頭丸めたらいいんじゃないですかね
物凄ぇ適当なアドバイスをしたのが、めっちゃ感謝された話をする。
いつもお世話になっているお姉さんが頭を抱えていたことがあった。
とあるイベントに出展するための決裁を通さなければならないのが、役員のところで止まっていて、説明が求められているという話だった。
勝てる確証はあるのか?
赤字ならどうするんだ?
どうやって責任をとる?
そんな確証は無い。だから挑戦するんだ!…なんてことを言える筈もなく、「確実に勝てます!」と啖呵を切らねばならないこともある。
問題は「どうやって責任をとる?」に何と答えるか。
月並みに「責任を持って辞めます」なんて言っても、実際に辞めさせることなんて出来ない。
リアリティがないし「お前のクビで責任なんて取れないわ!」となだめられるのが目に見えている。
私が凄く適当にアドバイスしたのが「頭丸めたらいいんじゃないっすか」だった。私の丸刈りなんて安いもんだから、一緒に丸めてやるぜとも言った。
後から聞いて驚いたのは、「頭を丸めるくらい本気だったら」と覚悟に押されて無事に決裁が通ったという話だった。
役員さんは却下する気だったらしいけれど、女性の丸刈りはインパクトもリアリティもあったのだろう。
肝心の出展リザルトは初日と2日目が赤字、3日目に周知施策が上手くいって黒字だった。トータルで言えば残念ながら赤字だったけれど、挑戦としてみれば成功だと私は思う。
結果報告の際にお姉さんは役員さんに「...でしたが、これは丸刈りでしょうか?」と聞いた。
流石の役員さんも、レディーの頭を丸めさせる悪者にはなりきれなかったのだろう。無事に丸刈りは免れた。
ともかく、「どうやって責任を取るんだ?」の正解は、私が超適当に言った「頭を丸める」だったんだ。
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