桜美林大学フィールドワーク報告⑦:小高の楽しみ方は...散歩?~福島県南相馬市小高区フィールドワークから学んだこと~
自己紹介
こんにちは、一度でも話したら友達にカウントしちゃう佐藤拓斗です。現在は桜美林大学の教育探究科学群で1年生もしています。
なぜ小高に来たのか?
今回、私は大学のフィールドワークの一環としてこの町にやってきています。いくつかフィールドワーク先の候補はあったのですが、小高ワーカーズベースさんの"地域の100の課題から100のビジネスを創出する"という所に惹かれてこの町を選択しました。理由としては、将来的に起業したいと考えているので、今回の経験を通じてそのヒントを得ようと考えていました。
小高での気付き、学び
この五日間、拠点にしていた小高パイオニアヴィレッジ(以降:OPV)や小高の町中で多くの気付きと学びがありました。そのすべてを書いてしまえば、自分の拙い文章力では冗長でただ長いだけの記事になってしまいそうなので、一日ごとに特徴的な活動と、特に印象的だった気付きと学びを記していきます。
一日目:東日本大震災・原子力災害伝承館、請戸小学校に行き、OPVにて夜ご飯をBBQで食べました。この日の印象的な学びとして、被災当時の記録や物を実際に見て体験したことで地震や津波の悲惨さを五感を使って感じられた事が大きな学びだったと感じています。
二日目:小高の町を散策し、その散策の振り返り、ピックルボールでの運動を行いました。この日も様々な気付きや学びがあったのですが、あえて一つに絞ると小高の町のギャップに気付いた日でした。外を歩いていても殆ど人とはすれ違わないのですが、一方で交流センターやCafeフルハウスなど建物に入ると小高の人々が交流している様子などからギャップを感じました。
三日目:ドローンアートプロジェクトをしている太向さん、さとのば大学のルークくん、小高区地域振興課の方々、谷地魚店の谷地さんなど多くの人からお話を聴きました。この日の印象的な気付きや学びは、明確な目的を持っている人も持っていない人も、様々な理由でこの町に住んでいるという事を知ったことです。例えば、何となくの直感で来た人や都会の比べられる社会から離れて地域との穏やかな暮らしを望んでいる方々がいらっしゃいました。
四日目:隣町の原町と浪江町に行き、コワーキングスペースでワークショップを受けたりコミュニティ実験農場の星降る農園を見学したりしました。この日の特徴的な気付きと学びは、同じ南相馬市でも町が違えばガラッと雰囲気が変わる事です。人口の差や避難指示解除からの年数など様々な要因があると思いますが、少し離れるだけで全然違う雰囲気になることに驚きました。
五日目:この記事を書いています。これまでを振り返り、1つ1つ文字に起こすことで四日間の気付きや学びを再確認し、とても楽しくて充実した四日間を過ごせたことに再び気付くことができました。
自分なりの小高の楽しみ方
ここからは、これまでの四日間で感じた私なりの小高の楽しみ方を伝授していきます。
私なりの楽しみ方は、「散歩」です。
理由は2つあります。
1つ目は、土地の違いです。この町を散策してみて、映えるような観光スポット的なものは無いけれど、高い建物の無いのどかな街並みや小高川沿い、神社やお寺など、情報量にあふれている都市部の喧騒から離れてゆったりした時間を過ごすことが出来ました。普段から時間に追われ、散歩しようと思ってもコンクリートの上が基本的な地元や大学付近では出来ない散歩がここではできると思います。
2つ目は、二日目に感じた小高の町のギャップです。私は、ただ散歩しているだけだと途中で飽きてしまったり、人と関わりたくなる時が来ます。そんなときここ小高では、小高交流センターやカフェ、OPVなどの建物に入れば色々な人と関わることが出来ます。この町の方々は外から来た私たちにも優しく温かく接してくれて、たまに散歩中にすれ違っても挨拶をしてくれたり、話しかけてもフレンドリーに話してくれます。
ここは自然過ぎず、都会過ぎず、地域の人は優しくある程度のお店も揃っている場所です。都会の喧騒や競争的な社会などに疲れを感じたとき、この場所で気の向くままに散歩する楽しみ方を私は見つけることが出来ました。
まとめ
思い出して欲しいのですが、私は今回起業のヒントを探しにこの町にやってきました。なので、最後にこの町で私が見つけた起業のヒントを記して終わりにしたいと思います。
私が見つけたヒントは2つ「なぜ?本当に?で見る」、「小さなことから始める」のふたつです。
なぜここにあるのか?なぜ始めたのか?本当に良いことなのか?本当に凄いことなのか?と良い意味で懐疑的に批判的に見る事。
最初から大々的に完璧に行うのではなく、今すぐにでもできるサイズに落として小さいところから始めていく。この2つを吸収して家に帰ろうと思います。
最後に一言
今回のフィールドワークを受け入れてくださった小高ワーカーズベース様、小高の方々、多くのご迷惑をおかけしたと思いますが、とても楽しい日々を過ごすことが出来ました。本当にありがとうございました。また、これから先も関わり続けることが出来ましたら幸いです。長くなってしまいましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。
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