見出し画像

初中国:ミラクルとイライラの上海

中国にやってきた。

この人生で26カ国 / 48都市目となる、上海からの旅が始まった。

これまでヨーロッパ各都市に格安で向かう時トランジットで空港にだけは訪れていたものの、国内に足を踏み入れたのはこれが初めて。
軽く下調べしていた通り、中国としては物価はまずまずの高さで、豪華絢爛な高層ビルと長屋住居や小商いの商店などが軒を連ねる下町が入り組む、新世界の名にふさわしい街並み。

そして……人・人・人!!!!

とにかく人が多い。中国だけでなく世界的に見ても最も繁栄している大都市の一つである上海は、とにかく人で溢れている。そうこれが!

人民!!!!!

中国は、シンガポールと日本国籍を持つものにのみ15日間のノービザ滞在が許可されていて、本当は事前に日本からビザを申請して行こうと思っていたけど、バックパッカーには厳しすぎる記入事項(どこに泊まってどの都市に行くかなんて決めてない!)により早々に国内での取得断念。そのため与えられた猶予が15日間しかないという事で、ここ上海には5日ほどの滞在に決めた。

大まかな旅程を立てていた当初から、できるだけカウチサーフィンやテント泊にしようとしていたんだけど、いかんせんのビッグシティ。テント泊はできなくてもカウチサーフィンなら!と意気込み探して出会ったのが
上海外国語大学の学生でパキスタン人のウマール君。歳知らない。

ザ・上海の眺望を拝められるBundにて2日目の夕方に待合わせ。
ウマール君の指定した待ちあわせ場所が若干遠く、バックパックを担いでいた私が地点まで行くのを諦めてちょっと一服するか…と腰を下ろしてものの数分後、目の前に現れるウマール君!なんでだよ!
すごいな。

(以下英)「こんにちは、もしかしてカウチサーフィンの人ですか??」「そうです!!」

それから軽くお互いの自己紹介をしながらウマール君の住む学生寮へと向かう。

ゲストハウスで働いていたとはいえがっつり英語を話すのは久しぶりで、その上上海に来てからも当然ながら周りは中国語ばかりだったからそれはもう饒舌になる私氏。に負けんばかりかそれ以上によく喋るウマール君。聞けば大学での共通言語は中国語だそうで、彼としても英語でコミュニケートできるのが嬉しいのだそう。

よかったね我々!!!

寮の彼の部屋に着いてからはトーク&トーク&トーク。
この、ついさっきまでまったく知らない人だった人とのアイスブレーキングの時間がいつだって一番楽しい。

仕事、家族のこと、日本とパキスタンの暮らしや文化、物価、趣味etc…
ここで、会話の内容を除いて彼自身に対する気づきが。
中東諸国・インドの人が英語を話す時のアクセントが彼にも顕著っ!!!
懐かしい!この感じ!!!

と過去に出会ったその方面の人々の喋り方を懐かしむように、思い出しつつも話を掘り進めていった我々。
その日はその時点で時間も遅く、少し疲れていたけれど夕食がまだだった私は空腹を感じつつも一人ゴソゴソと荷ほどきしていると、学食で私たち2人分の夕食をテイクアウトしてきたウマール君再登場。

ウマール「ご飯だよ♩」
うわぁあ(感動)
私「なwwwちょwwwなんてタイミング良いんだ!ちょうどお腹空き始めてたところなの!!しかも美味しそう!!」

そうしてライト・オン・タイムでウマール(←もう呼び捨て)が入手してきたバランスの良い(さすが学食)夕食に手をつけながらおしゃべり再開。空腹のためにがっつく私、喋るのに夢中で目の前のおかずをどんどん冷ましていくウマールと温度差はありつつも1時間半くらいかけて完食。ほどなくして就寝した。

上海には4泊5日の滞在予定で、かつ初日はホステルに泊まったためウマールの部屋に滞在するのは3泊。
翌2日目は、上海に来たら案内するわよ!と連絡を取り合っていた別のカウチサーファー女子と会う予定だったためウマールに一緒に来るかと提案すると特に用事もない様子でウマール快諾。昼過ぎに待ち合わせて上海女子、私、ウマールの3人で大学近くの名所を街ブラすることに。

どうやら上海女子のフライデーちゃん(本名)はかなりの日本好きらしく、日本滞在経験もあるそう。日本語も堪能で、私⇄フライデーちゃん【日本語】、ウマール⇆フライデーちゃん【中国語】、3人共通語【英語】というインターナショナルな会話となった。フライデーちゃんの日本好きはどうやらガチのようで、歩いていても

「あの人Hey!Say!Jumpの中島健人に似てない?!」

「このドリンクスタンドは東京と名古屋にもあるんだよ」

等々、私の知らない日本と上海のつながり、親和性を垣間見せてくれた。そしてジャニオタだった。

生まれも育ちも上海な上海っ子のフライデーちゃんとの会話は私だけでなく上海歴2年超のウマールにも新鮮だったようで、フライデーちゃんの放つ細かな上海の歴史やトリビアに熱心に耳を傾けていた。
他愛ない話で徐々に打ち解けてくると、それぞれの育った国の持つ恋愛観や結婚への概念、宗教、政治、仕事、とありとあらゆる話で大盛り上がり。
やっぱり異文化異人種が集まるとこうして本当に楽しい。

数時間後、用事があるとのことでフライデーちゃんとお別れ。期待以上に有意義な時間を過ごせたというウマールも大満足で寮に戻った。
寮に戻った夕方頃。またしても他に連絡を取り合っていた別のカウチサーファー男子とその晩会うことになった私は例のごとくウマールを誘ってみるも、相手が男子ということもあってか?ウマール拒否。
単純やな!

しばらく部屋で休んだ後、相手との待ち合わせ場所へ。
….と、この待ち合わせ場所がまたしてもウマールの寮の最寄駅かつ、フライデーちゃんの指定した最寄駅とも同じ場所という奇跡的な偶然。その相手=ランさんがサジェストしたことをウマールに伝えると「なんで上海中のカウチサーファーみんなここに住んでるのwwww」「ほんそれなwwww」いやー面白い。

さて、このランさんという方。新日鉄が開発に協力したという上海北部の鉄鋼所、の管制部に勤めているそうで、これまた日本語が達者。かつ超優しい。
ランさんオススメのカフェテリアで軽いホットスナックをご馳走になりながら、日本人のイメージする「日本語を喋る中国人」のイメージそのままの日本語を喋るランさんの放つ言葉がいちいち面白く…
「九州大好き九州、こないだ行った」
「(カウチサーフィンの)ホストどんな奴?ホスト?写真見せろ?」
「写真撮る写真!一緒!」
等々、なぜか二回言う
クセのある方で。可愛さに笑いを堪えながら、一路私の希望で夜の高層ビル群へ。

一通り歩き回り、高層ビルのうちの一つの最上階へも行ったりして夜景を楽しんだ後、夜11時頃に解散。寮に戻ると親切なウマールが「どうだった?楽しかった?」と聞いてくれ、ランさんとのあれやこれやをアウトプット。こういう時間も本当に好きだし、「How was your day?」と尋ねてくれる相手がいることに幸せを感じたりする。
この日も一日中歩き回ってクタクタだったこともあり、すぐに就寝。

翌3日目は、昼前にウマールと学食でブランチした後、学内を案内してもらった。途中、来月ウマールと一緒に日本へ旅行する仲良しのジミー君(パキスタン、イケメン)と会いおしゃべり。日本行きのビザの申請手続きをしに行くというウマールとはここで別行動に。

この日の私のミッションは上海初日に泊まったホステルに大事な大事な本(小説)を忘れていたため取りに戻るのと、3日目にフライデーちゃんと会う前ウマールと散策した爆安服飾市場へリベンジ(前回目当てのものを買えなかったため)に行くこと。
すでに地下鉄をマスターしていたので難なく目的地到着。対して値切らずにこのカートを買い(600円くらい)、その後も目的なくあたりをブラブラしてゆっくりと帰路に。
このとき買ったカートが大正解で、よっぽど日本から楽天とかで買っていこうかななんて考えていたけど持ってこなくてよかった!
現地で買ってよかった!!
と言うわけで今回わたくし、必要に迫られるとき以外バックパック担いでません!
楽してます!!コロコロしてます!!
最高!!

帰路若干トラブりつつも、もはや安らぎの場所となった学生寮に戻ると、ジムから帰ってきたウマールと合流。
私がやってきた初日から彼がほんのりほのめかしていた「クラブにいこう」という話が、初日は私が乗り気じゃなくて実現しなかったものの、いよいよ上海最終日ということで今夜いこう!という流れに。

ここから、二人も予想すらしなかった大バトルが幕を開けたのでした…

ウマールによると、上海のクラブはだいたい午後10:30からしかオープンしないとのこと。寮に戻ったのは8時頃でまだ時間があったので、私を迎え入れた初日から彼が所望していた「来月(2月)から友人と行く日本旅行のプラン作りを手伝って欲しい」を早速やって見ることに。

彼と一緒に日本に行くという友人のジミー君も登場し、紙と鉛筆を用意してプラン作成スタート。
。。。と、3人であれやこれや話し始めて1時間半くらいが過ぎたころ。ウマールの電話が鳴る。
しばらくしても一向に電話が終わる気配のないウマールに飽きたのか、ジミー君は部屋に戻ることに。
(あれ。。ジミー君部屋に戻っちゃった。。クラブ行かないのかな。。)
そしてまだまだ電話中のウマール。その時点で時刻は午後10時。

この時、遊ぶなら人数は多い方が楽しい!とこれまた夜遊び仲間をカウチサーフィン上で集めようとしていた私。
面白いことに、こと夜遊びとなると私一人の募集に対して6人の男子が集まるという高比率!

女子わい!!


お前ら落ち着け!!(別にアカウント写真盛ってるわけでもなんでもないのに何なんだコイツら…)で、結果的に3人のカウチサーファーとウマールも話していたクラブ「スカイ」で落ち合うことに。彼らはオープン直後に現地に着く見積もりらしく」「私も連れ(ウマールたちのこと)がいるんだけどこっちは遅れそう。着いたら連絡するね!」とメッセージ。

その間も別の相手と?引き続きテキストしたりちょこちょこ電話したりしてるウマール。時刻はついにオープン時間の午後10:30。ウマールに放置され、とっくに身支度を終えていた私はただひたすらウマールの電話が終わるのを待っていた。

ほどなくして全ての連絡が終わったウマールは一息つくと、
「それで?カウチサーフィンの人たちとは連絡ついた?どこで落ち合うの?」「スカイだって。ウマールも言ってたとこ」「スカイかぁ。。」←!?

えっ?何でちょっと嫌そうなの?自分だって初日にスカイスカイ言ってたじゃん!あんたも言ってたし、この人たち(カウチサーファー)も言ってるし、スカイって本当に人気のクラブなんだなぁって安心して同意したのに。。

とちょっと渋ってるウマールに、今度は先ほどのジミー君から電話が掛かってくる。
母国語で話しているため二人の会話は聞き取れなかったけど、途中で仲介したウマールが
「ジミーがね、どうやってクラブに行くか聞いてる。俺は最初はスクーター1台で3人乗りして行こうって言ったんだけどジミーは2台で行きたいんだって、でもジミーのスクーターはまだ充電中だからまだ結構時間かかるみたいなんだ。で、ジミーからの提案なんだけど、スカイは遠くて外は寒いから、代わりに近くのパブに行くのはどうかって。俺もここ知ってるけど、楽しいよ!」

で  た  。

もうこの時点でツッコミ所満載&詰め甘過ぎて半笑いになっていた私。

「え?ちょっと待って。クラブに行こうと決めてたのは今朝からだったじゃん?しかも自分が誘ったんじゃん?ジミーも今夜行くの
知ってたじゃん?何でスクーターで行くことわかってて充電できてないの?ていうかお酒飲めない(彼らはムスリム)のに何でパブ行くの?パブは行かない。クラブに行く。」

とあくまでクラブに行く気満々だった私にはクラブへ行く以外の選択肢がない状態。
そこでウマールが私の言い分をジミーに伝えると、
「うーん、でも充電時間かかるし、、」と言っているよう。ジミー曰く、フル充電にはあと40分程かかるのだとか。
現時点で時刻は23時前10分。すでに始まっているパーティと、待ち合わせている他のメンツとの兼ね合いから徐々に焦る私
とあくまでマイペースなウマール一味。

何とか間とか話を続けつつ、まだ「パブの方が近いし楽しいよ」と私にパブ行きの説得を試みるウマールとジミー。クラブに行く!の一点張りな私。そこでジミーからの提案が。
「わかった、じゃあクラブに行こう。でも充電してたら遅くなるし、TT(中国のUber的な格安配車サービス)で行こう。でもTTで行くと1人50元(=約800円)かかるけどいい?」

……..800円かぁ。。。。。。。
中国に来てからというもの私の中ではすでに物価の概念は更新されあらゆるものに対して価格崩壊が起きていたので、たった1回、數十分のタクシーに日本の初乗り料金と変わらない値段を払うことに抵抗を感じた。

がしかし、ここで私が喰い下がれば直ちにパブ行きが決定してしまう。何で酒飲まない奴とパブに行かなきゃならんのだ!
用意が悪かったのは自分達じゃん!引いてたまるものか…!


と謎にクラブ行きに執着し意地になる私。そこで腹を決め(←たった800円に腹を決めることもないが)、


「オーケー!!!いいよ!!!!払うよ800円!!!!行こうよTTで!!!(怒」

そんなやりとりをジミー⇆ウマール(クラブに行く方法について)、ウマール⇆私(なぜこうも段取りが悪いか)みたいな構図でやっているとこれがまた時間を食い、いざウマールが準備に入ろうとする時には時刻は既に23:30。もうどうにも間に合いそうにない。

ヒゲを剃り、シャワーを浴びようとするウマールの横で、たかだかクラブに行くだけでこんなにモタモタと段取りの悪い彼らへ溜まった不満を漏らす私。

私「もう間に合わないと思う。あなたが22:30といったから私はとうに準備できていたのに」
ウマール(以下ウ)「(彼らと待ち合わせしてたのが22:30なら)何でその時に言ってくれなかったの」
私「いやw 彼らと待ち合わせしていたのは確かに22:30だけど、そもそもクラブがオープンするのは22:30といったのはあなたで、最初はその時間に行くことになってたじゃん」
ウ「だから、22:30になる前に言ってくれればよかっただろ!彼らとその時間で待ち合わせることに決まったのは何時?21時50分?ならその時に教えてよ!」
私「だって電話終わったら伝えようと思ってだけどあなた結局ずっと電話してて、...そんな長電話になると思ってなかったんだもん!」
ウ「いや、なんかさ、俺のこと責めたいみたいだけどさ、こうしているうちにも時間経ってるんだよ」(←ド正論)
私「じゃあ早く支度してよ!」(←クラブ行くぐらいで、しかも今頃ヒゲとか剃り出すことでも多少タイムロスしていることにもイラついている私)
ウ「すぐ済むよ!!!シャワー浴びるのなんて5分もかからないよ!(怒」

~~~シャワー+ヘアセット+着替えで15分以上経過~~~

シャツのボタンを閉めつつ携帯をチェックしながら私のはす向かいに座るウマール。
沈 黙 。

落ち着け私。もう言いたいことは言ったし、口論は済んだでしょ。いずれにせよクラブには行くんだからいいじゃない。
と同時に、ぶっちゃけまだ怒りを抑えきれてないのも事実。

そうして自分自身をなだめながら、気まずい空気をぶち破る気軽なワードを必死に探していた私。とウマール笑。
二人の冷戦状態にやんわりと割りいったのは、私のバックパックから見えるテント用のポールを見たウマールの一言
ウ「それテント?(棒読み)」
私「そうだよ(無愛想)」
。。

。。。。

沈 黙 。

そこから何分と経たないうちにジミー君から電話があり、TTの車を呼んだから外で待っていようとのこと。
沈黙のまま部屋を出て、階段(6階分)を降り、外に出る我々。
車とジミー君を待つ間、何とか会話を始めようと、私から
私「ねぇ、さっきはごめん。色々とうるさく言って(←私偉い!!)あなたのせいとかにしたかったわけじゃなくて、プランがコロコロと変わっていくのが気に食わなかっただけなの」
ウ「。。。。。」
私「え、まだ怒ってるの」
ウ「。。。。。」
私「いやw何か言ってよ」
ウ「うん、まぁ…1つあるよね、言いたいことは」
私「何?」
ウ「何で君ってそういう考え方になるのかなって。こっちは色々と提案してたのにさ」
私「それは私だって同じこと思ったよ。何でそういう考え方になるのかなって。だって夜スクーターに乗るのが寒いなんてここに住んでるなら簡単に想像できることだし、乗る予定がわかってて充電してないのも私からしたら準備悪すぎじゃない?ていうか、ねぇ、気づいてる?これまた始まってるよ私たち!私ははアイスブレイクしようと思ってたのに…」
ウ「(ため息)」

いやもう何なの?!ちっとも楽しくないや!何なんだ今日!このひととき!全然クラブ行って騒ごうって気になれない!!

とむしゃくしゃする腹のうちを抱えつつも、如何せん車は呼んであるし、ウマールは服も髪もセットしたんだし、今この時になって「やっぱりやめよう」なんて言えないことは承知の上っだったため、何とか気持ちを切り替えよう、高めていこう、笑っちゃおう!と無理矢理ポジティブに持っていこうとしていた折にちょうど我々二人のいざこざを何も知らないジミー君到着、気まずい空気を察したのか、頭の上には見事に?マークが浮き上がっておりました。

さて車内。 乗車すぐに母国語で軽い会話をし始めたウマールとジミー君。
はいはい。どうせさっきのやり取りで私のことビッチ呼ばわりしてるんでしょ。。。などと被害妄想を発揮していると、助手席のジミー君(天然)が振り返り「まじパブ近いし楽しいんだけどなぁ~!」と私の地雷オン。

私「え、いや、わかったけど、こういう配車サービスってもう行き先変えれないよね?じゃあいいよわかったよ、パブ行こうよ、そうしたいなら!!!|?」
ジミー「そうだね。行き先はもうスカイになってるし、僕たちはスカイに行くよ♩」

ぁンだソレは!!!!(怒怒 じゃあ言うなや!!!!!!(怒怒怒怒


私「て言うかさぁ、そもそもだけど、最初にスカイって言ったのウマールだからね?正直私はそうでもなかったけどウマールが言ってたし、カウチサーフィンの子達も同じ場所のこと言ってたから上海ではそんなに人気なんだなぁ、じゃあ行ってみたいなって思ってスカイに決めたんじゃん!何?ほんとはスカイ嫌なの?楽しくないの?」
ジミー「うーん、いやってわけじゃないよ。楽しいよ。でも中国人ばっかりなんだ。」
私「ソレが何なの?」
ウ「うーん、確かに僕は上海のクラブと言えば、と言う意味で代名詞的なスカイの名前を出したけど、本当に良いところ、もっと良い音楽でキチンとした所は他にもあるんだ。スカイは何て言うか、、ミーハーちっくで、本来のクラブっぽさがない。僕はクラブっていうのはヨーロッパから来たものだから、本来のヨーロッパのソレに沿ったスタイルのものが良いと思うんだよね。最近は僕たちはめっきりスカイには行かなくなったなぁ。」

私「そうだね!!!????いや、待ってよwwwwじゃあそのおすすめの方の名前もっと早くにだしてよwwww私だってミーハーなところなんていやだよwwwww」
ウ「いや、だって君がそっちを気にいるかどうかわからなかったから。。。」
私「そんなの行ってみないとわかんないじゃん!!それはスカイも同じじゃん!!!」
ジミー「いや!スカイ楽しいよ!」←ほんわかかよ!!!!!
ジミー「でも、僕たちが行かなくなってる半年の間にスカイも変わってるかもしれない。音楽も、スタイルも。もしかしたらね」
ウ「うん、そうそう、僕たち全然スカイ行ってないから、ジミーの言う通りで変わってるかもしれない。そこは僕たちも行ってみないとわからないな」
私「そっか。わかった。えっ…ちょっとなんかさぁ、私のこと『こいつゴチャゴチャうるせーから何とか大人しくさせようぜ』ってなってない??めんどくさいからって無理矢理合わせようとしてない?なんか私がわがまま言ってる子供みたいじゃん。。」
ウ「違うよww僕たちが今のスカイを知らないのは本当だし、どっちにしろもう向かってるし。」
私「OK。じゃあもう怒ってないね??私ももうゴチャゴチャ言わないから!」
ウ「うん、今日は君の上海最後だし、楽しもうね!」
~~~~~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~

~~~~~~
こうして計3回の口論は到着とともに無事終戦を迎えた。
3人を乗せた車はスカイに到着。降りる直前ウマールの「ね?スクーターじゃ遠いでしょ?」という余計な一言には「うるせえもう言うなや!」で一蹴。お前が言い出したんやろがいスクーターは。。。。

そんなわけで店内へ入ると、そこにはブレードランナーよろしく「近未来アジア」な空間が広がっていた。
「外国人は無料で飲み放題」と言うありがたき謎ルールに則りしこたま飲みつつ、これまたスカイ名物「跳ねるステージ」で少しだけ体を揺らし、さっきまでのやり取りで消費した神経をほぐし、溜まったイライラを消化するだけの緩み、大音量から得られる快感に十分浸ることができた。
ウマールの部屋で第1戦目が始まる前からずっと飲みたかった私はバーテンダーの一人にその飲みっぷりを気に入られ?彼との一騎打ちを申し込まれる。しばらく二人で煽っていると、遠目から観察していたウマールから帰宅指示が。
良い感じに酔いが回った私は到着前の怒りが嘘だったかのようにニコニコのご満悦で帰ることとなった。

寮の部屋に戻ってからは爆睡、翌日昼に起き、ウマールとも別れの時間。
「本当に楽しかった、私を招いてくれてありがとう。感謝するよ。中国の上海に来て、まさかパキスタン人のあなたとこんな風に仲良くなるなんて想像もしてなかったしどうなることかとは思ったけど、むしろあなたでよかった。こんなにミクスチャーされた暮らしを経験するなんてなかなか経験できないよ。昨日のことわまだ悪かったって思ってる。でも全て無事に終わったし、あれがあったから余計仲が深まったかなぁなんて思ってるよ笑。とにかく、ありがとう。連絡してね!」

ウマール「haha。僕もだよ。初めて泊めるカウチサーファーが君でよかったし、君がいたから出会えた人、発見もあって僕にも新鮮だった。出会えてよかったよ。昨日のことも、確かにそうだねw必ず連絡するよ。そして僕が日本に行った時には案内してね!」

ナドナド、途中壮絶なバトルも挟みつつも、最後はいたって平和に、友好的に別れましたとさ。

中国一発目の都市からこんなにも濃い日々が過ごせるとは。やっぱり旅って楽しい。やっぱり楽しいカウチサーフィン。
ホステルでも、街中でも、実は誰とでもコネクションがあることをひしひしと感じられた上海滞在を終え、次のまちWuzhenへとむかう。この先もワクワクしかない

いいなと思ったら応援しよう!