【2021年度】NCL南相馬の活動のふりかえりとこれから
普段は各々の活動に取り組むNCL南相馬の仲間が全員で集まり、オンラインで座談会を開催しました。本サイトではその時の様子を取り上げ、メンバーの人となりも垣間見える内容となっておりますので是非ご覧ください。
また、ラボメンバーの事業の紹介はこちらから!
今までの振り返り
和田
皆さん、お疲れ様です。今回はNCLメンバーの人となりみたいなところをお伝えできるような座談会にしたいと思います。私自身、司会進行みたいなものは不慣れなので、何卒ご協力よろしくお願いします!
まずは一人ずつ着任してから今まで一番印象に残ったことなどを挙げながら振り返ってもらえればと思いますが、誰から行こうかな…、目が合ったので神君から順番にお願いします(笑)
神
え、目合いました?(笑)振り返り…そうですね、大変なことやアクシデントもたくさんありますが、やりたいことや目標に少しずつ近づいているので、基本的には楽しいです。
立川
着任して1年ちょっとですが、酒造りや事業は順調に来ているかなと思います。プライベートは、最初の1年間神君とひとつ屋根の下で暮らして…
いつの間にか神君は忙しく早起きになり始めて生活リズムが合わなくなりましたが(笑)総じて事業もプライベートも充実したこれまでだったかなと思います。
塚本
僕も着任して2年弱が過ぎましたが、あっという間でしたね。着任当初は緊急事態制限真っ只中で大変でしたが、色んな人に支えられて今は徐々に前に進むことができています。地元の人との関わりも楽しいですね。毎日食べ物をもらったり、逆にもらった野菜でぬか漬けをつくってあげたり。
仕事に関しては、色々なところからご依頼頂いて、時間を有効に使えていると思います。
佐藤
着任してもうすぐ3年ですが…、色んな事がありましたね(笑)人や環境の変化もありますが、自分たちのプロジェクトも含めてみんなの事業がだんだん形になってきている感じはありますね。haccobaに関してはNCL以外のメンバーも増えてきて、色んな仲間を巻き込んでやってこられたのは充実感があります。
高田
私はもうすぐ卒隊ですが、ほんとに早かったなと思います。色んなことをやらせてもらいましたが、最後の1年は本当に忙しかったです(笑)地域の方との関りが強かった事業はやはり一番記憶に残る事業かなと思います。地域との方との関係性は大事にしつつ、卒業してからも引き続き頑張りたいと思います!
水谷
地域おこし協力隊として公的なサポートをいただける部分が大きかったからこそ、それだけの価値を出していかないといけないことに難しさは感じていました。そんな中で、色んな人に支えていただいて人のありがたみはすごく感じました。個人事業主といえ一人ではやっていけないですし、支えていただいた方には感謝しないといけないと思っています。
地域との関わり方
和田
高田さんは南相馬市出身ですが、その他の皆さんは移住されてきた中で、地域との関係性みたいなテーマで少しお話を聞きたいなと思います。
横から見ていて、水谷さんは特に地域の色んな人と関わっておられる印象がありますが、「地域との関係性」について思う部分などあれば教えてください。
水谷
南相馬の人たちは親しみやすくよそ者に対しても寛大で、困っていることに手を差し伸べてくれることが多かったです。一方3年目になって、今までお客さん扱いだったところから、一南相馬の事業者として厳しいご意見を耳にする機会も増えました。
和田
確かに、我々も基本的にはいいイメージを発信しますし、逆に厳しい意見を頂く部分についても真摯に取り組んでいくことが必要かなと思いますね。そのあたり塚本さんも小高工房に入居してオフィスを構えることで、色んな地域の方と関わる機会があるかと思いますが、何かご意見頂いたりということはありましたか?
塚本
「NCLがどうだ」とかを直接何か言われたということは特にないですね。こっちの人って最初はどこか取っ付きにくいんだけど、壁を超えると親しくしてくれる。基本的に自分の周りにはそういう人が多いです。
和田
なるほど。haccobaも周りの大人たちから応援してもらっているなと見ていて思いますがいかがですか?
佐藤
ご意見いただくことも、助けていただくことも多いです。haccobaオープン前から小高四区の隣組に入らせていただいたことは大きかったのかなと思います。区長さんに色んな人を繋いでもらったり、気にかけてくださったり。しっかりコミュニケーションを取れている人たちからは応援してもらえますが、逆にコミュニケーションをあまり取れていない方からは「なんだあいつらは」みたいになることもあるのかもしれないですね。
立川
面倒見てくださっている方もたくさんいる一方で、僕らのことをあまり知らない人達に、誤った情報が噂として独り歩きしてしまったりということはありました。なのでこちら側の発信をもう少し工夫する必要があったのかなという反省点もあります。
和田
その辺難しいですね。全員に理解してもらうことってなかなか難しいですが、やっぱりできるだけ多くの人に理解してほしいし。いくらこちらに落ち度がないと思っていたとしても、相手からすれば気に入らないということはどうしてもあります。起業ということを通じて地域との関係性を作っていくことは難しくもあり、逆にその壁を超えると得られるものも大きいんだろうとも思います。
神君なんかは「馬」という伝統的なコミュニティで…、あれ?神君いなくなっちゃった(笑)
立川
さすが神君(笑)
和田
じゃあ先に高田さんにお話しお聞きしますか(笑)
高田さんはUターンで、移住してきた皆さんと違った経験があるのかなと思いますがどうでしょう。
高田
やっぱり地元なので、他の皆さんよりは地域への馴染みやすさはあったと思います。
直接の知り合いではなくても、家族が知り合いだったり同じ学校の卒業生だったり。
私自身を良く知らなくても、共通の何かがあることで親近感を持ってもらいやすかったのかなと感じています。
一方で、活動中の3年間は、仕事の忙しさにかまけて、関わって頂ける方や地域の方々など色んな人と深いコミュニケーションを取る時間をもっと作ればよかったというのは、反省点ですね。
自分の事業は南相馬市各地に行くことが多い中で、小高を出るとNCL南相馬や南相馬市の地域おこし協力隊制度について知らない人も沢山いるという印象を受けましたね。起業型と一般的な協力隊の制度や私たちの活動を知ってもらうためにも、様々な場面や場所でのコミュニケーションは大切だなと思いました。
和田
鹿島区や原町区でNCL南相馬のことがあまり知られていないというのもその通りかなと感じています。この場所で誰が何してようがそこまで関心がないというのはむしろ当たり前かなと、なのでこちらから無理やりぐいぐい情報を押し付けるのも違うかなと思います。とはいえこの地域で皆さんが事業を持続的にやっていくために、この冊子のような形で徐々に認知を広げていくのは大事ですね。
和田
あ、神君おかえりなさい。
神
すいません、Wi-Fiが落ちてました(笑)
和田
神君のいる「馬」のコミュニティは、この地域特有かなと思いますがいかがですか?
神
僕の長所でも短所でもありますが、あまり周りを気にしすぎない部分があります。コロナ禍でなかなかコミュニケーション取りづらい部分もあり、やっていることが認知されていないなと感じることもありますが、逆にそこは伸び代だなと思っています。
メンバー同士の関係性
和田
この機会にぜひ聞いてみたかったのが、NCLのメンバーって水谷さん・塚本さん・高田さんの落ち着いた大人組と佐藤さん、立川さん、神さんの20代やんちゃ組でなんとなく分けられるのかなと思っているのですが、大人組からは20代やんちゃ組をどう見ているのか聞いてみたいです。塚本さんどうですか?
塚本
僕の20代のころは今のNCLの20代メンバーよりもっとやんちゃしてたので…
一同
(笑)
塚本
「もっとやっちゃいなよ!」と思いますね。自分の若い頃は周りに嫌われてでも自分ができることを実績を積み上げて信頼を勝ち取るという風にやってきたので、みんなももっと遠慮せずに暴れたらいいんじゃないかなと感じております。
和田
なるほど、もっと暴れろということですね。それを受けて20代メンバーどなたか、いかがですか…(笑)
神
塚本さんとは個人的にも一緒に飲ませてもらうことが多いですが、歳を感じさせない若さがありますよね。イケイケドンドンなところもありつつ、経験値もありどっしりされていて、自分なんかは勢いでガーッとやっちゃうことが多いですが、周りにいろんな経験をしている人がいてくれることは頼もしいなと思います。
和田
ありがとうございます。
高田さんは20代のやんちゃ坊主たちをどう見ていましたか?
高田
私の20代のころと比べると、まあなんてみんな立派なんだろうとしか思えないです(笑)
この年代で「自分はこれでやっていくんだ」というのがあること自体すごいですよね。若いうちにやりたいことがハッキリある場合、そこにかけられる行動力やチャレンジ精神の熱量はすごいんだろうなと思うと、正直うらやましいですね。
若い世代が目新しいことをしていることに対して、最初はいぶかしげに思ったりする人たちもいるかもしれませんが、誠実に頑張っていれば、理解してくれて、力を貸して下さる人も増えてくると思うので、まずは、目指したこと・やりたいことに対し、まっすぐにやっていけばいいと思います。
和田
水谷さんのところには若いメンバーの行き届かない部分のお話が行ったりすることがあるかと思いますが、20代の子たちをどんな風に見てますか?
水谷
想像力だけはぜひ持ってもらいたいなと思います。やりたいことをやるのはいいんですが、それをやることで周りの人にどれくらい影響があるのか。目先の影響だけではなくその先のことを思い巡らせてほしいですね。
和田
そうですね、行動を起こすとどこかの誰かに大なり小なり影響を与えることになりますし、迷惑をかけてしまうこと自分の事業にも跳ね返ってくるので、先を想像することは大事です。僕もよく怒られたので。
次の一年で取り組みたい事
和田
そろそろまとめていきたいなと思いますが、最後に次の一年で取り組みたい事なんかも聞いていきたいと思います。まずは佐藤さんからいかがでしょうか。
佐藤
無事酒蔵もできてちょっとずつ前に進み始めているところで、コロナの制限がもう少しなくなって他のNCL南相馬メンバーと強固に協力して何かできればいいなと思っています。
高田
今年3月で卒隊となりますが、軸となる販促支援やそれに伴う販促物の制作・みなみそうま百貨店の事業を、次の一年でしっかり確立させ、自身の仕事の基盤を固めたいと思います。
仲間の存在は大事だと思うし、それぞれの事業に対する取り組みから良い刺激をもらえるので、NCL南相馬の皆とは引き続きコミュニケーションを取っていきたいです。
塚本
もっと市役所や地元の事業者さんとも関わっていきたいですね。並行して、IT企業の誘致もやっていきたいし、やることを一つに絞らずにいただく話をそれぞれやっていきたいです。
神
これを軸にしていきたいなという事業があるのでそこを形にしていきたいですね。新しいメンバーも迎えて事業を軌道に乗せていきたいので、そのタイミングで僕も大人になれたらなと思います(笑)
一同
(うんうん)
水谷
店ができたので、そこをきちんと経営することと、当初からやりたかった福祉方面にも少しずつ関わっていきたいです。あんまり欲張ってもできないので少しずつ頑張りたいですね。
立川
自分のやりたいことの中心は酒造りなので、そこをまずは極めていきたいです。なおかつ瓶の中を極めたいのはもちろん、瓶の外側、「この地域で酒をつくる」、「この地域の米を使う」ことの意味をより深く考えていきたいです。プライベートでは彼女も南相馬に拠点を置いてくれたので、前よりいっそう頑張りたいです(笑)
一同
(笑)
立川
あと先ほど言いそびれたんですが、NCL南相馬や小高ワーカーズベースがやってきた事業って、若者にとって本当にありがたいなと思っています。他の移住者と話していて、正直来る前はこんなに面白い地域だとは思っていなかったんですよね(笑)それぞれやりたいことに向かって走っている人が沢山いることは、刺激になるし、コミュニティとしてもすごく意義のあることだろうな感じています。
和田
最後に褒めていただいて嬉しいです(照)
一同
(笑)
和田
やっぱりチャレンジして自己実現していく人を増やしたいと思っている中で、外から来る人の受け皿になる場所は必要だなと思いますので、そういうお言葉頂いて嬉しく思います。
堀田さん、何もしゃべってないですけど最後に何か一言いいたい事ありますか?(笑)
堀田
最後にそんな恐れ多いですが(笑)じゃあ僕も次の一年みたいなところで一言話させていただきます。
そうですね…、この一年はコーディネーターとして、皆さんの自分の事業に向かう姿勢に感化されてきました。そんな尊敬できる方々を横で見させていただいた経験を生かして来年は自分の事業に邁進していきたいと思います。また他のメンバーの皆さんとも事業やプロジェクトでコラボができると嬉しいなと思っておりますので、ぜひよろしくお願いします。
和田
ありがとうございます。それではこのあたりで終わりにしたいなと思います。つたない進行にご協力いただきありがとうございました。水谷さん、高田さんは今年度で卒業となりますけれども、また引き続き同じ地域で活動する事業者として緩く関わりあっていければいいなと思います。またこれから新たにラボメンバーも増やしていきたいと思っておりますので、皆様にもお力添えいただきながらこの地域に事業を増やしていければと思っております。
本日はどうもありがとうございました!
一同
ありがとうございました。
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