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展覧会『太陽も風も空も わけあうことができるんだ』が終わって…

2024年9月28日から11月4日まで、
京都・出町桝形商店街にある
古書店・El camino(エルカミノ)さんで開催した京都初の個展について、いろいろと振り返りをしてみたいと思います🐶🐢


インスタのDMからやってきたラッキー


今年の5月、それまでやりとりのなかった古書店・エルカミノさんから、インスタでDMがやってきました。
ご丁寧な挨拶とともに、いつもペコたちの投稿を楽しんでいることや看板犬のシーズー・こてん店長がいることなどと一緒に、現在店内で展覧会をしていて、よければ次の展示をやってもらえないか?という内容でした。
私たちは、「こんないい話あるのか?!」というほど驚きました。

というのも、今年で活動して3年目。
なにか今までの制作の集大成のようなことをしたいと考えていました。
作品集を作って、それを持ってデザインフェスタに出店するという目標で今年の初めから動いていました。
作品集は無事完成したものの、デザインフェスタが抽選に落ちてしまい……個展を開く?でも、ギャラリーだとあまり人が来ないかも……など迷っていたところに、DMがやってきたんです。
また、偶然、朝の情報番組で、エルカミノさんがある出町桝形商店街の取材を見ていた日だったので、よりビックリ。
朝は、商店街の様子をテレビで見ながら、なんか面白そうなところやな〜と見ていたもんですから笑。

作品集と正方形ポストカード
デザインフェスタに出るためにグッズを!
とコツコツ作成していました。

やっぱり会うと話が早い


さっそくお店に行く約束をしました。
前々から、本屋さんで展示ができたらいいなーと思っていただけにワクワクしていました。

実際にお店へ行ってみると、周りのロケーションも含めて、とてもいい雰囲気でした。
もともと京都・出町柳は、大学の通学路でもあったので、馴染みがある場所でしたが、商店街側の方へは行くことがなかったので新鮮でした。
鴨川があって、三角州の鴨川デルタ、近くの糺の森・下鴨神社、など自然がある中で、学生や地元の人が日常を送っていて、活気のある商店街がある全体の様子は、とても心地よく懐かしさもありました。

お店に着くと、エルカミノ店主の田中さんとシーズーのこてん店長が迎えてくれました。田中さんからお店のことや展示について、いろいろ話を聞いていくうちに、私たちも今までの経緯などを話していて、初対面ではあるのに結構話が盛り上がったように思います、笑。
ひとつ印象的だったのが、『種蒔きをするような活動をしてる』というお話でした。この話を聞いた瞬間、「あ、同じこと考えてる!」と、勝手に仲間だー!と思いました、笑。
"今"も大事ですが、長い目で物事を進めることも大事だと考えているので、おだんごだんごの考えと近いなーと思い、ますます展示の話が嬉しく、「これは頑張りたいぞ!」となったわけです。


展覧会の準備


展覧会が9月末から開催になり、4ヶ月の準備期間がありました。
せっかくの個展、いつもの水彩絵の具で描く原画以外にも、キャンバスで描いた作品も飾りたいなと思いました。
あと、もう少しグッズも作ろうとなり、カレンダーや手作りフィギュアの制作も始まりました。

久々のキャンバス作品。(というのも、学生時代はキャンバスにばかり描いていたので…)
今回飾る場所は、たくさん本がある場所。
本は四角だから、丸いキャンバスはどうだろう?そんなわけで、丸いキャンバスを用意して、描くことにしました。できるだけ、いつも原画を描くときのノリで軽やかにと思いましたが、久々のキャンバスとアクリル絵の具に、最初は体も心も固くなっていた気がします。1枚、2枚と描いていくうちに、気負わなくなってきた気がします。

丸い形をいかして描いた
丸キャンバスならではの作品
水彩では描かないような感じでも描いてみたり
(でも次は水彩でこういう感じも描いてみたいな)
以前、水彩で描いた原画をもとに描いた
キャンバス作品
楕円にも描いてみました🐶


今回、初めて取り組んだ手作りフィギュア。
少し前から展示用として作ったりはしていたのですが、グッズとして売るクオリティにもっていけるのか、ドキドキしながら作っていました。
描くことに関しては色々やってきてはいるので、予想がつくことが多いのですが、立体に関しては、ほぼ素人同然。
学生時代の立体の授業を思い出したり、YouTubeでフィギュアの作り方をアップされている方たちの動画を見たりしながら、とにかく作って、その都度修正していく感じで進めていました。

手作りフィギュアのペコとチョロ
手作りフィギュアに合う箱も用意!
こちらはmade in 母

準備期間中は、仕事や家事・育児のすきま時間をフルに使って、時には家族の力も借りながら(息子のお守り)、かなりの熱量で取り組んでいた気がします。
特に、搬入1ヶ月前は、想定より進んでいない制作物に焦りつつ、展示の告知や梱包作業など事務的な作業もあって、寝てる時以外はずっとソワソワしている1ヶ月でした。
ちなみに、それは中村の場合で、竹沢は搬入から搬出までの展示期間、ずっとソワソワしていたそうです、笑。
その間、ありがたかったのは協力してくれた家族とエルカミノ・田中さんでした。
家族・特に母には、息子のお守りを主に頼んで、長時間の制作ができる環境を作ってもらいました。これがなければ、キャンバス作品は完成できなかったかもしれません。
また、エルカミノ・田中さんには、事務的な面でフォローしていただきました。お互いが共有しておいた方がいい内容(在廊について・会計について・告知について等)を簡潔にまとめたものをLINEノートで作成してくださったり、こめまに気になる点などをやりとりをしてくださりました。制作に関しては、進行状況なども含めて、私たちが伝える以外は全く聞かれることなく、見守ってくださってたので、とても気楽に目の前の制作に集中することができました。
今思うと、1ヶ月前は本当に毎日必死でした、笑。限られた時間で、ものすごい集中力で制作に取り組めました。(卒制以来かもしれない……)ちょっとしたゾーンに入った感覚がありました。が、家族にかなり負荷をかけてしまったと思うので、次回の展示準備は、今回よりも早めの準備と余裕のある計画で進めたいと思います。


搬入/展覧会初日


2024年9月28日の9時から搬入。
13時から展覧会開始。

搬入は、荷物の忘れ物がないか、いつもソワソワする気がします。
事前に展示の大体のイメージを考えていたので、当日もそこまであたふたすることなく動けました。でも、あれこれしているうちに12時になっていて、焦ってお昼を食べて13時を迎えた気がします。

ついに展覧会開始!
エルカミノさんは、かなり人の出入りが多いお店で、お店が始まってすぐ、本を眺める方がいたり、店内をぐるぐる回って本を探す方がいたりと、私が持ってた古本屋さんのイメージとは全然違っていました。商店街の中にあることもあって、小さい子を連れた家族やお年寄り、学生、旅行者など様々な方が、お店の前を常に歩いていました。見ていると、そういう方が、ふとお店に入ってくることも多く、誰にでもひらけている場所なんだなと気づきました。なので、展示が完成する少し前からポストカードを購入される方がいたり、展示スペースにふらっと入ってきてくれる様子を見たり、想像していた以上にグッズや作品を見る人が多いことに驚きました。
とくに、おだんごだんご初見の方でも気軽にポストカードを購入している姿に驚きました。今思えば本屋さんならではの光景だったのかもしれません。

初日にはインスタのフォロワーさんも来てくださいました!
その方は、お姉さんと姪っ子さんと一緒に来てくれました。
色々お話ししながら、初日に駆けつけてくださったことに感謝!やっぱり初日は緊張していたので、フォロワーの方が来てくださるのはとても励まされました。また、新しく作ったグッズも色々とお迎えしてくださって、一安心。ご一緒だったお姉さんや姪っ子さんともお話しできて、あたたかい時間も過ごせました。(たおず〜さんありがとうございました!)

初日の在廊はあっという間だった気がします。そういえば、初日で展覧会の様子が明らかになったのは、私たちもエルカミノさんも同じタイミングだったので、時間がある時は展示風景を眺めていました。まだ出来上がってほくほくな展示に嬉しさと気恥ずかしさと緊張でいっぱいでしたが、はじめてにしては上出来?とふたりで自画自賛していました。ただキャンバス作品がもっとたくさんあってもよかったかな?と思いましたが、さっそく次回の課題も見つかって良かったです。
エルカミノ・田中さんも展示をじっくり見て楽しんでくださっている様子が見れたことも良かったです。
初日の展示の在廊があと少しで終わるね、とぼちぼち帰ることを考え始めていた時に、突然大きな箱がお店にやってきました。エルカミノさんの荷物か〜なんだろう?そんな感じで思っていたら、なんとフォロワーさんからのお花でした!田中さんご夫妻と私たちでドキドキしながら開封。中にはカゴに入ったおしゃれな生花が!見た瞬間、私たちにこんな素敵なお花が届くなんて!!と鳥肌が立ちました、笑。
秋らしい色合いに展示スペースも一段と華やかに。お店と展示の雰囲気にぴったりで、フォロワーさんのお心遣いに感謝。この方は、後日、展覧会にも来てくださり、直接お礼を伝えることもできました。(トレーハルさん・akuseruzenkaiさん、ありがとうございました!)
インスタで絵を投稿し続けていた私たちを見ていて、展覧会にかけつけてくださったり、お花の贈り物をしてくださったりするフォロワーさんたちのおかげで、ファンの存在をリアルに感じられた初日でした。

余談になりますが、展示する間、いつもこうしてフォロワーさんたちに励まされていました。
遠方で行くことはできないけど、展示前から、展示に関する投稿をみてくださったり、いいねやコメントで盛り上げてくださったフォロワーさんたちがいました。本当にいつも感謝の気持ちでいっぱいです。こんなマイペースに楽しくやってることを一緒に楽しんでくれる方がいるってことに、まだまだ信じられない気がしますが、今回の展示で、おだんごだんごファンがいると少しは思ってもいいのかな?と思うようになりました。

あたたかいメッセージ付き
ありがとうございました☺︎☺︎

ほぼ週一の在廊日


今回の展覧会では、展示が始まってからも忙しいことを初めて経験しました。
おだんごだんごをする前は、展覧会は搬入までが忙しく、レセプションなどで緊張、会期が過ぎて搬出でバタバタという感じが多かったので、在廊する経験がほぼなかったことに気づきました。数少ない在廊経験は、あまりいい思い出がなく、意味ないなと思うほどネガティブな印象でした。でも、エルカミノさん曰く、今までの展示で、在廊が展示を盛り上げるポイントだったことを教えていただきました。今の私たちは前とは違うんだから、聞いたとおりできるだけ在廊してみようと重い腰をあげました。それくらい在廊はネガティブだったんですね、笑。
なのに、毎週行くたびに発見があり、最終日に近づくにつれ、もうあと2回か…なんて思ってしまうほど、在廊時間が気に入っていました。それは、ギャラリーではなく、古書店・エルカミノさんだったからだと思います。
少し前にも書きましたが、エルカミノさんは静かーな、いつも同じ様子の古本屋さんという感じではなく、いつも人と本が流動的で毎週様子が違う古本屋さんでした。そのいつも空気が巡っている感じが心地よくて、毎週いくのが楽しみでした。また、予想以上にグッズや作品に反応してもらえることが多かったのも在廊が楽しかった理由でもあります。初めましての方とコミュニケーションをとるのも楽しかったですし、今までインスタでしか知らなかったフォロワーさんとリアルにお会いできたことも嬉しかったです。
1日に3組もフォロワーさんがきて、いずれの方も作品をお迎えしてくださった日は、ビックリしすぎてこんな感じでした→🫨🫨
そんなことあるんや……とばかり、ふたりして呟いてた気がします。
来てくれただけでも相当すごいことなのに、グッズや作品もお迎えしてくださったことに驚きが隠せませんでした。また、私たちにあたたかい言葉や勇気のでる言葉をたくさんかけてくださったことが、何よりも嬉しかったです。
別日にも、以前インスタで絵の依頼をしてくださった方たちにお会いできて、とても嬉しかったです。
みなさん、本当にやさしい方ばかりで、こちらが癒されました。お守りのような時間になりました、ありがとうございました。

また、エルカミノさんで初めて出会って、グッズや作品集を購入される方がいたり、会期中、何度も見に来てくださっていた方が最終日に作品を迎えてくださることになったり!(これもかなり驚きました、展覧会ならではの出来事ですね)
何気なく置いていた私の気まぐれ『あきらめ太郎新聞』(フリーペーパー)も何度か追加!持って帰ろうと思ってくれる方がいることにビックリ。(なんだか驚いてばかりですね、絵本・キャベツくんのぶたやまさんみたいです)
と、まあ、毎週行くたびに発見と驚き、課題や今後の展開を見つける在廊時間でしたから、エルカミノ・田中さんには、在廊を勧めていただいて、またまた感謝です。

たくさんの本の中に私たちの作品が!
作品にあう本をチョイスしてもらいました📕
会期中、少しずつ展示も本も変化しました📕

かくれんぼイベントが◎


展覧会への導入として、店内にペコたちが隠れているのを探す『かくれんぼイベント』をしていました。

こういうビラを用意
在廊の時は、興味がありそうな方に直接手渡し

どれくらいの方が参加してくれるのか、全く予想できなかったのですが、景品のシールは想像よりは多めに用意しました。が、会期後半に追加することになり!予想以上、かくれんぼをしてくれる方がいました。(うれしかった〜)
はじめは大人の方が多かったのですが、次第に子供たちも参加してくれるようになって、たまにその様子を見れたのは幸せでした。親子で参加してくれている様子を見ていると、心がホクホクして景品のシール喜んでもらってくれるかなとドキドキ。小さい子が見つけたー!と笑っている顔を見た時は、なぜかうるっときていて、もし漫画だと目の下に涙マークつけてる顔で、シールを渡していました、笑。
大学生のカップルやグループで楽しむ姿も見ることができ、まあまあ盛り上がってくれて、シールを渡すとPCに貼れる!と喜んでくれたり……また涙マークの顔でしたね。
大人も子供も遊んでいる姿は、とても平和な気分になりました。見つけた瞬間の笑顔は、どの方も可愛らしかったです。日常にちょっとした遊びの時間って必要だなーなんて思ったりもしました。
ひとつ面白かったのは、大学生くらいの男女でかくれんぼに参加してくれた方たちが、シールをもらったあとに、
「こういうのって最近ないよね」
「こういうことだよね」
「大事だよねこういうの」
といいながら帰っていったことでした。
うわー!めちゃくちゃ伝わってる!!
かくれんぼイベントは展示の導入といいつつも、わたしたちの活動の根幹として、普段感じてることを落とし込んだものだったので、それが伝わった瞬間に出会った気がして、帰り道で何度もその話で盛り上がりました。

始まる前は不安だったかくれんぼイベントも、最後は私たち的には大成功なイベントとなりました。

景品のシールのデザイン
この原画は、
展覧会に何度も足を運んでくださった方が、
最終日にお迎え!

ワークショップ/インスタライブ


私たちが在廊中はワークショップもしていました。以前、大阪・桃谷のカフェ・葉菜茶さんで行ったものをベースに、秋バージョンで新たに作成しました。

エルカミノさんということで
こてん店長も登場!
ワークショップの様子

はじめてインスタライブにも挑戦しました。ぶっつけ本番で、2人でやる予定が私だけになってしまい……反省だらけのインスタライブになりました、笑。


展覧会を終えて


無事、展覧会が終わり、今は少し落ち着きつつも、これからの制作についてや、来年の予定など考えたいことでいっぱいです。が、最終日は、結構さみしくもありました。毎週の在廊で、得るものがたくさんあって、本当に展覧会が楽しかったんだと思います。
いろんな方と出会えて、ペコたちを可愛がってくれている様子が見れたことは、とても嬉しかったです。また、フォロワーさんたちに直接お会いできたことで、私たちの想像以上にペコたちを大切に思ってくれていることがわかったのは、とても良い経験になりました。
それに、エルカミノ・田中さんご夫婦&こてん店長のおかげで、とても心地よい空間で展覧会をすることができました。本当にありがとうございました。

また、来年の同じくらいの時期にエルカミノさんで展覧会をする予定です!
次回は、新しいグッズや手作りフィギュアのスペシャルなバージョンなど、今回よりも作品もグッズも量が多い展覧会にしたいなと考えています。それに、展覧会期間中、遠方の方もグッズ購入できるようにもしたいなと思っています。
ワークショップもかくれんぼイベントのように、より気軽に参加できるようにしたいです。
好評だったかくれんぼイベントはどうしようかな?引き続きするか、何かまた別のものにするか……考えます。
まだまだいろんな可能性があることに気づかせてもらった展覧会。
やっぱりリアルな活動は大切だなと改めて思いました。
日々いろんなことがありますが、これからも前向きに制作していけそうです。

とても長い文章になってしまいました。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。(odango dango 中村)

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