると、「こいつは中途半端じゃない」というオーラが出るんですよね。そのオーラが、“ごっこ遊び”で誤魔化してきた人たちとは違う説得力を持ってくる。
要するに、「恋人ごっこする男は非モテ」というのは、そこに“本気の覚悟”がないからなんです。相手の時間や感情を借りて、都合のいい関係に浸っているだけ。最初はそれが楽かもしれないし、何となく満たされる瞬間もあるでしょう。でもそれを続ければ続けるほど、本物の信頼や愛情を手に入れるチャンスからは遠ざかっていく。
なので、もし“恋人ごっこ”に心当たりがあるなら、一度自分に問いかけてみてほしいんです。「自分は何が怖いのか? 面倒を避けてるだけじゃないか? 心の底では相手とちゃんと向き合いたいんじゃないか?」と。答えが「いや、もうこれでいいんだ」と割り切れるなら、それはそれで自由です。でも多くの場合、そうやって生きていくと“何か大事なものを見落としてる”と後で気づくんじゃないかなと思います。
結果として、“恋人ごっこ”なんて器用なフリをしても、非モテから一生抜け出せないという落とし穴がある。「ああ、恋愛ってこんなに色んな感情が渦巻いてるのか」と驚くくらい真剣にならないと、人はなかなか“愛されキャラ”になれないんですよね。ぜひ、めんどくさい恋に飛び込んでみてほしい。その先には、自己防衛の鎧を脱ぎ捨てた分だけ大きな成長が待っているはずです。
「人間関係をゲームにしない」。恋人ごっこは一種のゲームだけど、それは“愛情の入り口”でしかない。いっそゲームクリアを目指すほど本気になれば、自分が本当の意味で“モテる男”にステップアップできるんじゃないでしょうか。