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愛とは何かを考える作品ってなんでこう素晴らしいのだろうか「忘却の彼方で再会を」感想

 こんにちは。お久しぶりのえんじ色です。

 今回は、6月26日に観劇させていただいた舞台「忘却の彼方で再会を」の感想を述べていこうと思います。

 あくまでも舞台初心者の感想です。もし少しでも不快に感じたらブラウザバックしていただくことを推奨します。

 それでは、始めて行きます。

1.会場の雰囲気

 今回、中野ザポケットという劇場だったのですが、小さめの劇場だったこともあってどの席からで舞台は間近という感じですごく良かったです。

 幕が上がるまでの間、ずっと機関車の走行音が流れていて、注意喚起放送も車掌さんの様な話し方をされていて、今から向かう街への道中という演出がとっても素晴らしかったです。

 客層も広めで、中年〜若者までほぼ均一にいたのではないかなという感じ。男女比は女性が多かった印象です。

 入口にあったフラスタも綺麗でしたね。少し眺めていこうと思いましたが、外の猛暑には勝てず……

 そうそう、入口の非接触体温計で37.7と表示された時はものすごく焦りましたが、僕以外にも同じような警報音に晒されてる方がいたので、この時期の非接触体温計は仕事しないかもしれないですね。次からは歩いてから少し休んでから入場した方が良さそうです。

2.内容

 舞台は蒸気機関の発達した架空の街、「姿なき街エイラ」。

 ここに伝わる昔話「忘却の魔女」、そこに出てくる人のように動けるカラクリ人形の少女ララとはぐれものの時計技師の少年ノア、冒険家の女性麗奈、その弟の大和、冒険家の青年アイザックを中心に物語は進行して行きます。

 ララは「愛のある人になりなさい」という、誰に言われたのか覚えていない言い伝えを守り、愛を探して町を徘徊していましたが、ある日、ノアの目の前で倒れ、彼の自宅で修理されます。

 そこからノアはララと「愛」を探して街を彷徨うように。

 一方、麗奈の弟大和は姉の病を治すため忘却の魔女の伝説の手がかりを探します。窮地を救ってくれたアイザックも同様に麗奈のために魔女を探しており、共闘することとなります。

 そして、数々の出会いを経て笑顔を取り戻していくノア、しかし大和と手によって倉庫に監禁されていまい、その間にララは忘れさせられていた「悲しみ」の感情を取り戻し、街にはおとぎ話の悲劇が再び起ころうとしていて………

3,良かった点

 登場人物が作り込まれていて引き込まれました。

 主人公の、ノアは序盤と終盤のギャップに萌えるキャラクターでしたね。真面目な青年が好きな人のために頑張る姿って胸を打つんですよ……かっこよかった……

 キャラクターの話す言葉も魅力的で感慨深いものが多かったです。

 新聞記者の青年、レオがノアに言った「ヒーローになるのに特別な力はいらない」などの言葉は響きました……

 役者さんの演技は言うまでもありませんが素晴らしかったです。

 ララ役の柴田茉莉さん、操り人形のルカ役の沼田駿也さんの演技には鳥肌が治りませんでした。

 ルカの動きは操り手であるティアとシンクロする必要があるわけですが、それも完璧で、手が離れた際の転げ落ちる動きもまるで本物で、本当に凄すぎて空いた口が塞がりませんでしたww

 あと、ものすごく個人的な話ですが、桜井理衣さんを以前観劇したトレライの時に拝見していたのですが、あの時とは正反対の明るい演技がキラキラしていて素敵でした。

 こう作品によって雰囲気すら変えられる役者さん、尊敬の念が尽きませんし、憧れます✨

 あとあと、座席がカーテンコールの時、柴田さんと桜井さんの正面で推しをずっと眺められる素晴らしい空間だったことに感謝しかありません、。ありがとうございました😭

4.物足りなかった点

 終盤のララの暴走とアイザック、麗奈の陰謀が結び付かなかったのが惜しいなと感じてしまいました。

 基本ララが暴れている姿はあまり描かれず、世界が書き換えられることでその暴走も収まってしまっていて、もう少しララを深掘りして欲しかったなと感じでしまいました。

 絶望したララに麗奈が歩み寄って、協力関係になって世界の書き換えを成功させるみたいな展開とか個人的に見たかったですね。

5.最後に

 ラストは涙なしには見られない、素晴らしい内容の作品だったので、再演を是非ともしてほしい作品です。

 世界観や設定が作り込まれていたので、2時間1本はあまりにも惜しいと感じてしまいます。

 いつかまたエイラに住む人々に会えたらと思います。

 と、言うわけで今回はこの辺で。

 またいつか。


 

 

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