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時をかける長女
うちの娘が「時間を戻したい」とボヤいていた。その発想そのものは、どこかの人形系YouTuberで観たのだろうけれど、多くの作品で取り入れられていたモチーフではある。
「どうして時間を戻したいのか?」と聞いたところ、「叱られるのが嫌だから」だと話していた。それだけのために、そんな大技を使うなんてマジかよ。
時間を戻すことができたとして、都合よくそのことを覚えていられるのだろうか?という疑問はある。まどマギに出てきたほむほむは繰り返すごとに学習できるけれど、ジョジョ4部のバイツァダストを発動した吉良吉影は繰り返した記憶を持たない(とは言え刺客は始末する)。
SFかファンタジーであれば、まったく同じ時間を繰り返すことに意味は無いのだけれど、現実世界で時間が戻せたとしたら本人の記憶も戻ってしまうと仮定する方が自然ではある。
思考実験として「今この瞬間が戻された時間である」ことを完全に否定することはできない。だから「戻された時間だと思って今を生きようぜ!」というのが私の意図だったけれど、長女にはピンと来なかった。そりゃそうか。
でも仮に記憶を持ったまま時間が戻せたとしても、叱られることは解決しない予感がする。なぜなら現状が以下であるから。
Step1. 叱られることをする
Step2. 叱られて反省する
Step3. 翌日また叱られることをする
教訓が活かせていないので、時間を戻した世界でも同じだろう。
Step1. 叱られることをする
Step2. 叱られて時間を戻す (←能力発動!)
Step3. また叱られることをする
「何度言ったら分かるの!」へのマジレスとして、何かの研究成果で「子供には平均して50~100回は言わないといけない」とか書いていたのを読んだ覚えがある(要出典)。だからといって「100回」と答えると余計に叱られるので注意だ。
こちら側の立場になって、言って聞くほど育児は甘くないことは身に染みてわかるところだし、繰り返し叱られるのも出来るようになる過程として必要なことと捉えている。身も蓋もない言い方をすれば、「いいじゃん別に叱られても」と思う。
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