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横浜F・マリノス/2019年フォーメーション予想~3バック編+まとめ~

※4バック編はこちら

本題に入る前に、移籍加入が発表された2人について触れておこう。

●エジガルジュニオ

ゴール前での仕事ぶりから判断するに、強いウーゴヴィエイラである。ウーゴと同じくクロスにダイレクトで合わせる確かな技術を持っており、こぼれ球も容赦なく押し込む。またシュートスピードが速く、射程距離も長め。ターンのキレもウーゴより良く見える。そしてムキムキである。

こちらの動画の3分55秒〜は、精度の高いクロスでのアシストが2連続で見られる。ウイングで起用されているのか、アシストシーンに限らずサイドに開いていることが多く、鋭く精度の高いクロスとラストパスを出している。左サイドをコンビネーションで崩す4分22秒~のようなシーンも。これはウーゴとの大きな違いだろう。期待したい。

●ティーラトン

タイ代表の左サイドバック。考えられる中でベストに近い、現実的で合理的な補強ではないだろうか。ヴィッセル神戸の吉田孝行〜ファンマリージョの元でポジショナルプレーもエクスペリエンス済だ。年明けのドタバタ移籍のカバーリングを平然とやってのけたフロントに痺れる。憧れる。

●3バック編

まずは昨夏に数回採用された3-4-2-1に、移籍した選手を除く昨シーズン後半の主要メンバーを当て嵌めていく。

「特に欠員の出ていないポジションの補強」=「ボスはマルコスJrと三好に、去年のマリノスに無かったものを求めている(多分)」ということを念頭に置いて考える。よってここでは、マリノスの攻撃における2枚看板である既存戦力の天野純+仲川輝人と、即戦力のマルコスジュニオール+三好康児の4人同時起用にこだわる。この4人が同じポジションを争うような補強は効率が悪いと考えるからだ。以上を踏まえ、このスカッドの持つ最大出力を3バックで妄想してみる。

天野を1列下げる前提でもマルコスJr、三好、仲川のうち1人が余る。仲川を右WB/三好を左WBにでも起用しない限り、天野+仲川+マルコスJr+三好の同時起用は難しい。自然な形で4人同時起用が可能な4-1-2-3に比べれば、3-4-2-1の最大出力値は低いと言わざるを得ない(もっとも、CBが1枚増えているので当たり前なのだが)。

●3-1-4-2の場合

3-1-4-2でも同様に、4人の同時起用は難しいが、天野をアンカーで起用するなら出来なくもない。個人的に、天野はアンカーとしての資質も備えていると思っている。しかし、扇原(喜田)をベンチに追いやってまでの天野アンカー起用+3バック採用の合わせ技は、2019年1月時点では現実的じゃない。

●ジュニオ不在ならばもしくは

エジガルジュニオが何らかの理由で起用できないときは、「仲川メルテンス化計画(通称:テルメンス)」(4バック編参照)だ。テルメンスをCFに据えることによって、3バックでの4人同時起用の芽が出てくる。

根拠はないが強そうである。補足しておくと、テルメンスは日本人である。

3-1-4-2の場合は、マルコスJrとテルメンスの2トップ。これはもう、裏抜け放題90分コースだ。さらに相手CBを深い位置でピン留めし、ライン間で天野と三好が大暴れできる設計(妄想)。

しかし、エジガルジュニオが何らかの理由で起用できないときも4バックだろうし、そのときはCFに李忠成を起用するだろう

●結論

今年は、前5枚の質を高めるための補強だと感じた。(個人的にあると思っていた)中澤佑二引退を受けてのCB獲得がなかったこともあり、2018年に続き4-1-2-3がメインではないかという結論。守備は、昨シーズン上手く行きかけた4-4-2〜4-1-4-1可変だと予想する。

またこのスカッドなら、怪我、累積、連戦による疲労考慮、代表招集などで数人抜けたとしても、スタメンの質(特に前5枚)は落ちないだろう。各々が複数のポジションをこなせそうなのも大きい。今年は、お金の使い方、補強バランス、抜けた戦力の補填等、全てにおいて満点に近い

●最終兵器

ティーラトンが加入しても尚、執拗に畠中を左SBに推すのには理由がある。

(1)内に絞る役としては山中より畠中の方が適任説
(2)ネガティブトランジションの改善
(3)4←→3バックのシフトが容易
(4)推しメンの畠中をぜひ起用してほしい

(1)については、ティーラトンと高野のマリノスでのプレーをまずは見てみたい(外に張らせるかもしれない)。しかし、4バック編でも説明させて頂いたとおり、インサイドでビルドアップに絡むという点だけで言えば、畠中は山中より優れていた(と個人的に思っている)。

(2)畠中が、山中やティーラトンや高野のように攻撃的に振る舞う場面は少ないだろうし、その必要もない。ビルドアップで前線にボールを届ける手助けをした後は、予防的カバーリングを行えばいい。

(3)選手交代を伴わずに3バックと4バックを行き来できるようになれば、これは間違いなくマリノスのストロングポイントになる。その鍵となるのが、そう!畠中なのである。

(4)マルコスJrがボスのポジショナルプレーにおけるラストピースなら、畠中は最終兵器なのである。

とはいえ、畠中が左SBのベストでオンリーワンだと言っているわけではない。外に張った山中が活躍した試合も当然あったわけで、大事なのは使い分けだ。

「この選手はこのポジションで活きるんじゃないか」「この選手はここで使って欲しい」という議論がサポーター内で活発になれば、それは良いことだと思う。ゲームモデルが、サポーターレベルにまで浸透し始めた結果だと思うから。

というわけで、今年は大津祐樹のアンカー覚醒に期待したい。

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